男を翻弄する女なんかに負けてたまるか、俺が逆にお前を翻弄してやるよ!
“男を翻弄する女なんかに負けてたまるか、俺が逆にお前を翻弄してやるよ!”
ある飲み会に、その女性が参加していた。
その女性はかなり有名らしく、男の目を一人引くような服を着ていた。
当然! そこに居た男どもは皆、彼女に釘付け!
いや? 唯一! 俺だけが彼女に興味がないフリをしていた。
ちなみ俺はこういう女性は嫌いじゃない!
俺の想い通りにいく女より“自分に自信満々な女の方が遊び相手に
最高だからだ!”
『“オレ! 伊藤と言います、キミの名前は、、、?”』
『“三神シマです。”』
『シマちゃんは、どんな男性がタイプなの?』
『私は、“モノをはっきり言う男性がタイプかな。”』
『オレ! ハッキリくっきり言うよ!』
『はいはい! 伊藤は引っ込んでろ! 僕は渡辺です! 僕みたいな男は
タイプですか?』
『もっと話してみないと分からないわね!』
『話そう! 話そう!』
『ボク○○で働いてます! 一流企業です。』
『あら? カッコいいのね!』
『“僕と付き合ってください!”』
『まだ早いでしょ、私は貴方の事をまだ知らないのよ。』
『ボクのタイプがシマちゃんなんだよ!』
『黙れ黙れ! オレが先にシマちゃんと話してたんだぞ!』
『僕が先だろう!』
『ボクが先だ!』
『“そこの君は?”』
『えぇ!? 俺ですか?』
『シマちゃん! アイツはほっておいた方がいいよ。』
『なんで?』
『“面倒くさい男だから!”』
『えぇ!? “私は面倒くさい男、嫌いじゃないわよ!”』
『“俺も貴女みたいな女、嫌いじゃないですよ。”』
『定木は黙ってろよ!』
『・・・君の名前は定木クンか。』
『・・・・・・』
この飲み会! かなり異様なカタチになった!
この飲み会に来ていた男どもは皆、シマちゃんの周りを囲むように
座ったからだ!
他の女の子達は、固まってお酒を飲んでいる。
そこから1時間後、シマちゃん以外の女の子は皆家に帰って行った。
こんな事って? 本当にあるんだな。
完全にここに居る男どもは、“このシマと言う女に翻弄されている!”
彼女も満更でもない顔をしている。
男を翻弄する女なんかに負けてたまるか!
俺が逆にこの女を翻弄してやると決めた!
だから簡単に俺は彼女の思い通りにしない事に決める。
そうすると? 彼女の目が俺に止まったのが見えた!
“こういう女は自分に自信があるから、自分の方を見ない男に興味がそそる。”
お酒が入れば入るほど、彼女から俺へのアピールが強くなっていった。
『“定木クンは、彼女居るの?”』
『いや、今は居ないよ。』
『シマちゃん! 定木の話なんかどうでもいいじゃん! こっちでオレ達と
楽しい話でもしようよ!』
『“後でね、先に私は定木クンとお話がしたいの! だからそっちで皆で
飲んでてちょうだい!”』
『・・・シマちゃんがそう言うなら、大人しくこっちで飲んでるよ。』
『“とってもいい男ちゃん達ね!』
『サイコーシマちゃんー!』
*
『さあ、やっと二人きりになったわね!』
『“シマさんがそうしたかったんでしょ!”』
『“シマさんか、やっぱり定木クンっていいわね!”』
『こうなったら? 二人でこのまま何処かへ行きますか?』
『いいわねって言いたいけど? 後で彼らの所に行くつもりだから
それはまた今度ね!』
『“案外、シマさんってぶれない女なんですね。”』
『あら? それって、褒め言葉なの?』
『勿論、褒め言葉です!』
『益々、私は定木クンに興味が湧いたわ! でも後でね!』
『えぇ!?』
『あっちの席に行かないと、また会えるかしら?』
『会えますよ。』
『じゃあーまた今度! 今日はもう帰りなさい!』
『・・・で、でも?』
『大丈夫! “後で本命の彼氏が迎えに来るから!”』
『・・・彼氏、』
『そう!』
最後の最後は、“俺が彼女に翻弄されて終わる、、、。”
最後の彼氏が居るって? まあ居るとは思っていたけど、本当にいるのかよ!
今回は、“俺の負けなのかな?”
彼氏がいたんじゃ、勝負にならないよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




