表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Elements  作者: まそほ
小休止
36/81

静かに動き始める話

「効果テキメンね。さっすがあたしの歌だわ~」

「さて、早く治してやらないと…」

先程と同じように、杖の先をかざす。傷の癒えた動物は、その場で眠ったままだ。

「うーん、でも、原因を突き止めないとどうにもなりませんよね」

「そうだな。例え全員治したとしても…うーん」

ミミットを抱き上げながらカリハは首を傾けて唸る。

「…ん?これ…これだわ!」

突然、エインが声を上げる。

「この魔力だわ!私が感じていたのは…!」

そう叫ぶと、走り出した。

二人も慌ててそのあとを追う。


「え、エインちゃ~ん!待って~…」

エインは急に立ち止まった。

理由は明確だった。

「あんたは誰なの」

「…」

どこで聞いたか、エルフという生物がいたという。尖った耳をもつ人型なのだが、そのイメージと酷似していた。

「…ちぇっ、何だぁ。魔術師が来やがったのね」

金色の短い髪を揺らし、こちらを振り返る。

緑色の瞳が三人を見つめる。

「でもまあ…まだ銀の名があるだけ幸運ね」

「……あんた」

「おっと、何を言おうとしているかはわからないけど、禁忌には禁忌とされるだけの理由があるのよ?」

「…」

ベルとカリハには何の話をしているのか理解出来なかったが、わかることと言えば、この二人は知り合いらしいということだ。

「で?あんたはこんな所で何をしているわけ?」

少女はくすりと笑った。

「さあ?私にもわからないわ。でも…まあいいわ、言われなくてももう手は引く」

「…何のためにこんなことを?」

「…さあね?そんなの誰にもわかりゃしないさ」

そう言って彼女がくるりと一回転したと思うと、いつの間にかその姿は消えていた。

「待ちなさいっ、…」

「エインちゃん……」

オロオロとしながらベルがエインに駆け寄る。

「あいつ…確かね。…あー、なんて言ったっけ。まあいいか。でもあいつの気配は消えたし…何より、あいつの『手を引く』だけは信用していい」

「…お知り合いなのですか?」

「知り合いっていうか…んー、なんだぁ…?まあ知り合い?よくわかんないけど」

複雑な事情があるのか、それともただの遠い知り合いなのかはわからないが、エインの言葉はあまりに曖昧だ。

「では、早く動物達を助けにいきましょうか」

無理に聞く必要も無いと判断し、二人にそう提案する。

「しかし…時間がかかりそうだな、あのやり方だと」

「うー、この森の中心ってどこ?」

「神樹だ。…恐らく魔力が集まってるはずだが、森の端まで届くだろうか?」

「あたし…歌以外には火とか雷とかぐらいしか完璧に使いこなせないけど、一応不得意な魔術ってのはないのよ。でもあんまり力が強くないの。だけど、魔力を借りれば大きな魔術が出来ない訳でも無い」

腕を組みながら言うが、それは一つの要求を表していた。

「…ああ、皆を助けるためだ。神も許されよう 」



キラキラお星様 まんまるお月様

ゆらゆら揺り篭 妖精が揺らすよ

森も眠る 木々が眠る

さあ眠りなさい

夜はこれから 朝はもう少し…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ