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46 囁やかな婚約パーティー


ウィルと2人で家に戻ると、母と兄が待ち受けて居た。


「ちょっと、2人とも随分と急じゃないの?

お父さんたら、部屋に篭っちゃったわよ。」


呆れる母の横で苦笑いの兄。


「義母上様。

挨拶が後になって申し訳ありません。

御許しを頂く前に婚約してしまった事は

何とお詫びしたらいいか。

両親が先走りまして、書類を用意してしまいまして。

何を言っても言い訳ですね。


ウィリアム・カナリィアンの名にかけて

ローズマリー嬢を幸せにすると誓います。」


そう言うウィルに母が


「ウィリアム。

そう言うことではなくて

私は、貴方が心配よ。

この娘でいいの?

跳ねっ返りで、淑女には程遠いわよ。」


ちょっと、娘の心配はしないんかいっ!

と言いたくなる。


「僕がローズマリー以外は嫌なんですよ。」


と笑顔で答えるウィルに母が呆れてる。


「母上。どっちもどっちですよ。


マリー。おめでとう。

ウィルが嫌になったら直ぐに婚約なんて破棄していいからね。


それとウィル。

マリーを泣かせたら殺すから。」


笑顔で物騒な事を言う兄が怖い。


「泣かせませんよ。義お兄様。」


と笑顔で返すウィルと兄の間に火花が見えそうだ。


急な事で、何も用意してないから

後日、家でパーティーをしようと母が言っているので任せる事にした。


エリや護衛2人を置いてきてしまったので

アンを連れて一度、ハンデルンに戻る。


戻ると、3人で夕食を作っていた。

何だかエリとトムが仲良さそうにしてるが

気のせいだろうか?


アンも手伝いに加わった。


私は、ウィルを中庭に連れ出した。

ガロに報告したかったからだ。


意識を心に集中してガロに呼びかける。

(ガロ。ちょっといいかな?降りてきて)


すると、ガロが目の前に現れる。


『久しぶりだな。俺を呼ぶの。

まぁ〜、何で呼ばれたかは予想がつくが』


前に女神が、よく一緒にいると言っていたし

見られて居るのだろう。


「ガロ。私ね、ウィルと婚約したの。

だから、報告したくって。」


そう言うとガロが徐に、ウィルの腕を掴んで


『マリー。ちょっとコイツと話がある。

ちょっと中で待ってろ。』


そう言うと、ウィルを連れて何処かに転移した。




∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


ガロがウィルを連れて転移したのは

マリーと、よく行っていた丘の上だった。


「精霊王。

貴方が、ローズを本当に大切に思っている事も、ローズも、貴方をかけがえのない存在だと思ってる事も分かってます。


それでも、僕はローズと人生を共に歩んで行きたいと思ってます。」


ウィリアムは、そう宣言した。


ガロは、空を見上げながら


『マリーが嫌な事があったり泣き言を言ったら

ココに連れてきた。

それが、オマエと関わる様になってから来る事は無くなってたよ。


確かに、俺にとってマリーは大事だ。

でも、マリーの幸せの方が、もっと大事だ。

マリーが、オマエと歩む事を選んだならそれでいい。


ただ、中途半端な愛なら消えろ。

アイツの心を曇らせる事は許されない。


それに、この人生だけしか

オマエにアイツは渡さないからな。


アイツの幸せを守れる覚悟あるんだろ?』


言い終えたガロがウィリアムを睨む様に見据える。


「覚悟してます。

この命に賭けて、ローズの笑顔を守ります。

彼女が、今世は後悔しない様に

僕が、彼女の自由と笑顔を守ります。


出来なかった時は、この命。

奪いに来て下さい。」


ウィリアムは真剣な眼差しでガロから視線を外さない。


暫く沈黙が続いたが、黙ってガロがウィリアムに近付くと


「頼むな」と一言だけ残して転移した。



∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞





中で待ってろと言われたけど

ソワソワして、動けなかった。


その場で行ったり来たりと歩いていると

案外、時間が経過してたのか

2人が戻ってきた。


『マリー。おめでとう。

まだ、婚約だけだけど幸せなんだろ?

良かったな。


コイツ、マリーの幸せに命賭けたから

オマエが、コイツに心傷つけられたら

俺が、ぶっ殺す事になってるからな。

安心しろ。』


何やら、兄の様な事を言ってますが

2人で、どんな話をして来たのかしら?


「ちょっと、ガロ。

ちょっとの事で、本当に殺さないでよね?


今日は、久しぶりに一緒に夕飯食べよ。

ダメ?」


そう言うと

『最近、地上に居なかったからな

久しぶりに人間の飯食べるか〜。』


と、一人で屋敷に入って行く。


残された私とウィルは顔を見合わせて


「ウィル。ガロになんて言われたの?

命賭けちゃった訳?

ガロは、お兄様と違って本気よ?」


今日一日で、二人に殺す言われてるウィルが哀れだ。


「覚悟を試されてるからね。

命くらい賭けるよ。ローズの為に。


それに、それくらいの覚悟がないと

精霊王に認めてもらえないからね。

彼から、君を奪うんだから。今世だけ。」


そう言うと、ウィルは私の手を取り歩き出す。


屋敷の中から、美味しそうな匂いがしてきた。



私とウィルにガロ

アンにエリ、護衛さん2人。


囁やかな婚約パーティーをしてくれた。


とっても幸せだ。


そして、エリとトムの距離感が

やっぱり近いと思ってウィルとガロに

小声で問う。


「ちょっと、エリアーナとトム。

あやしくない?

距離感が近いわよね」


ウィルが苦笑いしながら


「エリアーナは天然だし比較的、誰にでも距離感近い気がするんだけど。

あれじゃエリアーナはともかく、トムは惚れちゃうかもね。」


なるほど。

エリは無意識かも知れないと。


『エリアーナか。

アイツは天性の人垂らしだな。

自覚が無いから始末が悪い。』


酷い言いようだ。



何気なく、エリに近付き

エリを捕まえ、その場を離れる。


「ねぇ、エリ。

トムと随分と仲良くしてるけど

恋しちゃってたりするのかしら?」


直球で聞くと


「えっ?

トムさんは良い人で面白い方ですけど

恋はしてませんよ。」


と首を傾げながら答えるエリ。

その、仕草よ。可愛い過ぎだろ。


しかも、恋じゃないとか

明らかに、トムは恋してんだろ〜。


これは、良くない。

護衛を近日中にチェンジだな。


「エリ。あんたは自分の仕草が一々、可愛いと自覚してくれるかしら?

不用意に、若い男と距離感を近くするの禁止です。

分かった?」


と、呆れた様に言う私に


「そうなんですか?

私なんかより、マリー様の方が美しいのに」


とか言っている。

これは、監視が必要か?


後で、アンに言っておこう。



暫く、パーティーは続いたが

御開きにして、湯浴みをした。


湯上がりにバルコニーに出て夜空を見上げているとガロが現れた。


『そろそろ帰る。』


また、女神の所だろうか?


「女神様の所に帰るの?」


そう聞けば


『まぁ〜な。

ココに居ると、オマエが誰かのものなのが

嫌になっちゃうからな。

今は、俺様はオマエの家族で居たいから。

察しろ。

女神もウィリアムの幸せを見守りたいみたいだしな。

ウィリアムは女神が愛した男の魂らしいから。


じゃ〜な。

何かあれば呼べ。』


言い終わると姿を消した。


って、女神が愛した男って?

何それ?

気になるんですけど〜。









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