???side
今回はイルート目線ではありませんが、ストーリーに関係してきます!
~???side~
「だから見たんだってば!」
「あ~はいはい。そうやって皆を困らせて何が楽しいんだか…」
ふくよかな女性が呆れたように答える
「嘘じゃないんだって言ってるだろ!」
「そんなに言うなら村長に話せばいいじゃないかい」
「その村長も聞いてくれないから他の人に言ってるんじゃないか!」
「うるさい!両親に似てあんたは不幸しか招かないね。今回のミノタウロスだってあんたが原因で来たんじゃないかい?やだやだ。」
そう言って女性は去っていく。
「──ホントに見たのに。ミノタウロスが2体歩いているのを──」
俺の両親は四年前に魔物に殺された。
俺の両親は2人共、元々冒険者でそこそこ強かったらしい。
ただ、両親は俺を身ごもった後、引退してこの村に移り住んだ。
最初は村の人達も歓迎してくれていた。
引退したとはいえ冒険者だったのだから。
村の人達に歓迎されて数日して、この村に魔物が大量に襲ってきた。
両親は2人共勇敢に戦い、自分の命と引き換えにこの村を守り通した。
なのに村の人達は両親を疫病神だと罵倒した。
墓さえ建てさせてはくれなかった。
───この村を守り通したのは両親なのに。
俺は行く宛もなく、両親が残してくれた家に住み、弓を使い狩りをした。
獲物を狩れなかった時は両親のお金を使った。
でも、俺は知っている。
村の人達は俺にだけ食材の値段を上げたり、狩った獲物の値段を安く買いたたいたりしているのを。
それでも生きて行くには従わなきゃならない。
そのために今日も狩りをしようと湖の近くまでいったんだ。
そしたらミノタウロスが2体いた。
それは角があるミノタウロスと角のないミノタウロスだった。
村の人達は意見が別れていたがどちらもあっていたんだ!
急いで村長に伝えようとした。
なのに話しすら聞いてもらえなかった。
だから俺が街に行き、この事を伝えなきゃ。
一度も行ったことがないけど伝えなきゃ!
村長は街の冒険者が討伐しに来るだろう。って言っていたけど相手が2体だって知らない筈だ!
俺は大量の魔物相手に戦おうとしていた両親に逃げようと言ったんだ。そしたら
母さんは言っていた。
───今はここが…この村が…私達家族の家なのよ?それを守るのは当たり前でしょ?
父さんは言っていた。
───どんなに嫌な相手でも死なれたら目覚めが悪いだろ?それに…やって見なきゃわかんねぇだろ?
───俺が何とかしなきゃ!聞いてくれるか分かんないけど、父さんが言ってた通りやって見なきゃわからないから!
今回はイルート目線ではないのでステータスは載せません。




