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一話 快楽指数一痛みの発見

この世界は快楽指数で制御されている。

今では政治家も、官僚もいない。

各自利き腕につけた装置で快楽指数をはかる、これが中央にある特別装置で指数を把握され、全てを決定するようにできているのだ。


僕はごく普通の大学生、ダブったりもしないけれど、成績は平均中の平均、いや、言いすぎた結構下の方。

友人の尊と湊、悠真、楓真。

この四人と僕で、よく一緒に連んでいる、

バイトテロや回転寿司で醤油に口をつけたりするような、馬鹿な真似はする気になったこともない。

ごく普通の学生だ。


最近世界中で義務付けられた装置がある。

利き腕につける物だ。

脳が快楽を感じると、すぐに装置が反応して、次の快楽度をはかるようになっていること。

この装置を外したものは刑務所行きだ。

装着義務は歳から。


友人達と競い合う、と言いたいところだが何が快楽になるのかは全然わかっていない。

そんな時、楓真の袖のボタンが取れているのに気がついた。

僕は隣の女子にソーイングセットを借りて、ボタンをつけてやった、その時だ。

指を針で刺してしまい、ぷくりと血が滲んだ。

小さな音で装置がなる、ぴぴぴぴ

快楽指数一。

本部に送信されます。全員で顔を見合わせた、痛みが関係しているのか?


翌日一番弾けている尊が言い出した。

痛みで指数が上がるなら、限界試してみない?

と言いながら、カッターナイフで指先を少し切った。

音がする。

ぴぴぴぴ。

快楽指数二。

みんなで、やっぱり痛みで数値が上がるんじゃん。などと話していたが、内心僕はドン引きしていた。

自分で自分を傷つけて喜ぶなんて、と。

その日のうちにお馬鹿な四人は下らない痛みを競い合いだした。

輪ゴム鉄砲をおでこに当ててみる。

快楽指数一。

かなりの深爪をしてみる。

快楽指数一。

足にできた靴擦れの水脹れを、針でついて潰してみる。

快楽指数三。

思いっきり走ってスライディングしてみる。

快楽指数三。

こんな感じだった。


帰ってからグループをしていると

尊が

「これ結構癖になりそうじゃね?」

と言い出した、二番目に弾けてる湊が、

「わかる!なんか痛いのが気持ちよくなってきた」

と発言していた。

まだ僕は引いていたが、このままではこの痛み大会に、巻き込まれることも察知していた。


次の日は講義がなかったので、学校に行かなくても良かったのだが、みんなが心配で様子を見に行った。


教室の真ん中で尊がやるぞ!

と言い手にしたカッターナイフで、左手首をすーっと引いた。

快楽指数五。

「いて、でもやっぱり気持ちいいわこれ。明良もやってみ?」

そう言ってカッターナイフを渡された。

「いや、人が怪我して血の着いたカッターはやべえだろ」

「そっか!明良自分のカッター持ってないの?」

そう言いながら尊が僕の筆箱を漁り出した。

程なくカッターを見つけると、みんながやれ!やれ!やれ!

とコールをしだした。

僕は乗り気じゃなかったが、この場を収めるためにやることにした。


すーっと引いたつもりが、思わず力が入っていたようで、血がぼとぼとと迸る。

快楽指数七。

みんなが慌ててティッシュで抑えたり、絆創膏を貼ったりしてくれた、絆創膏はどんどん血が滲んでいく。

けれどそれはとても甘美だった。

痛いはずなのに気持ちがいい、不思議な感覚がする。


悠真がわざと派手に転んだ。

酷く擦りむいて血が滲んでいる。

快楽指数五。


楓真が教室でニードルを使ってピアスを開けた、アンテナヘリックスだった。

快楽指数六。


そのうちみんなが気づき始めた、誰かが傷つくと、快楽指数が上がる事に。

でもまだ、誰かを傷つけようとなんてしていなかった。


表紙イメージはこちら↓※閲覧注意

https://x.com/hizumi_horror/status/2023280918950285610?s=46&t=8p691w8VZaWjVEHzpqhOHA




ここまで読んでいただきありがとうございます。

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