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27 部内競技会

こんにちは。今日も楽しく乗馬ライフです☆

 久しぶりにT君に担当の指導員が乗ってくれました。今年初ではないでしょうか・・・・・・。

 

 いやあ指導員て本当にすごいなと思います。いつも伸びているT君の形も違うし、足音が違うんですよね~。

 私は馬を乗るときは『モグラ叩き』を思い出します。出ているところを叩いて戻す感覚なんですよね。昔先生が言っていたのは、『箱に収める』イメージなんですが、まさに箱に収めるために叩くわけです。物理的なものではないのですが、イメージね。


 いい馬っていうのは、基本のその馬の形が箱に収まっているんですよね。中々そういう馬はいません。


 馬の良し悪しは調教次第なんです。でもその調教っていうのも馬には難しかったり、身体的に苦手だったり、そこまで求められないレッスンに使われている等々調教も担当指導員によって違います。


 話は逸れますが、お話しで王子様が乗っている馬はどれも素晴らしいですよね。だって、王子様は車でいう高級車に乗ってるわけですもの。軽に乗ったり、ましてや故障車には乗りませんよね。私も小説の中に出すのは、やはり高くて大きくてピカピカの馬です。きっと脚運びは美しく、キュッとしまった身体をしているのでしょうね。


 まぁ乗ることもないですが、あまり乗りたくないです。パワーのある馬に乗るのは勇気がいります。私は腰が強くないので(というかかなり弱いです)身体能力に優れた馬に乗るのは無理だと思います。だから・・・・・・というわけではありませんが、身体の弱いお姫様がそういう馬に乗るのは無理だと思うのですよ(それが言いたかっただけです)。王子様の馬に一緒に騎乗されることをお勧めします。



 調教などと偉そうなことは勿論言えませんが(いやマジで)、私のような素人ライダーが乗るのと曲りなりにもプロが乗るのでは、馬の形はかなり変わります。首はまあるく曲線を描き、背中が盛り上がり(鞍で見えませんが)後ろ脚が踏むこみます。それによって、前脚が上がり、歩様はかなり変わります。上手下手が丸わかりです。これが、乗り替わったら直ぐに変わるのです。


 何をしているの? 何故座っただけで変わったの? 馬が変わった?


 私たちは、その様変わりした様をマジックがかかっているといいます。最初にもどりますが、箱に収めてしまえば、しばらくの間はそのマジックが乗り替わっても効いているのです。


 部内競技会というものが、馬場と障害で別に一月に一回づつあります。


 月例杯と、○○○○杯というものです。○○にはクラブ名が入ります。


 まわりたい経路を選んで、馬を選んで(選定という選ばない方法もあります)同じ経路を回る人達と得点を競うのです。


 私はT君とA2経路というものをいつも練習しています。レッスンも勿論T君と練習していて、この本番に向けて一つ一つ調教というか調整というかをいれていきます。


 T君は右後ろ脚の股関節がよくないので、あまり脚を踏みこみません。そうすると、走りにくいし、うまく箱に入らないのです。ゆっくりと常歩で歩きながら、長鞭で後ろ脚を刺激しつつ前にでるように歩かせていると、少しづつほぐれてくるのか動きが良くなってきます。


 競技会というのはいいものです。普段気にしないで乗っていることが、凄くよくわかるんです。


 例えば、T君だと『右手前の駈歩の手前が反対になる』が最大の弱点なんですが(目下私の最大の課題です)レッスンに出ていたり、朝の運動を普通にしているだけだと、気にならないんです。馬には良くないことなのでしょうが、まず言われないと意識しない人は、気付かない。

 普通は、苦手な手前で反対手前を出してしまう仔は、正しい手前に変えるとガタガタするんですよ。乗ってて直ぐにわかるくらいに――。最初はT君もそうだったんです。反対だとスムーズなのに正しい手前に変えさせると変な感じがしたのですが・・・・・・もはや、指導員でも目で確かめているくらいにスムーズに・・・・・・なってしまいました。

 合っていると思って乗ってても「反対ですよー」と言われて初めて気付くのです。

 指導員は勿論レッスン中に「反対ですよ」と言ってくれますが、出しなおすことが出来ない人が結構いるんですよね。

 

 競技会だと点数に出ますから、必死に直そうと普段から気をつけるわけです。頭の位置もそう、地点から速歩駈歩が出るように・・・・・・ということを気にするのも必要だから、教えるわけです。


 とはいえ、部内競技会なんで、気も楽ですし、杯のほうは結構イベント的なものですから、いつも楽しむつもりでチャレンジしてます。ワイワイと笑いながら・・・・・・それで何かを得られるのなら、いいことじゃないでしょうか。落ち込むこともありますが、それも一つの経験です。


 何事も、引き出しを増やすためと思っています。


 殻を破る、壁を超えるなんて言葉があります。日常では、もうそんな機会は中々ありません。ところが、馬をやっているとそんな機会が度々やってきます。怖いけれど、少し踏み出してみます。失敗することもありますし、成功することもあります。


 調教( というほどのものではありませんが)は、その繰り返しような気がします。


 引き出しが沢山ある人に乗ってもらえる馬は幸せです。最短距離で、いい方向へ進むことができます。上手な指導員が乗った後は、馬は見違えて変わっていたりします。


 T君やH君は、私がいつも乗っています。残念ながら、私では力が足りません。今回わかったことは、T君は右の股関節が悪いだけでなく、左後ろ脚に体重を乗せるのが苦手ということでした。両方駄目なのかい。と突っ込んでしまいましたが。


 それがわかったのは、いつもA2経路を回っているのですが、今回はL1経路を指導員が回ってくれたからなんですよ。L1はA2よりも調教が難しいし、私は練習してませんでした。まだA3もやってないし。


 この経路を回るためには、反対駈歩というのが必要なんです。ええ、いつもやられているアレ、反対に出ちゃう駈歩。勿論、反対を出さないといけないのは両方で、片方は大得意。でも左手前で右手前駈足を出すのは、T君にとってはとても難しいのです。


 いつかL1をT君と一緒にまわれたらいいなぁと、夢を見るのです。夢を見るには、現実に苦手をクリアしていかなければなりません。とりあえず、速歩が苦手なので、そっちからとりかかりたいと思います。

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