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39 お揃いのピアス


昨日は、早々に寝た私は

朝から元気に起床した。


宿屋の窓から街を見渡すと、色んな店があったことに気付き。

ちょっと早めに支度して少し見てまわりたくなった。


アンとエリが朝食を部屋まで持ってきてくれて

軽く食べて支度をする。


エリが楽しそうに、街の様子を語ってくれる。


「ほんと、エリって子供みたいよね。

年齢より幼いと言うか。


この世界の人達が大人びてるだけなのかしら?


ねぇ、エリ。

今、人生楽しんでる?」


そう聞くと


「とっても楽しいです。

アンさんは、お姉ちゃんと言うか優しいお母さんみたいだし。

マリー様は、年齢は年下なんですけど

頼りになるし。

私、この世界に来て今まで何してきたんだろ?

って思っちゃいます。」


とても良い笑顔で答えるエリは

本当に可愛い。


ヒロインらしく

クリクリ大きな濃いピンクの瞳が

可愛らしさを強調していて

薄紫色の髪をツインテールにすると

マジクソ可愛い。


守ってあげたい欲求を駆り立てられる。


私も、ついつい甘やかしたくなってしまう。

年上なんだけど…。



支度も終わった頃、ドアをノックされた。

「どうぞ」と声を掛けるとウィルが入ってきた。


「おはよう。ローズ

これから向かう先に宿屋が無いんだ。

夜はキャンプになる。

テントなんかはあるけど、何か必要なものは

街で買えば良いかと思ってね。


出発前に街を回ろう。

もう出れるかな?」


街を回れるのは嬉しい。

なんか、本当に旅行気分だ。


「いつでも、大丈夫よ。」

そう言う私にウィルが手を差し出して


「では、行こうか」と私の手を掴んだ。



歩きながらアンとエリに

「後は、お願いね。2人も何か必要なもの買ってきてね」

と言うと微笑みながら見送ってくれた。



王都の商店街とは規模が違うが

とても活気があった。


屋台なども出ていて、何も食べなきゃ良かったかもなんて思いながら

キョロキョロと辺りを見渡す私に


「なんか、気になる店はあった?

何か見たいものは?」


ウィルが私を気遣ってくれる。


「必要なものってなんですかね?」

と私が言うと

「必要なものは御付きの者が買うよ。

僕が、君とこうして歩きたかったんだ。」


そう言って私を引っ張る様に歩き出す。



「ねぇ。ローズ

僕、欲しいものがあるんだけど。」


目的の店の前まで来たらウィルが、そう言いながら止まる。


宝石店の様だ。

扉を開けて入るように促され中に入る。


するとウィルが後ろから私の腰に手を回し

ピアスが並ぶショーケースまでエスコートされる


「お揃いのが、欲しいんだけど

ローズが選んでくれる?


あっ、デザインね。

色は決まってるから。」


そう言いながら、はにかむ。

反則級に可愛い。


思わず、俯き赤くなる顔を誤魔化しながら


「ペアで付けるとか、そういうキャラでしたの?」


そう、言うと

「僕の愛は重いって言ったけど。

僕のものだよって他の男を牽制しないとね。」


覗き込む様に悪戯な笑みを浮かべてくる。


俯いたまま黙っていると


「僕的には、このデザインが好きかな?

ローズは、どんなのが好み?

どんなのが好きで嫌いか、いろいろ知りたいな。」


今日も押しが強いのね…

と、半ば諦めた私は


「ウィル様の好みのシンプルなのも良いですね。

こっちも好きです。」


と、ウィルが選んだシンプルなダイヤ形のデザインの他に

二等辺三角形の金の金具がついてるデザインのピアスを指差した。


「じゃ〜両方買おうか」とか言ってくるので

ウィルが選んだ方だけで良いと答えた。


すると、店の主人に話始めたウィルが離れていく。


待ってる間に、

ふと、ある棚に目が行く。


可愛い形の宝石箱が並んでいて眺めながら


そう言えば、この世界に来てから

女子力とは無縁と言うか

男の子みたいに、身体を動かす事ばかりで

可愛らしい物とか、見るとか買うとかしてなかったかも知れないな。


ドレスやちょっとしたワンピース

装飾なんかも母が用意してる感じだったし

自分で選ぶとかしてなかった様な…


と、今更ながら気付いてしまった。


ほんと、エリじゃないけど

今まで私何してたの〜って思ってたら


ウィルが戻って来たので店を出た。


「ローズ。

何考えてたの?

なんか難しい顔してたけど」


と、ウィルが歩きながら問いかけてくる


「いや、ちょっと…。

私、普通の女の子みたいな事、今まで

してこなかったかもと今更ながら思って…」


と自分に呆れた顔で言うと

ウィルが手を引きベンチに座らせてくれる。


「ジャジャ馬令嬢だもんね。

これから、いっぱいすればいいよ。

君がいう女の子らしいが何かは分からないけど。

僕が、いっぱい女として扱ってあげる。

元気いっぱいなローズも好きだし

女性らしいローズも好きだよ。


さっ耳貸して。

僕からの最初のプレゼント。」


そう言って箱から取り出したのは、先程の店で購入したダイヤ形のピアス。

黒水晶を加工したものでウィルの瞳の色。

真っ黒と言うより、少し不純物が混ざり

星屑を散りばめたようなウィルの瞳の様だ。


色は決まってるって、そう言うことか。


片耳にだけ付けてくれた。


「うん。いい感じ。

じゃ〜、コレを僕に付けてくれる?」


そう言って差し出されたピアスは

私の瞳の色の様なルビーのダイヤ形のピアスだ。


こちらに耳を傾けて

私が付けるのを待っているウィルは

何だか無邪気な感じで可愛く思う。


色んな表情を見せてくれるウィルを

愛おしく思ってしまう。


ピアスを付けると満面の笑みで


「うん。満足だ。

もう片方の耳に自分の色のピアスを付けたら完璧」


そう言うと、もう片方の耳にそれぞれピアスを付けた。



宿屋に戻る途中。

ドーナツが美味しそうだったから

馬車の中で食べようと買って


アンとエリが待つ宿屋へ帰った。



何やら食材やらを買い込んだみたいで

大量の荷物が増えていたので空間収納して

宿屋街を後にしたのだった。





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