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Elements  作者: まそほ
序っていうのはどこの小説にもあるんだよ。
11/81

直感使いとの遭遇

直 感 使 い と は

地面に生える草すら無い。土があらわになり、石ころがいつくか転がっている

辛うじて立っている木にしがみつく葉の色は黄色。茶色。一片、また一片と散っていく。

近づくだけで命を奪われそうな荒廃した土地。

それが、木を中心とした円のように広がっている。

「こ、これが…カーマンさんの言っていた…」

「多分そうよね、確かにあそこだけおかしい。周りは変わった様子はないわ」

警戒しながら、近付いていく。

荒れた円に入ろうとした、その時。

「止めときな」

背後からだった。

振り返ると、そこには女性が立っていた。

「そこに踏み入れば最後、生命を吸い尽くされるよ」

どこかの何千年も前の古い王朝にありそうな服を着た女性の声は、大人びている。

「お前さん達が…例えば元素だとか、人間じゃない限りは構わないがね」

琥珀色の長い髪に、萌黄色の瞳。

「あなたは…一体…?」

袖先を口にあて、ニヤリと笑う。

「私はフララ…ただの通りすがりさ」

纏うオーラはただ者ではないことを十分に示していた。

「あ、あの、ちょっとこっちきてくれますか?」

「え…?」

エインがけろりとした表情で言う。

「いいよー」

「いいの…?」

スイジーは焦りながらその状況も見守る。

そして、フララと名乗る謎の女性がエインの横まで来た時。

「うおりゃあっ!」

蹴った。

「蹴った…!?」

「へぶぼっ」

フララ、サークルの中へ吹っ飛ぶ。

「………」

「さて、あんたの話が本当なら、あんたは人間じゃない」

「や、やり方が豪快すぎる…初対面の方に何ということを…」

控えめに突っ込むスイジー。もっと主張していいんだよ。

「くっ…お前さんなかなかの策士だね…」

たぶん違うとオモイマス。そんな声を心の中に反響させる。

「さあ、お前は何者だ!吐きやがれ!」

「わーっ、酷い、川にとびこんでやるー!未だ誰も行ったことのないビッグで豪快なな爆発実験してやるー!」

「さてはお前、アルカリ金属だな!?」

「ひーっ、よくぞ見破ったー!!」

(…たすけてえるしー)

場の空気についていけず、一言も発せなくなる。

「とまあ、さて、茶番はこれくらいにして」

「そうね」

「お願いだから…そうして…」

「お前さんたちが、アレか。この森の異変を調査しに来たっていう?」

「そうね」

「そうか、やっぱり私の直感に狂いはないな」

「そうね」

「…」

「しかしまあ、これ以上被害が拡大することは無いだろう」

「そうね」

「エイン…そこ流してはいけないところ」

「そうね、詳しく聞かせてもらいましょうか」

いくら元素同士とはいえやけに対応が雑な気がするが何故だろう。

「…昨日の夜、私は、この事件の犯人を追っていたんだ」

服に着いた汚れを払いながら、フララは立ち上がる。

「奴の目的はわからんが、ここで何かをしていたよ。だから取っ捕まえて尋ねようと思ったんだがねぇ、何分逃げ足が早くて。流れ星みたいに消えちゃったよ。だから恐らく、もうここら辺にゃあいない」

「…術式は全て解除されてしまっているけれど、まだ魔力が少し残っている。生命力を吸うということは、自身の魔力だけでは足りなかったから…。残った魔力の量から見て、そこまで力がない訳でもない。…ということは、大掛かりな魔術を行使しようとした…みたい…」

「はえー、あんたそんなことまで分かるの?あたしはあんまり感じないわ」

「おや驚いた。彼女は魔術師なのかい?」

「そうよ、一応あたしもね。でもま、あたしは力が弱いから、あんまり魔力とか感じられないわけ」

「…」

スイジーは、エインの言葉にどこか納得のいかなそうな顔をするが、本人は気が付いていない様子だ。

「…それで、その犯人は……警戒して、どこかへ行ってしまったと…?」

「………ハイ、恐らく」

「ええー…。まあいいわ、収穫っちゃ収穫だし…」

「ま、魔力が完全に消えれば、土地も元通りになるはず…」

「なーんかしっくりこないけど、犯人がいないなら帰るしかないわね」

やれやれと溜め息をつく。

「…で?あんたは結局どれなわけ?」

「私かい?私は…フランシウムさ」

にひひ、と妖しげな笑みを浮かべながら言った。

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