極秘任務、ロストプリンセス
やめて
題名はその
アレナノアレ!
「現女王陛下は、長女クリス…様。そしてミリス様の間の…ティリス様。彼女についてのことです。例の噂はご存じですか?」
そういえばスィエルが何か言っていたような。確か…、
「行方不明だとか」
フララが言った。そう、それだ。
「…その通り。残念なことに、それは事実です」
「なっ…」
唖然とするチエ。フララは、驚いた様子はなく、冷静だ。
「私の第六感には嘘じゃないみたいだね」
「第六感…。ふふ、なるほど」
僅かに微笑むメア。先程から思っていたが、どうも不思議なオーラを纏っているような気がしてならない。
「それで…調査をしてほしいのは、もう想像が着くと思います」
もちろん、ここまでの情報だけでも容易だった。
「ティリス様を探す、ということだね」
「ええ。ミリス様は…無事であることが確認できればそれで良い、と仰っております」
連れて帰るわけではなさそうだ。
もし無事だったとしても、行方をくらますぐらいの事情があったことに違いない。そこを無理矢理連れ帰るのもよろしくないだろうというわけだ。
「うん、わかった。確かに承ったよ」
「…くれぐれもお気を付けて。継承時の事件なんて、ロクなことじゃないでしょうから」
「…エルスメノス王国憲法第一章第二条。それに触れるようなことがないことを切に願うばかりだねぇ」
「??」
「…王位は、継承法典に基づき受け継がれる。この厳粛な継承が汚された場合、司法の定める法により厳しく罰せられる」
「ああ…なるほど」
よく覚えているものだ。それにしても、暮らしている土地のルールを知らないのによく生活出来ているな、と思う。
世間で言う真っ当な人間として生きてゆけば、触れることは無いのだろう。
とは言っても。
「憲法…軍隊を持たないなんてのもあったっけ。でも、元素が集まれば軍隊みたいなものだな」
「だからこそ、非武装を宣言できたようなものだが。敗戦国だけが軍を奪われることに異を唱えた唯一の大国。まさか自分も軍を捨てちゃうとはね」
「その代わり、国境警備とかが強化されたけど」
海は海上警備隊がパトロールし、孤島には積極的に人を住まわせ、陸の国境は陸上警備隊が目を光らせている。
そしてそこに、元素が集まっていることでの圧力のようなものが加わる。
どこの国も侵入してこない。
「国境警備隊は立派な軍隊だから無くせーと言う奴もいるが、要は国土を危険に晒せと言っているようなものだな。周りにある国を考えてみろという話だ」
「憲法で定められているからね、自衛のための戦力の保有のみを許すって…と、無駄話が過ぎたね、失礼」
「構いません」
メアはくすりと笑う。
「…ビアンカは、良い所でしょう?」
「そうだな…」
「元素が集まる地としては、最高さ。あそこを見捨てて他の国に行くことなんて、私にはできないね」
それを聞くと、メアはとても嬉しそうな顔をした。




