脅威
意見やアドバイス等有りましたら感想にて教えて下さい!しるばでした。
「行くぞ、ダリア。闇騎士一号、採掘していた場所まで案内してくれ。但し、近くまででいい。」
廃鉱は、迷宮とは違って、奥に行けば空気が無くなる。
「なー、アニキー。中を照らす魔道具とかあるのか?」
「…生活魔法で、火を出して維持する。魔力は掛かるが仕方ない。」
「アニキ。絶対忘れてたよな?」
「…」
イルートは、言い返す事も出来ず、無言で移動する準備をする。
そして、白鉄と黒鉄には、後ろから付いて来る様に、と命令を出し、中に入っていく。
「魔物出て来ないな~」
「出て来て欲しいみたいに言うな。」
ダリアが退屈そうにしながらも進んで行くが、何故か魔物が出て来ない。
「でも、この調子なら案外早く着くんじゃないかな? 」
「かもな。だけど、警戒は怠るなよ。」
だが、魔物が一体も居ないのは明らかにおかしい。
一度、闇騎士を使い確認した方が良いだろう。
「白鉄と黒鉄は止まれ。闇騎士一号は偵察に行け。」
「アニキ? どうしたんだ?」
「廃鉱に入ってから魔物との遭遇がない。もしかしたら大物の魔物が住み着いてしまった可能性がある。このまま行くのは危険かもしれない。」
もし、この先に進み、大物の魔物が居た場合、どんな存在なのか分かるだけで対処が変わる。
「それで、偵察なのか。」
「そうだ。その間に弓と矢の手入れでもして、暇を潰していてくれ。」
「そうだな。そうするよ、アニキ。」
そしてイルートは、闇騎士と意識を繋げる。
だが、闇騎士は影の中を移動している為、何も見えない。
暫くして、闇騎士が何かを見つけたようだ。
(──あれは、人か?数からして10人程か。盗賊か?)
イルートが闇騎士と意識を繋げ、見えてきたのは、盗賊風の男達。
(──おかしい。ここに住み着く魔物はコイツら程度が殲滅出来るとは思えない。)
そう。男達が持っている武器は手入れもされず、防具も上下揃っていないものが多い。
だが、テーブルや椅子、かなりの食料が見える。明らかに此処を隠れ家にしているようだ。
意識を繋げる事は出来ても、声は聞こえない。男達の目的も分からない。
リーダー格も見当たらない。
(──奥に通路?)
闇騎士は奥にある通路へと向かう。影から移動している為、誰にもバレていないようだ。
(──ッ!? あの男達は人攫いか!)
そこには、見張りと思われる男性が2人、鎖で繋がれ、ボロボロの布を纏った女性が5人居た。
「助けるしか無いよな。」
イルートは闇騎士を通して見た、女性達を助けるつもりだ。
「アニキ? 寝てたんじゃ無かったのか?」
「いや、実は──」
(ッ!感知出来る範囲内に居た闇騎士一号の反応が消えた!? まさか、やられたのか!? どうする?撤退するべきか?)
「アニキ? 顔色が悪いぞ?」
「あ、あぁ。」
イルートからしたら闇騎士がやられるのは初めての事だ。偵察に出していた闇騎士がやられたという事は、弱そうに見えていた男達が、実際は強かったのかも知れないと考えられる。
(もしかしたら、女性達を見せたのは、此方を誘き出す為の罠かもしれない。白鉄と黒鉄の足音が、あちらまで響いていたら、此方の存在は知られているはずだ。いや、距離からして、それはないか。どうする?)
「おい、アニキ~ ホントに大丈夫かよ。」
「すまない。それよりダリア。この先にはかなり強い敵がいるかも知れない。そこで、相談なんだが──」




