表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/99

37 学園が騒がしい


今日は学園へ。


私は、いつもの様に研究室として使ってる教室に

直接、転移した。


兄は、手続きがあるからと

後でウィルと一緒に来るそうだ。


散らかった机を片付けていると

何やら外が騒がしくなっていた。


何事だと、窓を開けて外を見下ろすと

兄とウィルが歩いて居た。


女子生徒の黄色い悲鳴にも似た叫び声

あちこちで、ガヤガヤと声が溢れて居た。


好意的では無い視線も注がれていて

人々の2人への評価は二分してる様だ。


でも、流石は超絶イケメン二人だ。

圧倒的に女子からの視線が熱い。


こっちに気付いた二人が私に向かって

手を振ると、一斉に視線が私に突き刺さる。


視線が、怖すぎて窓から離れた。




やめてぇ〜っ。なになになに。

怖いんだけど、恐怖なんだけど。

てか、エリってこんな敵意に満ちた女の視線を

浴びてたのよね?

あの子って案外、大物なの?

私、耐えられないんですけど。


などと心の中で絶叫してると

兄とウィルが教室に転移してきた。


「おはよう。ローズ。

騒がしくて、ごめんね。」


とウィルが挨拶してきた。


「おはようございます。

人気者は、ヤバいですね。

アレが、普通な感じですか?」


つい、真顔で聞いてしまう。


「まぁ、あんなもんかな?

でも、前よりはマシかもね。

好意的じゃない人たちも居るからね」


と困った顔のウィルに


「どんな騒ぎを起こそうが、王子だからな。

女性人気は衰えないんじゃないの?

今いる生徒は、直接見てた訳じゃないしね。

昔から、ウィルの周りは取り巻きだらけだよ」


兄がそう言うと

ウィルが呆れたように続ける。


「おい。リュカ。

他人事みたいに言うけど

半分は、お前の取り巻きだろ。

僕だけのせいみたいに言わないでくれよ。」



どっちもどっちだろ!

と思ってしまう。


「人気なのは宜しいですが、

なんか一緒に教室に居るだけで

目の敵にされそうで、恐ろしいですわ。


今度からは、外歩いて来ないでもらえます?

教室の場所もバレましたわ。


移動を考えなくては。

授業が始まったら、他の空き教室を探しますわよ。


なるべく人目に付かない部屋がいいわね。」


一人、何処が良いか考えていると。


「そういえば、本校舎じゃなくて

裏校舎の3階に使われてない実習室があったろ?

そこは、どうだ?」

と兄が言うと。


「リュカがいいなら良いけど、

その教室って、アレだろ?自己嫌悪しないのか?」


何やら、訳あり教室そうだけど

兄を見ると


「別に俺は、あそこでもいいよ。

あまり誰も立ち入らないしな。

まぁ、偽りとは言え、楽しい思い出には違いないし。

自己嫌悪で言えば本校舎の方がな…」


なるほど、その教室はいわばエリアーナとイチャイチャしてた場所な訳ですね。


まぁー、本人が気にしないなら別に良いとは思うが

ウィルはどう言う心境なのだろうか?

気になって聞いてみた。


「ウィル様は、抵抗ないのですか?」


するとウィルは

「いや、僕は気にしないけど。

魅了とは言え、僕はあの頃エリアーナの自由さに愛しさがあったからね。

他の男とって知ってたし、独占欲は不思議と無かったからね。

リュカの独占欲は凄まじかったけどね。」


そう言うと兄に視線を向けて悪い顔で微笑む。


バツが悪そうに顔を背ける兄。


そんな兄に

「では、お兄様。

その教室で良いわ。他の生徒にバレないように

お兄様が私を、転移で連れてってよ。

いい?

学園の中は、彷徨かないでよ。

私は、出来れば敵は作りたくないのよ。」


お願いすると、二人して苦笑いしている。




転移で、裏校舎の3階の教室へ移動した。

とっても静かな場所だった。


恋人が、こっそりと…なシチュエーションに最適な場所だ。

そんな事を言えば、兄に怒られそうなので感想は言わない。


「で、ローズは、何の研究してるの?」


ウィルが最初に話し始めた。


「実は、行き詰まりでして

前世であったものをと言っても自分で造ってた訳ではないので

構造が分かりませんし。

どうしたものかと…」


ちなみに、どんな物なんだと聞かれて


「前世では、カメラって言うものがあって

風景や人物なんかを撮すんです。

それを、専用の紙に印刷すると、写真というものになるんですけど…。


魔導石に、映像を映すものがありますよね。

あのような映像の一コマを紙に写すんです。


それが、この世界でも作れたら

思い出を残せるし、人物も絵ではなくて鮮明に写せるんですよね。

ただ、光で写し出すみたいな構造だと思ったのですが私には知識も紙の成分やら

科学的な事を知らないんですよね。


念写的な発想もしてるんですけど、

イメージ力や魔力量の問題があって、商品化は無理そうだったんですよね。」


説明するとウィルが


「なるほどね。

全て自分でやらなくてもいいんじゃないの?

魔道具の職人に、そのアイデだけを話して考えさせたら良いのでは?

職人達だって試行錯誤してるんだ。

アイデアと発想だけ話し。造るのは職人に任せたら?」


そうか、一人で作ると言うのが

そもそもダメなのか…


「ありがとう。

そうだよね。一人で作ることばかりだったわ。

ちょっと職人さん探してみる。


で、ウィル様やお兄様は

何か、こんなものが欲しいとか研究したいものあるの?」


とりあえず私の方は保留にして

兄達の話を聞くことにした。


まず兄は、


「俺は、感知魔法を応用して

事前に感知出来ないかな〜と思ってるんだ。

いくつか、試行錯誤してみたい魔法があってね。

ちょっと術式を変えたり、組み合わせとかな。

その実験からかな?」



そしてウィルは


「僕は、これと言った具体的なものは無いんだ。


昨日、父上とも話してて

前に、話しただろ?小さな街の事。


次の対策に繋げられるものとか

何か、収入に繋がるものとかって感じかな?


その発想力とアイデアが欲しいかな。

勿論、ローズに頼みたい。


その町を一緒に視察してくれたら嬉しいんだけどな。」


復興が進まない町のことか。

確かに、見なくては何が金になる木なのか分からないもんね。


でも、それって?


「ウィル様?

もう、その町エリアの領主になると決まったのですか?」


疑問を口にすると


「いや、決まった訳でもない。

ただ、町の活性化の仕事は僕の仕事にして貰った。

最初の一歩、だけそうなんだけどね。

領主になるかは別の話だ。


父上的には、ある程度 基盤を整えたら

ある商会の、ある人物に男爵位をあげたいらしいんだよね。

新たな商会を使って、今の独占状態から緩和したいんだろうけどね。



今、僕も父上の希望もあるしで

どうしたものかと考えてる。


この学園の、在り方や方針なんかも含めて

僕に任せたいとも言ってるし


学園長として、未来の優秀な人材育成も

やり甲斐はあるかな〜とか思ったりね。


田舎町も捨て難いよね。」


そう語る、ウィルの顔は希望に満ちた素敵な笑顔だった。



「そうなのですね。

国王様も、親バカですから少しでも近くに置きたいのではなくて。


それに、近くに居てくれたらサイラス様の力にもなってくれるという思惑も有りそうですけどね」



そう言って笑い合いながら


町の現状なんかを詳しく聞いた。


兄の実験に付き合いながらだと

なかなかハードなので、ここはルナ様を巻き込む事を提案した。強引に。


エリアーナを私が引き受けた事で、ルナ様を屋敷に入れるのを今は躊躇してるので、

学園で、会える機会を使ってあげなきゃと

私が、気を回してるだけなのだけど。


見た目に反して、兄の行動や言動は焦れったい。



ウィルとは、町の視察の段取りを決めて

今日は、解散したのだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ