第35話 子供たちの意思表明
「おば様、そういうわけではなくて、ジェイムス様よりもアレス兄さまの方がいいという話です」
「ステラちゃんは絶対にアレスと結婚できないないじゃないか!」
セイムスお義兄様も直球ですね。
「……でもアレス兄さまがいいんだもん」
あ~あ、ステラが泣きそう。アレス…手を出すなよ。ここで甘いから懐かれるんだぞ。
「ステラ、悪いが私はステラよりもリカの方が好きだ」
大告白!たくさんの親族や祖父母がいる前で、心臓強いな。リカちゃん真っ赤じゃない!大丈夫かなぁ?
「リカは……昔からアレス様が好きです」
声が小さいけど、確かに言ったぞ。良かったな、アレス。ってお前は空き部屋にリカちゃんを連れ込もうとするな~!!
「アレス様、この辺で私達家族はお暇しますので、後は王家の皆様で御歓談を!」
キース副団長、目が笑ってない。怖いって!そりゃあ、目の前で大事な娘が男に空き部屋に連れ込まれそうになったら、ああなるか。アレスが悪いな。
「キース副団長、ゴメンなさい。アレスはニック様に似たのかなぁ?一途に猪突猛進みたいで」
「浮気者よりいいんですけど、親がいる前での行動力は凄いですね」
「ニック様にもご相談をしてみては?」
「そうですね」
こうして、キース副団長・マリー・リカちゃんの3人は家に帰っていった。
「アピスは男装(?)しているのか?」
「なんだか、騎士に憧れていまして。ニック様みたいになりたいんじゃないかな?」
ニック様に憧れるのはわかるけど、斜め上にいった感じがするなぁ。ニック様に似てるの?
「女の子だけど、毎日筋トレと素振りなどしてますよ。同時進行でちゃんと淑女としての教育も進んでいます」
後半でお義父様が落ち着いたかなぁ?
「セアラちゃんみたいな可愛い顔して騎士とか、もはや顔が武器だよなぁ。騎士として勝負に負けたら、絶対凌辱されてしまう!何てこと‼」
そうだよなぁ。そうなると、負けることが許されないのか、厳しいな。というか、そんなに剣を振り回してて嫁の貰い手があるのか心配。
「「アピスはずっと嫁に行かないからいいんだ」」
ニック様は生まれてすぐから言ってたけど、お義父様まで……。いいのかな?
「とある国では剣術に秀でた淑女が好まれると聞いた事がありますよ?」
なんて情報を!アレス、あんたの情報網が怖いわ。
「幻聴だ」
お義父様、一刀両断って感じね。
「おじい様、目だけでなく、耳の具合も悪く?王宮の医師は一体何をしているんだ?」
アレスが辛辣すぎて、流れ弾のように私の心臓が……。
「ニック様!アレス、ステラ、アピス!もう帰りましょう!」
これ以上いたら、アレスが辛辣すぎて私の心臓が……。
「また、明日の朝にお邪魔致します。今日はこの辺で失礼します」
アレスが辛辣過ぎて、恐ろしい。
「ステラ、アレスはリカちゃんと両想いみたいよ。二人を応援しなさいな?」
「複雑~。リカちゃんも幸せになって欲しいけど、お兄様……」
「なんだ、ステラ?私はリカを幸せにできないと?」
「そうじゃなくて、大好きなアレス兄さまが……と思うとなんだか」
「ステラ。お前はジェイムス様に幸せにしてもらうんだな。今度会ったら言っておくよ」
アレスは誰にでも平等といえば平等だけど、辛辣だよなぁ。
「アピス~。騎士になりたいの?」
「父さまのような立派な騎士を目指します!」
「そうねぇ。女性でありながらも騎士を目指すことに反対はしないわよ?でもね、夜会とかそういう公の場ではキチンと淑女らしい格好をしたほうがいいわね。貴女はまだ騎士団に入ったわけではないんだから」
「セアラの言う通りだなぁ。騎士になると意思表明をするのはいいが、公の場では淑女らしい格好をするべきだな。騎士団に入っているわけでも、任務でそこにいるわけでもないのだから」
「……はい、以後気をつけます」
気を付けるじゃなくて、やめてほしいんだけどな。
「善処します」って言葉が便利だよ。と私がアドバイスをしても仕方ないか…。




