表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/99

51 庭園での茶会


今日は、朝から家に戻り母とドレス選び。


実は、ドレスって何を選べばいいのか

今の流行のドレスとか分からないのだ。


今まで、全て母任せなのだ。

これからは、自分の好みとか取り入れようと思うのだが、流行りなどは母の方が詳しい。


女子力を磨かなくてわ。


アンに綺麗に化粧を施して貰い

髪をアップにしてもらう。


少し、大人っぽい雰囲気になった。


その雰囲気に良く合うブルーのシックなアフタヌーンドレス。

地味にならない様に、イヤリングやネックレスが大振りの物でトータルバランスのセンスが良い。


母が選ぶものは、間違いない。


母も準備が整い、まずは2人で父の執務室に転移した。

父が一人で、頭を抱えながら書類と睨めっこしていた。


厄介な案件なのだろうか?


そんな父に母が


「なんて顔してるの?」


と呆れた顔だ。



父が、ちょっとビックリしながら

こちらに移動してきて


「今日は、2人とも一段と美しいな」


なんて言ってる。

父は、いつだって、母を褒める。

未だに、子供の前でもイチャイチャするので

私と兄は呆れてるのだが、見習いたいものだ。



父のエスコートで庭園に移動する。

メイドが準備を終えて、待機していたので先に席に着く。


「そろそろ、王妃様もウィリアム王子も来るだろう。あっサイラス王子も参加するらしい。

私は、仕事に戻るよ。」


そう言って父は姿を消した。


メイドに、先に飲み物をと言われたが

庭を見てるから、王妃様が来てからでよいと断った。


城の庭園だけあって、花々が圧巻だ。

精霊の光も輝いていて幻想的だ。


この城は精霊達に好まれているし守られているのだろう。


席を離れ花に見入っていると、ウィルがやってきた。

今日は、黒で纏められていた。

キラキラ王子って感じがなりを顰め、セクシーな感じなのだ。


一瞬、ドキっとしてしまう。


母と挨拶を交わし、私の所にやってきて


「今日は、とっても大人な雰囲気だね。

素敵だよ。ちょっと色気を出しすぎな気もするけどね。

たまには、良いかな?」


と、言われたけど

ウィルもだしって思う。


「ウィルこそ、今日はキラキラ感は抑えたの?

クールな感じで、エロいけど心境の変化?」


と聞くと


「そうかな?

なんとなくで選んだんだけど

自分でもキラキラ王子は嫌になったのかもね。」


そう言って笑うウィルの笑顔は

キラキラ王子だった。


「あっ、母上とサイラスが来たよ」


王妃様とサイラス様に向かい

カーテシーをして控える。


母との挨拶が終わるまで待つ。


「御機嫌よう。マリー。

堅苦しいのは無しよ。

そのうち、義娘になるんだもの。

顔を上げて。」


顔を上げて挨拶を返す。

サイラスは、ぶっきらぼうに「久しぶり」だけ言うと、サッサと席に着いた。


王妃に促され、ウィルと2人並んで席に着く。


メイド達が、軽食やお茶を用意して下がっていく。



最初に話し出したのは母だった。


「ちょっとキャリー。

婚約の話だけど、知らされたのが届けを出してからって、どう言う事なのよ。

聞けば、サインする前から許可印が押されてたって。

別に婚約は喜ばしいけど、先に聞きたかったわよ。」



王妃に向かって、この口調なのは

2人が幼い頃からの友人だからだ。


「ごめんなさい。

だって、急な話だったけど嬉しくて。

いいじゃない、順番なんて。


マリーの気持ちが変わらない内にね。

ウィルが不甲斐ないから。

マリーに愛想尽かされたら大変だもの。


キャロは、その日の内に聞いたのでしょう?

サイラスに伝えたのは次の日よ。」


と、笑う王妃にサイラスが


「俺も急で驚いた。

まぁ〜、母上は昔から兄上か俺の

どっちかがローズマリーと婚約するとか言ってたしな。

これで、俺も婚約者を選べるって訳だ。」


えっ?

私次第だった訳?


「おい、サイラス。

その言い方は、ダメだよ。

ローズが婚約者を決めなかったから

婚約者を選べなかったみたいじゃないか。


サイラス、オマエ

まだ選ぶ気がないだろ?」


ウィルが、サイラスを嗜めると

サイラスが、バレたかって顔をしている。


サイラスは、ウィルが王位を継がないと聞いてから精力的に政務をこなしてるらしい。

学園に行きながらだから、婚約とか考えられないのだろう。


「まぁ〜、そのうち適当な相手を選ぶ。

めんどくさくない女が良い。」


サイラスの返答に

うわっ。マジかって顔に出てたらしく。


サイラスに睨まれた。


他の3人が呆れている。


本題に入ろうと私が切り出す。


「それで、ハンデルンの事なんですけど

事前に、お話した通り王妃様とお母様に意見を聞きたいのですが。


やはり、淑女としては厳しいですか?」


王妃と母は、個人的には興味はあるけど

やっぱり、大人数となると抵抗はあるとの事。


貴族用の別荘に露天風呂は良いみたいだ。

大型入浴施設の方は、貴族用の方を個室の様な感じにしてマッサージなどを受けて一人用のお風呂で窓から風景を楽しむといったものなら良いのでは無いかと言うことを話した。


勿論、予約制になる訳だけど。


確かにアロマオイルのマッサージとか良いかも。


屋敷の、お風呂よりゴージャスで特別感を出せば良いのかとも思う。


水着は、ちょっと抵抗があるらしいが

それは、年齢によるもので

若ければ興味があるらしい。

母達によると

若い令嬢なんかは、いつの時代も平民の間で流行り出すと興味が湧くのは世の常らしい。

お忍びで街を楽しむ貴族は多い。

流行りには弱いらしい。


まずは、平民に流行らせればいいのか。


そんな話を続けていたらサイラスが


「なぁ〜、男と女は別なんだろ?

女同士で水着なら恥ずかしくは無いんじゃないのか?


一緒だったら嫌だろうが

しかも男だって困るしな。」


そう言う考えもあるわよね。


貴族用は、個室と露天風呂も作ったらいいかな

女だけなら抵抗ない人も居るかもだし。


「とっても参考になりましたわ。

完成したら、最初のお客様になって宣伝をお願いしますわね。


それに、聞きましたわよ。お母様。

ベルナルドと取引してるんですね。

今回の件で、家にはどれ程の利益が生まれるのでしょうね?」


家の事は、父ではなく母が動かしてる事は知ってる。

きっと、娘を利用してるに違いない。


「あら。バレちゃった?

そうでも無ければ、ハンデルンに入り浸りなんて

お父様が許すとでも?」


そう来たか。


「私の為って事なの?

モノはいい様よね。お母様。」


そう言うと、笑って誤魔化された。



その後も談笑は続き、母と王妃が2人で話すことがあると何処かへ行ってしまった。


するとサイラスが


「俺も邪魔か?」と言ってきた。


「邪魔とか思ってないわよ。

お父様から聞いてるわ。政務を積極的にしてるって。ちゃんと休んでるの?」


と聞くと苦笑いしてる。

それを見てウィルが


「オマエ。頑張るのは良いが体調管理も仕事の内だよ。

僕のせいで、無理させてるのは分かってるが

押し付けたい訳じゃないんだ。

僕も支えるから無理するな。」


哀しそうな顔で、そう言うウィルにサイラスは


「押し付けられたなんて思ってねぇよ。

押し付けてたのは今までの俺だ。

今まで好き放題してこれたのは兄上のおかげだ。

あんな事が無ければ、ずっと兄上一人に押し付けてたよ。


だから気にすんな。

兄上は、クソ真面目過ぎだったんだよ。」


言い方は、どうであれサイラスの優しさが伝わる。

ウィルも、それは分かっているのだろう。


「サイラス。

そろそろ、口の聞き方も直せ。

僕の前ではいいけど、オマエの言い方は棘があり過ぎだ。」


と、笑う。


肩を竦めながらハイハイと返事をして

もう行くよ。と立ち去った。


前に、サイラスが言っていた。

あまり関わってこなかったと。


少しずつ、兄弟の仲も縮まって来たのだろう。


「最近は、サイラス様とも会話をする様になったのね。」


そう訊ねれば


「そうだね。

少しずつだけどね。

前は、挨拶程度しか言葉を交わさなかったから

進歩したよね。」


苦笑いするウィル。

あの一件で、変わってしまった事もあるけど


良かった事もあるのだと思う。


「ねぇ。ウィル。少し庭を歩かない?」


そう言って立ち上がれば

ウィルも立ち上がり私の腰に手を添えて歩き出す。



とても穏やかに時が過ぎた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ