第29話 調査結果と夜会前
お義父様の調査によると、アぺンジョーサ王国の国庫は火の車らしい。原因は国王の第1側妃への貢物。第1側妃は魅了のスキル持ちでは?という噂があるらしい。王家の信頼はガタ落ち。王国としてこのまま成立するのか?という段階らしい。
そこで、ニック様が王家に入るとどうなるかというと、当然ウィナーズ王国から資金援助が受けられる。ニック様は賢いので、第1側妃もどこかへ飛ばすか幽閉してしまうでしょう。
現在のアリア様ですが、あの格好にはデジャヴュが……。そう、初・女子会の時のドレスよ。何か原因があって露出ができないのよ。国王が側妃ばかりかまっているストレスをアリア様にムチウチで王妃が発散している。と聞いた。実の娘に何やってるんだ?と思ったけど、嫉妬ってコワイわ~。ニック様が国王になればそんな生活からも解放されてアリア様は万々歳。だったんでしょうね。
元来、性に奔放みたいだしその勢いで、市井にでも行けばいいのに。もしくはそのまま高級娼館に入るとか?客を選ぶ高級娼館なら、いいと思うけどなぁ。
あ、今日は夜会なんです。ローラが朝から張り切って私を磨いていました。
「ニクソン様もドレスで確実に隠れるようなところにしか所有印をつけていないので、どんなドレスでも着る事ができますよ!ああ、セアラ様を着飾るという夢が今夜叶うのです!」
大袈裟だと思うけど、そうなんだろうな。夜会の間はほんっとうに申し訳ないけど、アレスとステラの二人をマリーに託して、夜会を過ごすわ。
ドレスはニック様の瞳の碧色です。
ホルターネックで背中があいてます。しかも、スリットが入っててハズカシイ!!
「奥様!何を恥ずかしがっているんですか?出産をしても変わらないスタイル!加えて、出産を経て滲み出る色気!元から持っている可愛らしさ!夜会に出る誰よりも美しいこと間違いなしです!!」
ロゼットお義姉様は出産間近なので欠席です。
「いや……こんなに露出して娼婦みたいじゃないかなぁって不安になるのよ」
「何を言うんですか?奥様には気品というものもあるので大丈夫です!」
ローラの自信がスゴイ。羨ましい。正直言って分けてほしい。
部屋がノックされて、私をエスコートするためにニック様が来た。かなり緊張する。
「変じゃないかなぁ?」
ニック様は口に手を当てている。えっ?やっぱりダメなの?
「スゴクいい感じ過ぎて。なんだか他の男の目にさらすのが嫌だ」
「そうでしょうとも、このローラが今朝から磨きをかけて仕上げたのですから!」
「正直に言うと、このまま俺の部屋に連れ込みたい」
「それはご遠慮願います。せっかくの努力を無駄にする気ですか?さあさあ、夜会へ行ってらっしゃい」
ローラに押し出されて夜会へと行くことになった。と言っても同じ王城の大広間に行くだけだけど。
せっかくなので、この姿を夜会に出席しない(できない)ロゼットお義姉様に見せに行った。
「まぁ、セアラちゃん!可愛いわ!なんだか色っぽいというか艶っぽいわ!素敵よ!わざわざ見せに来てくれたんでしょう?ありがとう!」
ロゼットお義姉様が喜んでくれて嬉しい。
「義姉上、俺の感想は?」
「いつも通りね」
淡白な感想だった。いつもと同じ、騎士服だもんね。
「とにかく、楽しんできてね!いってらっしゃ~い!」
王家は最後に入場するという決まりがある。
その中では最初の方かな?ラストを飾るのはやっぱり国王夫妻でしょう!
「セアラちゃ~ん!なんて可愛いの?色っぽい感じがするわ。素敵よ!ニクソン!ちゃんとエスコートしなさいよ?」
「わかっています。母上、危険です。父上の目線がセアラに釘付けです」
「わかるわ~、セアラちゃん可愛いもの。そういうわけで、ニクソンがしっかりセアラちゃんをガードするのよ?卑猥な視線からも」
「セアラちゃん、今日は一段と可愛いのぉ」
「父上、鼻の下が伸びきって情けないですよ?ん?俺らの入場か、じゃお先に」
私はニック様と先に夜会会場へ入場した。
ロゼットお義姉様はいつも通りって言うけど、ニック様はいつもカッコいいんだよね。ニック様の方を見上げると微笑まれた。会場からは黄色い悲鳴と熱い視線が…。全部ニック様を見てだよね?
「ニック様の人気は凄いですね?」
「この視線か?半分はセアラを見てじゃないか?今日のセアラは一段とキレイだし」
などと話ながら歩いていると、玉座の段に上がる段差に躓いてしまった。
「恥ずかしいとか思うなよ?俺は役得だ」
そう言って、私はニック様にお姫様抱っこをされた。もう、二人子供いるんだけどなっ。
あと、スリットが恥ずかしかったです。短時間だけど、見る人は見てるから。
「国王陛下夫婦の入場です」
物凄い拍手の中お義父様とお義母様は入場してきた。慣れなのかな?堂々としてる。私も慣れればこうなるのかな?




