25 T君と一緒に
こんにちは。今日はいつも仲良し、T君のことを書きました。
今日はT君について。
T君は、能力はある。いいものはある。口向きはいい。等々指導員の方にいってもらえるのですが、いかんせん全部に『は』が入っているのにお気づきでしょうか・・・・・・。
T君は十一歳で、四歳の時に乗馬クラブに来たので、既に七年の付き合いです。多分どんな仲のいい友達よりも長い時間を一緒に過ごしているんではないでしょうか。その中で彼も成長してきたし、私も鍛えられてきました。私がこんなに乗馬に夢中になっているのは、T君がいたからだろうなと思います。
ええ、手がかかるんです・・・・・・。
私が餌に興味を抱いたのも、マッサージも、勿論騎乗も、T君が健康で真面目で、素直によしよししてもらえる馬だったら、興味はさほど抱かなかったでしょう。
そんなT君とは、A2経路というのを練習しています。経路というと、四級経路(四級をとるための試験の経路)三級経路(三級をとるための試験の経路)、A2経路は(二級をとるための経路)A2があるということは、A1もあります。A3もあります。上にはLとかMとかもあるのですが、そのあたりは私には遠くてよくわかっていません。
その上にセントジョージとかグランプリとか(雲の上です)があるのですが、この前、馬場馬術にはセントジョージより上しかないということを聞きました。セントジョージが馬場馬術の第一歩!! そうです、私たちは傾向として馬場をしている障害をしている(障害も同じように高さがあるようです)といいますが、馬場には辿り着いていないのです。そして、確実に馬場馬術にはたどり着けないのです(これだけは確かです)。
では、私たちがしているのは何だと言うと、調教過程らしいのです。それは前に聞いたことがあったのですが、T君は今はA2経路を練習しているということは、A2の調教過程にあるということなんです。それが出来るようになれば、次のA3の調教過程に進めると・・・・・・。
もう二年くらい練習しているんだけどなぁ。右手前の駈歩、まだ反対から前脚がでちゃうんだよね・・・・・・。
競馬ってみたことありますか? 左回りをしているけど(時計回り)外側を向いて左前脚を前に出している馬いますよね。あの名残らしいのですが、乗馬では、内包姿勢という内向きに顔を向けて左前脚から出すことを求められるのです。競馬ではとても早いスピードで走るために外に遠心力で膨れないようにそう走っているといいます。競馬場によっても向きが違ったり、直線の距離が違うのでしょうね。
T君は、頭がいいので・・・・・・、まだ競馬時代の調教を覚えているのかもしれません・・・・・・。若いころに覚えたことって覚えているものですよね・・・・・・。
T君、毛刈りをしてもらいました。T君は夏場に皮膚病で禿げてしまい・・・・・・レッスンを二か月もストップしていたのです。今年は、餌も替えてもらい、皮膚病になりにくいように(汗疹から皮膚病に変化したものですから)毛刈りです。でも去年もおととしもその前も毛刈りはしたんですけどね。今年の毛刈りは美しかったです。
T君、敏感なものですから、バリカンが当たると動くし、怖がりなので顔の横で『ジジジ・・・・・・』とか逃げるんですよね。それを押さえて(押さえていた人は、絶対筋肉痛になっていると思う)綺麗にしてくれました。おととしは最悪な出来で、評判が悪かったです。今年は、「あれ、気付かなかったけど、毛刈りした?」と言われるので、こんなに仕上がりに違いがあるんだ・・・・・・と改めて毛刈りの奥の深さを知りました。ちなみに去年は私も少しだけやらせてもらったのですが、一定の角度でバリカンを動かすというのはとても難しく、しんどいことだとわかりました。だから、下手くそな毛刈りでも文句は一切いいません(だって自分じゃ無理だもの)。
冬毛が中々抜けない仔も沢山います。その中で毛刈りしてもらえるというだけでも僥倖です。
私はいつも金曜日のお昼からのレッスンでT君と練習しているのですが、時折とても反応のいい時があるのです。口も素直で、反抗が少なく、いつもならここまで来るまでにレッスンが終わっていまうというのに。そこから始められる時が・・・。そして、その時は大体昼前のレッスンで我儘をしたT君にレッスンの指導員が乗ってくれているんですが、本の2、3周ですよ。楽しそうに笑いながら乗ってるそうです。その時は、凄く乗りやすくなっている――。流石ベテランの指導員は違いますね。何をどうしてそうなるのか、とても興味があります。今度その先生のレッスンに出てみようと画策中。
十年乗ってもやりたいことが見つかる。それが乗馬の醍醐味でしょうか。