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77 二人の行方


サイラスとレオが帰って行った。


嵐が通り過ぎたように、いつもの穏やかな屋敷に戻った。



「本当、サイラスの感情の爆発具合は凄いわね。

政務ばかりで、身体を動かして無いからストレス溜まってるんじゃないの?


たまには、レオ様と鍛錬して発散させたらいいのよ。



それと、ウィル。

キャラ変なの?」


そう私が言うと


「ローズとの時間を過ごすたびに制限がなくなっていくんだ。


どんな僕も受け入れてくれるから

どんな僕でも良いんだって思える。


どんな僕も、全て僕だと思える。


今の僕は、とっても自由だよ。

飛べそうなくらい。


だから、いつだって僕のなりたい僕になる。


ローズは、どんな僕が好み?」



好みねぇ〜?

難しい質問だわ。


「そうねぇ〜。

どのウィルも好きだわ。


きっと、ウィリアムという全てが好きだから

全てが良くなっちゃうのよ。


困ったもんね。」


最後の言葉に反応して


「困るってなに?

嫌いになりたいの?」


意地悪な質問をしてくる。


「どのウィルが一番好きか選べなくて困ったって事でしょ〜。


分かってる癖に意地悪するのね。」


呆れた顔をすれば笑いながら


「なんか、たまに虐めたくなる。

どう返してくれるかな?とか

どこまで許すのか?とか

試したくなる。


君の反応の全てが興味の対象なんだ。


だって君の反応は全て可愛いから。」



また、お互いの溺愛合戦になりそうだ。

どれだけ愛してるかを囁き合うのも楽しいが


今日は、ドッキリ?大作戦なのだ。


「そんなウィルを愛してるわ。


で、早く作戦決行しなきゃ。

ベルナルドは、何処に居るの?


エリを誘って連れてまでの間は見られたら不味いわよ。

ウィルが確保しておいてよ。


じゃっ、作戦の時間が押してるわ。

さっさと開始しましょう。」


ちょっと不満顔のウィルが


「愛してるの言葉が軽かったけど。

言えばいいって感じで悲しいな〜。


けど、作戦は遂行しなきゃね。

ベルナルドは、書斎に呼び出す。


その間に、連れ出すんだよ。


さっ、決行だ。」



エリの部屋に行き、勝手に下着などを詰め込みエリを見つけ出す。

私からのプレゼントで新しい可愛いワンピースに着替えさせてハンデルンの貸別荘に転移した。


「あの、奥様。

これは、どういう状況でしょうか?」


エリアーナが戸惑っている。


「今日は、エリへの感謝のプレゼントよ。

頑張ってるし、私は貴方を引き取ってから

色々と、経験をプレゼントしたかったのに

自分に忙しくて後回しにしちゃったわ。


なのに、いつだってエリは私に感謝してくれるんですもの。


私は、この世界に転生して今、とっても幸せなの。

エリも幸せになって欲しい。


今日は、この貸別荘で貴方にとって忘れられない想い出にするかは貴方次第よ。


ベルナルドが後から何も知らずに現れるわ。

ウィルが連れてくる。


待ち構えてたらダメよ。

隠れてなきゃ。


露天風呂でも入ってたら?

エリ。貴方も子供じゃないのよ。

女の色気も使いようだと思うけど。


水着も荷物の中に入ってる。


ファイトっ!


私は帰るわ。」


そう言うと


「ちょっ。えっ?

いきなりですか?


マリー様〜〜〜。

もっと早く教えて下さいっ。

心の準備〜。」


と、叫んでいたが

私は悪戯成功みたいな顔で屋敷に転移した。



帰ると、ウィルが書斎でベルナルドと言い合いをしてた。


「何を揉めてるのよ。」


と間に入ると

どうやら、休みを取らないベルナルドが

休暇は要らないと言って聞かないらしい。


「ねぇ。ベルナルド。

貴方が、番犬として優秀なのは

全てを把握する視野の広さと細かく細部まで見落とさない繊細なまでの細やかさ。


だから、休みたくないんでしょう?

全てを見て置きたいから。


でも、そろそろ下の者を育てる為に

手を抜いてくれないかしら?


どうしても、貴方を頼ってしまうのよ皆ね。

これも、仕事だと思って休んでくれないかしら?


休む事が、仕事よ。


分かったら、ハンデルンの貸別荘で

ゆっくり日頃の疲れを洗い流してきて。」


そう言うとベルナルドが渋々


「分かった。

休めばいいんだな。」


そう言って、どの貸別荘だと聞くと一人で消えてしまった。


「ちょっとウィル。

一人で行っちゃったけど

ちゃんと貸別荘に行くかしら?」


私が慌てると


「ねぇ〜。ローズ。

こっそり、覗きに行こうか?」


とても楽しそうに悪い顔になる。

そんなウィルに


「邪魔は良くないわ。

ちゃんと行ったか確認だけよ。」


と言いながら、楽しんでる私がいた。


少し、時間を置いてから

こっそり、遠目から別荘の中を覗きに行く。


ベルナルドは、ちゃんと別荘にいる様だ。

エリアーナは何処だ?


ちょっと確認出来ない。


けれど、ネタバラシしてある。

きっと、ドキドキしながら隠れてるのだろう。


どうなるか興味が尽きないが

私とウィルは、その先は

この後の、二人の態度で知る事にした。


エリ。頑張れっ。



∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


【ベルナルド視点】


いきなり、休憩を取れと言われた。

なんか変だ。


ローズマリーが他の奴らが育たないからと言った

それは、一理あるとも思う。


でも、今まで休みなんて無駄だと思ってた。

休息なんて、仕事の合間にすればいい。


休みなんて何もする事もなくて暇なだけだ

ゆっくりしてるとか暇で仕方ない。


なんだかんだ。

俺は番犬である事が楽しい。


支える主を自分で見極め

その主の手脚になるのが楽しい。


あまり自分に興味が無い。

興味がある対象を観察するのが好きだ。


対象を観察して先回りして動くのが好きだ。

主の願望を叶えるのも達成感がある。


俺は自分を持ってない。


だけど、最近は

ベルナルドと言う名を結構、気に入ってる。


ウィリアムが名を変えずに

そのまま名乗らせている。


ベルナルドは、もうベルナルドだ。

なんて言われた。


良く分からない理由だ。


貸別荘は、ローズマリーがイメージし

俺が動いて作らせた。


別に、思い入れは無いが

露天風呂は、興味はある。


まだ一度も入った事がないから

たまには、ゆっくり身体を休ませてやろう。



そう思った時。

人の気配を感じた。


何処からだ?


別荘の中を隅から確認する事にした。


管理の使用人は居ない。


食事や飲み物なんかが用意されてる。


一人分にしては多すぎないか?


作りたての様だ。


人の気配は、使用人だったのか?



別荘の中は、静かだ。

気のせいか?



そう考えながら、部屋を見て回る。


ある部屋に荷物を見つける。


ん?


誰か他に居るのか?

場所の聞き間違いか?


それにしては、この別荘は静か過ぎる。



ウィリアムとローズマリーの悪戯か?


あの二人なら、ありえるな…。



その時だった。


「きゃっ」


女の悲鳴が聞こえた。










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