73 リュカの結婚式(リュカ視点)
この日が、やってきた。
今日は俺とルナの結婚式だ。
ソワソワして昨晩は、あまり寝れなかった。
いい大人が
情けない…。
衣装は、ルナの好みを取り入れた。
式の衣装は、白のタキシード。襟の部分に青の刺繍が施されたものだ。
そして、ルナのウェディングドレスは
大胆に肩を全て出したもので、ちょっとドキっとするが、スカートの部分がレースが何枚も重なったフワフワしたデザインなので可愛さもあった。
着替え終わったルナを見た時
あまりの綺麗さに言葉を失ってしまった。
ルナの着替えを手伝っていたマリーに呆れられて
「お兄様っ。
言葉を失う程、義お姉様が美しいのは共感しますが、何か言いなさいよ!」
と、怒られてしまった。
こういう時の俺は、本当に情けない。
「ルナ。綺麗だよ。
ありきたりな言葉しか言えなくて、ごめん。
でも、本当に綺麗だ。」
頑張って気持ちを伝えるとルナが、真っ赤な顔をしながら涙ぐむ。
慌てる俺とマリー。
マリーが慌てて、ハンカチを渡して化粧を直してる。
そんな事をしてたら父上に急かされ神殿に転移した。
3歳の時以来だ。
女神のステンドガラスを改めて見ると
光に照らされる女神が美しく輝いていた。
それでも、ルナの方が美しく思ってしまうのは贔屓目なのだろうか?
神官長が、「こちらへ」と促してくる。
ルナと2人で女神の前へと立った。
「では、女神への誓いの宣言を」
俺とルナは、誓いを宣言した。
すると、なんと女神が姿を現せたのだ。
俺とルナの為に?と驚く。
「まぁ〜。おめでとう。
二人の門出を祝福するわ〜。
びっくりしちゃった?
ちょっと、御祝ついでに」
と言葉を区切り周りを見渡して
「あっ居た。ウィリアム、ローズマリー。
私と精霊王からの言葉よ。
これから、やる事は
後悔も苦悩も要らないの。
やり切りなさい。
後悔した時に初めて堕ちるの。
それを忘れないで。
以上よ。
リュカ、ルナ。ごめんなさいね。
幸せになりなさいね。
じゃっ。
また、機会があったらね。」
そう言って消えた。
唐突過ぎるだろ。と思ったが
マリーとウィルが影で動くと言うことかと思った。
後ろで、マリーとウィルが何やら文句を言っていた。
「ちょっと、結婚式に何言ってんのよ。
時と場所を選んで欲しいわっ」
「ほんとだね。台無しだ。
祝福だけで良かったのに。
女神って空気読めないのかな?」
「聖霊とか神って、空気読まないのよ」
オマエらも空気読め。と心の中で思う。
「ゴホンっ。
では、指輪の交換を」
神官長が、続ける。
指輪の交換をして、続けて誓いのキスをした。
人前でのキスは恥ずかしかった。
ウィルが、自分の結婚式で
あんなに長くマリーを離さなかった事に
初めて、アイツが凄いと思った。
気持ちは、離したくないと思うけど
恥ずかしいと言う気持ちが勝ってしまう。
自分の欲望に忠実なウィルを尊敬してしまった。
披露宴パーティーは自宅だ。
招待客が、既に屋敷に入って居た。
父上の挨拶から始まり。
俺達も、二人揃って挨拶周りをした。
そして、お色直しの為、席を外した。
カラードレスは、青と水色のグラデーションのドレスで水の女神の様だった。
儚さの中に色気が漂い。
今すぐに、抱き締めてキスしたくなる。
でも、我慢した。
俺の方はベストが青で黒がメインの上下に水色のラインと刺繍が入っている。
「リュカ様。とってもお似合いです。
すごくカッコ良い。」
とルナが褒めてくれる。
「ルナ。もう様は要らないって言ってるのに
いつまで、様を付けてるの?
それと、ルナも女神の様に美しいよ。
惚れ直した。」
そう言って手を取ると照れた顔で
「リュカ…。
慣れなくて…
これからは、慣れていきますね。」
俺の名を様を抜きにして呼ぶだけで、照れてるルナが可愛過ぎる。
「欲を言えば、敬語も要らない。
もう、夫婦だよ。もっと、馴れ馴れしくして欲しい。」
そう、言うと益々、赤くなってしまう。
やっぱり可愛い。
でも、ルナがそんなに照れるから
こっちまで、照れてしまう。
悪循環だ。
俺がリードしなくては。
「ルナ。
愛してる。
これから、ゆっくり仲を深めよう。
俺も臆病だから、強引にいけなくて。
でも、本当はルナが受け入れてくれるなら
もっと、ルナに愛を贈りたいんだ。
ウィルやマリーみたいに、あんなに
ストレートに出来たら良いけど。
なかなかハードル高いよね。
ほんと俺、情けないよな。」
頑張って気持ちを伝えた。
ルナも、頑張って答えてくれる。
「あの。
リュカは、情けなくないです。
あっ、えっと
私も、リュカを愛してる。
私は、いつでも受け入れます。
けど、恥ずかしいの。
リュカが好き過ぎるから。
でも…もっと仲良くなりたい。
あの二人みたいに。」
あまりにも、可愛すぎて我慢できなくなった。
衝動的に、抱き締めてキスしてしまった。
もう、離したくなかった。
何度も唇を奪った。
我に返り、顔を話すと
遠目に人影が映る。
慌てて、そちらに視線を向けると
マリーとウィルが、生暖かい顔で見ていた。
「いっ、いつから居たんだ。」
見られた〜。恥ずかしすぎだろ。
「ちょっと前から。
邪魔したら悪いからな。
特別な日だから。
カラードレスの御披露目前から
主役が消えるのは不味いよ。
早く、二人きりになりたいのは痛いほど分かるけど
そろそろ会場に戻ってくれるかな?
こっちも、段取りがあるんだ。」
そう、ウィルに言われ
何も言えなくなった。
黙って、ルナの手を引き会場に向かう。
ひたすら、愛想笑いしか出来なかった。
早く、終わりにしてくれと思ってしまった。
やっと解放されて部屋に入ると
そこは、魔道具のキャンドルがあちこちで
揺らいでいて幻想的な空間だった。
赤と青の薔薇の花弁が散らされていて
テーブルには飲み物やフルーツ軽食などが置かれていて
一枚のカードが置いてあった。
【防音の結界は自分で張って下さい。
素敵な夜を。 byマリー&ウィル】
段取りってコレかと思った。
後で、御礼を言おう。
ただ、ベットに置かれてるナイトウエアが
スケスケ過ぎて、頭がクラクラした。
ちょっと頭を冷やしたくてルナに
「お互いの部屋で湯浴みしてから、寝室に戻ろうか。
ナイトウエアもマリー達が用意したものを無理して着なくて良いからね。
また、後で」
逃げる様に出て来てしまった。
ちょっと刺激が強過ぎる。
普通なのか、あのスケスケが…。
しっかりしろ、俺。
今日くらい俺がリードしなきゃ。
あ〜情けないな俺。
平常心、平常心、平常心、平常心…。
湯浴みをして、寝室に戻るとルナはまだ居なかった。
ソファーに座りワインをガブ飲みして気合いを入れる。
そして防音の結界を張った。
暫くして、ルナが入ってきた。
スケスケのナイトウエアだった。
やば過ぎる。
俺、もうダメだわ。
それから、ルナを欲望のままに求めた。
全てが愛おしかった。
全てが可愛くて綺麗だった。
もう、離したくない。




