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49 異世界転生は続きじゃない


3日かけて、新・ハンデルン構想を作り上げた。


最後に、イメージ図を描こうと

絵を描いてみる事にした。


私の頭のイメージを描く。

何気なく描いたら、ビックリするほど上手かった。



どぉーいうことなの⁈


なぜ、こんなに絵が上手いのよ!



おかしい。

前世の私に絵の才能なんて皆無。


なのに何故か、頭のイメージ通りに絵を描いてるではないか!


ローズマリー・スペンサーの才能なのか?



自分で描いた絵を見て驚愕してると


「どうしたの?」とウィルが声を掛けてきて私の絵を見る。


「ローズって絵の才能もあるんだね。

天才児と呼ばれてただけあるね。


って、なんて顔してるの。」


と、呆れた顔をして私を見てる。



はっ!と我に返り


「おかしいっ。

私が、こんなに絵が上手いはずがない。


前世では、むしろ下手だったし

転生してからは、絵なんて描いた事ないのよ?


なんで、上手いのよ⁈」


訳が分からない。


納得がいかない顔をしてるとウィルが、隣に座ってきて


「ねぇ、ローズ。

君って、前世の自分の自己評価が低いよね。


確かに、前世の記憶が君を手助けしたり

何か役に立っていたり良い作用をしてるだけなら良いけど。


君を苦しめるのもまた、前世の記憶だね。


それを、ひっくるめて僕は君を愛おしく思ってるんだけど。


ローズマリーはローズマリーだよ。

前世の続きを生きてる訳じゃないよ。


転生って新しい人生だよね。

前世は、一度終わった人生。

記憶は記憶だ。


共有してるのは意識だけでしょ?


身体は別もの。

だったら、才能や能力が違って当然じゃないだろうか?

だって、親も違うだろ?


僕は、そう思うけど。」


そう言って私の顔を覗き込んだ。



確かに。

私は無意識に、前世の続きの様に生きているのかも知れない。


前世の記憶があるだけで

別の人生を新しく生きる為に神が与えてくれたチャンスでもあった。


神に言われた言葉の意味を、はき違えた気がした。


新しい人生を生きなさい。

そう、神に言われたのだ。


今の私は田中麗奈じゃない

ローズマリー・スペンサーだ。


人が、どうして転生する時に記憶を消すのか

なんだか、分かるような気がした。


「そうよね。

ウィルの、お陰で目が醒めたわ。


本当、私ってば前世の続きを生きてたみたい。

身体だけローズマリーで

あとは、前世の麗奈で生きてた。


だから、ちょっとチグハグになってたのかも。

ローズマリーである容姿を、どこか他人を見てるみたいに見てたような気がする。


前世の麗奈の特徴とか能力を基準に考えてた気もするし。


これから、ちゃんとローズマリーって言う自分と向き合わなきゃダメね。


私、自分なのにローズマリーを疎かにしてたみたいだわ。」


そう言うと

ウィルは、微笑んで頭を撫でてくれる。

そして


「ねぇ。前世の名は、レナって言うんだね。

初耳だよ。レナって名も素敵だね。


でも、今はローズマリーだよ。

レナの記憶は、知識だ。

綺麗なルビー色の瞳も、シルバーブロンドのサラサラの髪も、美味しそうにプルンとした唇も

君の、ローズのモノだ。


学力も魔法も天才児と呼ばれたのもローズ。

絵が上手いのもローズだ。


令嬢という立場であっても、ジャジャ馬令嬢って呼ばれちゃう位に他人の目なんて気にせず好きな事をやってきたのもローズ、君だよ。


そして、これからローズだけの想い出を

この世界で僕と一緒に作って行こう。


僕は、前世の記憶は無いけど

あの時、精神世界に閉じ籠った僕を連れ戻してくれた時から僕も生まれ変わったような気分だったんだ。


それまでの僕は、王子の着ぐるみ着た自分を他人事の様に思ってたからね。


君と変わらないよ。

本当の自分を蔑ろにしてたしね。


だから、ありのままの今の自分を

2人で生きて行こう。


時には、助け合って

時には、叱りあって

幸せになろう。」


ウィルの言葉に笑顔で答えると

抱き寄せられた。



これから、ローズマリーとして

貴族令嬢として

ウィリアムの婚約者として

新しい人生に向き合って生きて行こう。


異世界転生は、続きじゃない。


異世界転生は、新しい始まりだ。



田中麗奈じゃ出来なかった事をして


田中麗奈とは全く違う人生を私は生きる。



だって、私はローズマリー・スペンサー

侯爵家令嬢で、この国の第1王子の婚約者。



ハイスペック令嬢だもの。



楽しまなきゃね。













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