第18話 ニックとセアラ ⑤
今日も今日とてニック様は絶好調で、それでもお義母様から厳重注意を受けたのかなぁ?所有印をつけるのは控えているようで、というか絶対に露出しない部分に所有印をつけることにしたみたいなので余計になんだか恥ずかしい。
そんな中でのピロートークとなります。手加減をしてくれたよう(?)で、気絶せずに起きています。
「へぇ、俺とセアラの子供かぁ。可愛いだろうなぁ。俺だって、新婚さんは味わいたいよ。まだまだこの状態を続けたいよ」
余程我慢をさせていたみたい。遠い目でまだ見ぬ我が子へ思いを馳せているようですけれど……。
「問題は年齢なのよ。このままだと私もニック様も子供を望むような年齢じゃなくなってしまう可能性がこのままじゃあるのよ」
「あ、そうか!俺達は別に家を継ぐわけでもないし、子供が必ず必要ってわけじゃないんだ!」
現金だなぁ。でも、確かにそうだなぁ、言われてみると。
「騎士団長で、王弟殿下であるニック様は爵位を下賜されたりはしないのですか?」
「そうなると面倒だよね。養子って手もあるし。神のみぞ知るでいいんじゃないか?」
「そうですね」
毎日のように、これだけ抱き潰されていれば妊娠の一つや二つしそうなものだけど。
「そういうわけで、今夜の続きを……」
私が甘かった。このまま安眠できると思っていたのに。結局、何回も気絶するような羽目になり、自分の体力のなさを思い知らされる。やはり体力をつけないと……と思うけど、嫌われるのは嫌だ。
「ニック様ぁ……こ…れからはぁ…走って騎士団の…救護室……に行こう…か…なぁ?」
もう、息も絶え絶えです。
「俺の準備体操に付き合ってくれるのか?しかしなぁ、この体力のないセアラが可愛いんだよなぁ」
これでも体力はある方なんですけど…?
翌日、セイムス殿下…お義兄様からのお話があった。
「うーん、現状ニクソンとセアラちゃんって王城に居候状態なんだよねぇ。これってマズくない?」
そうだった……。私達の生活費の全てが国民の血税……。そう考えると、一刻も早く、ニクソン様王城から出てなんか爵位(公爵あたり)を下賜されるべきよね。でも、そうなると、騎士団と領地経営の2足の草鞋…。私は元が平民で、薬の調合しか能がないし……。
「いろいろ悩むセアラちゃんも可愛いんだけど」
「兄上のその慧眼には同意するが?」
なにこの兄弟?
「この際だから、騎士団の近くに二人の家を作ろうかと。ほら~、‘セアラちゃんを愛でる会’の会長としては?会員が悲しむのは避けたいし?騎士団の近くなら、すぐ会えるからいいかな?と」
どうしたらいいんだろう?ツッコミどころが多すぎてどうしていいのかわからない。
「兄上、その際の俺の爵位はどうなるのですか?」
「ぜーんぶ今まで通り。あ、食事は昼食と夕食は自分たちで何とかしてね?朝食は、陛下が家族揃ってという希望だからさぁ。ちょっと遠いけど、朝食を食べるために食堂まで来てくれる?」
「……まぁ、兄上の話なら妥当かな?セアラはどう思う?」
「そうですね、昼食についてですが、騎士団にいる時は騎士団の所で食べればいい訳ですし、夕食は私が作ればいいですから問題はありません」
食堂までちょっと距離がありますけど。
「よかった。ロゼットがさぁ「セアラちゃんが離れるなんてイヤっ」って言うしさぁ、母上も「セアラちゃんの顔を年に数回しか見ることができないなんて…寿命が縮むわ」って」
大袈裟な…。私の顔で寿命が縮むって何?私の顔にヒーリング効果とかあるんだろうか?
「えーっと。できれば、食堂の近くで、かつ騎士団の側という立地条件のおうちがいいです。私達の食事の食材ってどうやって手に入れればいいんでしょうか?」
「王城の厨房からかなぁ?あぁ、詳しい話を詰めていなかった。セアラちゃんが一人でほいほい王城の外でお買い物とかは危ないよね」
「あ、あとできれば私達の生活費はニック様の騎士団長としての御給金で賄いたいと思います。国民の税金で居候をするのはなんだか申し訳なくて」
「「セアラ(ちゃん)可愛い~」」
こんな感じで、私とニック様が生活する家が建てられることになりました。
セアラちゃんには寿命に関する効果があるようで…。殿下も嫁と母には弱いんですかねぇ?




