振り返れば
こんにちは。お久しぶりです。いつも読んでくれてありがとうございます。
今年で乗馬を始めて十一年です。あっという間のような気もしますし、とても長かったような気もします。年末だということもあるので、振り返ってみたいと思います。
この前、記録に残っている騎乗記録を見せてもらったところ、1039鞍でした。一年で100鞍未満でしょうか、とはいえ私は三頭のお馬さんを新馬調教という形で乗って来たので倍は乗っているはずです。つまり2000鞍。もしくは2500鞍は乗っていると思います。この前、指導員に「3000はいってるやろ」と言われて、そんな馬鹿なと思っていましたが、あながち間違っていないような感じですね。
ところで、私、最近とても乗馬が楽しくて仕方がないのです。忘年会でも「今とても楽しくて楽しくて」と宣言したほど楽しいです。乗馬はじめてから4級をとったころが一番楽しかったような気がしていましたが、今は倍くらい楽しいんです。
何故かはわからない――。マジで。
新しいひらめきや、気付かなかったことに色々気付けるようになってきたからかもしれません。ちょっとアドレナリンやらドーパミンが出まくっててヤバいくらいに(薬はやってませんよ)テンションが高いです。私に語らせたら1時間語りますよ。
いらないですか・・・・・・。残念です。
馬は、騎手の指示のまま動く――。
馬に乗っていてうまくいかないとき、馬が話を聞いてくれないと相談される時、必ず口にする言葉です。馬は乗り手次第とか、色々言葉は変わりますが、全部一緒です。
指導員を中心にして円で運動しているのに、見えていない方の脚が使えてないぞと指導員が言うんですよ。
「先生、見えてないですよ」と返せば、「そんなん馬が言うてる」っていうんです。昔は意味がわかりませんでしたが、確かに指導員が言うとおりにすれば、そんな形にならないんですよね。「出来ない馬はここにはおらん!」という自信。実際にその指導員が言っているように動かしても出来ないT君はこの指導員のレッスンにでてませんから、その通りなのでしょう。
「この馬動きません」は、『この馬動かせません』だし、「この馬、変」は『この馬のわかりやすいように指示を送れません』でしょうか。
私はずっと、思っていたんです。なんでT君は、いうことを聞いてくれないんだろう、と。聞いてくれるときもあるけれど、大体は喧嘩をして、私が主導権をとって無理やり運動しているような感じなんです。鞭だって使いたくない。気持ちよく運動したいのに・・・・・・。これは調教ではなくて、虐待ではないのだろうかと何度も悩みました。
T君との付き合いはもう7年以上です。4歳で来た仔馬のような大きさの可愛い顔のお馬さんでした。
とりあえず前に動くのが嫌な仔で、前に行くくらいなら上にいく(立ち上がる、走っていても前でなく上に弾むだけ)、下がるというわかりやすい性格なんですが、指導員が乗るとすごくいい馬になるんです(最初は酷かったですけどね)。
紆余曲折を経て、大分よくなったんですが、私は長鞭がないとちゃんと動かせないんです。脚で強く動かそうとすると固まるんです。脚じゃまともに前に出せなくて、鞭で前にではじめてからやっと手綱が握れるくらいです。
それでも、自分の姿勢がちょっとよくなったり、手綱をもてるようになってくると、途端にT君の動きが変わるんです(もちろんいい方に)。それでも鞭が必要だったんですが、この前教えてもらった立ち乗りをしたら・・・・・・イケイケなくらい動きが良くなったんですよ。今まで私が思っていた立ち乗りは、馬にしがみ付いていただけだったようです。グラグラなので、どうにかならんかと思っていて、色々やっていたのですが。
目から鱗でした。馬が・・・・・・違う――。ここまで動かしたらオッケーだなと思うところにあっという間にたどり着くんです。鞭もいりません。
うん、馬は乗り手次第なんだなと再度思い知りました。
私たちは、プロではない。だからできることなんて限られている。でも、少しでも自分を高めることが出来て、それで馬の動きが変わるんなら、頑張れると思いました。
今、人生で一番真面目にストレッチしてます。身体が硬くて、折角教えてくれている指導員のいうように身体が動かないんですよ。これが少しでも柔らかくなれば、また違う世界が見れるかもしれない、そんなワクワクで毎日が楽しいのです。
そしてH君、彼は乗るより調馬索のほうがいい、ということで調馬索月間にしています。背中の痛みが減って少し身体がいい感じになってきました。
ええ、すいません。馬が楽しいのと馬で疲れすぎて小説が滞っているという状態です。
乗馬についてもずっとテンションが高くて、書くと滑っているような文章になるだろうと想像していたので書いてなかったのですが、年末に際して報告のつもりで書かせていただきました。
では皆さま、少し早いですが、風邪など召されませんよう良い年を越してくださいませ。
東雲 さち
小説のほうは、今ちょっと頑張って書いてますが、中々進みません。気長におまちくださいませ。