番外編~ハインside~
今回はイルートの父であるハインの事を書いてみました!意見やアドバイス等ありましたらドシドシお願いします。しるばでした!
~ハインside~
現在、俺には2人の息子がいる。
2人とも魔力量が多く、剣の筋もなかなかのものだ。
特にイルは小さい頃から変わった子だった。
昔から忙しいながらも息子に剣の稽古をつけていたが、最初は剣の腕は初心者その物だったのに、体裁きは初心者とは思えなかった。
まるで体術を習っていたかのように。
その後も、日が経つ毎にどんどんと一撃が重くなっていった。
一度、仕事で暫く王都に行っていたことがある。
久し振りに帰って来たらイルが飛びついてきたが可愛らしいものだ。
次の日久し振りに稽古をつけたときは驚いた。
剣術は既に新米兵士にも勝てるだろうと思うぐらい凄かった。
しかも剣術と体術を合わせたような戦い方も取り入れてるようだ。
我流だが上手いもので実戦でも十分使えるだろう。
それにあの一撃一撃の重さとても子供とは思えなかった。
それでいて勉強もかなり出来るようだ。
俺にはよく分からない数式を軽々とといたらしい。
リーシュが喜んでいた。
教えることがなくなった後は魔法を教えていた。
イルは魔法があまり得意ではないらしい。
まだ子供なのでこれからどうなるかは分からない。
8歳の頃には魔法なしなら偶にだが一撃を入れるようになった。
まだまだ掠る程度なのだが。
それからは俺も本気で稽古をやり直したのは内緒だ。
マイルも剣の才能があるみたいだ。
俺がいないときはイルが稽古をつけてあげてるみたいだ。
マイルはまだまだ甘えん坊だが可愛らしいものだ。
マイルは剣の才能より魔法の才能があるみたいだ。
多種多様な属性を使い攻めて来る攻撃はなかなかに厄介だ。
しかも、イル程ではないが、魔力量はかなりのものだ。
2人共、将来は俺よりも強くなるのではないだろうか。
一般的には長男に家を継がせるのだが、俺とリーシュは2人の意見を聞いて決めるつもりだ。
最近、イルには冒険者登録をさせた。
イルならゴブリンやコボルト程度には遅れをとることはないしな。
そうは思っていたが、まさか初日から15体も討伐してくるとは思わなかった。
マイルはマイルで新米兵士と稽古をして勝ち、新米兵士の心を折っていた。
ただ、最近この街の近くの山にドラゴンが住み着いたらしい。
卵を盗まない限りは安全だろう。
ドラゴンは子供が孵るまでは山に籠もり、子供が孵ると今度は魔物が少なく弱い所を探して旅立つ。なので、この街には来ないだろう。
だが、いざと言う時のために兵には山の周囲を見張らせている。
今は元SSランクが頭領の盗賊団が王都に侵入したらしいので、此方も街の出入りの際の調査を厳しくしている。
「旦那様、王都からドラゴンについて確認がしたいと客人が────」
執事が客人について知らせてくれる。
どうやら、王都の役人もドラゴンについての現状が知りたいのだろう。
さて、仕事をするか。
次回は番外編ではなくエリとの冒険者活動を書いていきます!