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8 私ってチートなんですか?


女神の泉は、神殿の周りに広がる小さな森の一角にあった。


急に開けた場所に綺麗な円形の池があり

中央の大きな聖杯型の石のオブジェの様なものから水が溢れていた。


この泉の周りの木々からは

細かい粒子の様な光り輝く金色の粒が舞っていて

とても幻想的な景観が、とても綺麗だった。



「ねぇ〜、金色の光の粒は何?」


と私が問いかけると

精霊王が、すかさず答えた。


『ガキンチョ。アレが見えるのか?

アレは精霊の光だ。精霊は、召喚者を通して

実体化するんだ。

地上では、ただの光の粒だ。

しかも、あの金色の光でさえ見えるやつは少ない。

精霊の祝福を受けた精霊召喚が出来るやつか

光属性のやつ位かな?


お前の親父とか、神官長なら見えるみたいな感じだ。』



なるほど、

地球でいうところの


霊感があるか無いかみたいな

そんな感じだろうか?


なんて思ってたら


徐に、精霊王が私を抱っこしながら

池にズンズン入って行く。


濡れちゃうじゃん!って思ったら

不思議な池だった。


見た目は水なのに

体感的には水ではなく

エネルギーの様なものなのだ。


不思議な感覚に、何となく覚えがあった。


転生前、神に髪を撫でられていた時

あの時、感じた安らぎの様な不思議な感覚。


アレに似てるのだ。


水?エネルギー?が湧き出るオブジェまでやって来ると


『じゃっ、浄化を始めるか。

この泉の水の湧き出るポイントの様なものが

お前には見えるか?

そうだな、集中して意識を向けてみろ。

銀色の光の玉が見えねぇか?』


水が湧き出る中心に意識を傾けてみる。


銀の玉が見えた。



「あった」


精霊王へ顔を向けると


『よしっ!じゃー、掴め。

掴んだら魔力をソコに流し込むイメージをしろ』


と、簡単に言うが

魔力を流し込むイメージって何だよ⁈

分かるわけないじゃ〜ん。


「魔力を流し込むってどうやって?」


と、ブスクレてみる。


『胸の奥の辺りから魔力が溢れるイメージを持て

それが、徐々に体感でわかる様になる。


体感で感じられる様になったら

その魔力をイメージで胸の奥から、腕に流し

そのまま、掌から銀の玉に流すんだ。

全ては、イメージからだ。

体感は後からついてくる。』


なるほど。

イメージが大事なのね。


イメージしてみる…

胸の奥から熱いものが溢れてくるのが分かった。

コレが魔力。


精霊王の言う通りにイメージして体感で感じて、流し込む


銀色の光が広がり

天に向かって光の柱がたった。


驚いてる私を尻目に


『よしっ!そのままだぞ。

女神のエネルギーを借りて、サクッと結界を張るぞ。

結界のイメージは、お前を通して俺がやる。

お前は、そのまま魔力を玉に流しとけ。』


そう言うと、精霊王は私の額に2本指を突き立てた。


すると、私の脳裏に

空から見た様な、この国の全体像が見え

そこにドーム型の結界が徐々に張られていく。


結界が完成すると

結界のドームの中の、この国に銀色の光の粒子が

雪の様な、雨の様な感じで降っている。


めちゃくちゃキレイ。

魔法って素敵。


なんて、映像に感動してたら


『終わりだ。

俺は疲れた。今度はお前が俺を抱っこしろ。』


と言うと

人型だった精霊王が、小さな狼に姿が変わる。


なんだ、このモフモフ狼は!

めちゃくちゃ可愛い。

モフりたい!


小さくなった精霊王を、抱っこして

お父様の所に戻る。


私もなんか眠たいな…。


それを察した父が、精霊王を抱っこした私を

お姫様抱っこして


神官長に、「また改めてお話しましょう」と

簡単に挨拶を交わし


転移魔法で帰宅したのであった。



てか、

精霊召喚に光属性。

他は、どんな魔法が使えるのか?

私、実は異世界あるある。

チートなんじゃね?


眠りから覚めたら、改めて精霊王に色々聞こうと思いながらも睡魔に襲われて意識を手放した。






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