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ロイヤルロード  作者: ジンギスカン
第1章 転生
1/19

プロローグ




彼には力がなかった。



希望もない


未来もない


幸せもない



それでも救いたかった。


親がいない貧しい人たち、崩壊していく国、戦争によって傷ついた人たち。



「俺にはやらなければいけないことがある。」



この国は一部の人間のためのものだ。


経済政策だの、国民のためだの


得をしている人たちはいつも上の連中ばかりだ。


トップは変われど変われど、

私たちは何も変わらない。



ー私たちは置き去りか?


ーなぜ私たちではないのだ?


ーなぜ自己責任という名の刀で私たちを切りつける?



苦しい


苦しい


苦しい


私たちはこんなにも頑張っているのに。


税金の優先度を少し変えるだけでいい。


それだけでいいのだ。


そう、上の連中が持っている金を少しだけ


難しいことはない


にもかかわらずだ。


誰もが自分の身、自分の身



「うんざりだ。」



私たちのお金が奪われていく。


どこへ行ったというのだ。


国は荒れ不当にお金が上の連中に搾取される。


許されるのか?


許していいのか?


「いいのか?このままで」


彼もまた打ちひしがれていた。


彼もまた目の前に困難があり、涙をこらえている。


遠い異世界の果て、誰も知らない物語


守れなかった。


変えられなかった。


救えなかった。


力あるものに阻まれたのだ。



「この腐った国をぶっ潰す。」



上の連中は私たちに夢を見させてくれる。


が、いつも嘘ばかり。



変えなければいけないのだ。


ー自分たちの税金を喰い潰す国を


ー上の連中だけが得する国を


ー私たちを切り捨てる国を


「俺たちの手で変えるんだ。」



エリートたちは皆、気づいていないのだ、


私たちのおかげで国が成り立っていることを。


私たちの日々の努力がこの国を支えていることを。


私たちこそこの国の主権者であることを。



知らしめてやらなければならない。


だが、彼は阻まれた。


ー裏切りー


ー力ー


ー仲間の死ー



それでも彼は信じていた。


厳しい道でも、険しい道でも


皆が立ち上がることを。


皆が闘うことを。


皆が変えることを。


今、この場で言おう。


この国は上の連中だけのものではない。


この国は私たちのものなのだ。


この国は、学歴で、親の地位で、お金で人をわけたがる。


さて、ここではっきりさせよう。


私たちには真の敵が存在する。


やつらを探し当てなければならない。


追い詰めて徹底的に打ち負かさなければならない。


こうして訴えかけている時でも、私たちの財産を、地位を、権利を奪おうとするものがいる。


いいだろう。


今彼らに言おう。


私たちの心は誰にも奪われないものであると。


私たちという存在はかけがえのないものであると。


私たちが本気を出せば恐ろしいことになると。


私たちは今、危機の真っ只中にいる。

経済は酷く疲弊し、社会は腐り淀み切っている。

これらを解決するのは簡単ではない。


しかし、私たちは

対立することを選びたいわけではない。

不安な日々を過ごしたいわけではない。

生き辛い人生を送りたいわけでははい。


皆、わかっているのだ。


そうだ。


私たちは取り戻したいのだ。

あの頃の私たちを。


しかし、そんなことは不可能だと、茶番だと言っている人たちがいる。


自分たちの権利は、自由は、幸せはもう手に入らない。


こういう時代なのだからしょうがないと諦めている人たちがいる。


だが、その昔そんな時代でも諦めなかった人たちがそこにはいた。


世界では市民革命が起きた。


権利を奪われ、虐げられてきた市民たちはついに立ち上がった。

今までの王政が崩れ、市民は自由を手に入れたんだ。


市民は国を変えたんだ。


私たちは皆変える力を持っている。


それは私たちがよりよい国を作るために国を変えること。


それは彼が大切な人を守るために自分を変えること。


それは私たちが私たちのための国を取り戻すために皆を変えること。


それは彼が守るべきものを守るために国を変えること。


現状維持では何も始まらないのだ。


彼は決心したのだ。


皆を信じること。


彼は闘うのだ。


そして、努力し続けるのだ。


「いつの日か夢が叶うその時まで。」




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