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34 エリアーナの答えは


牢の塔の入り口まで転移した。


入る前にウィリアムが


「なぁ、ローズマリー。

転生者とはなんだ。輪廻転生の概念は知ってる。

君が言う、転生者とは前世の記憶があるという事か?」


そう聞くウィリアムと同じ事を思っていたのか

兄もこちらを向き私の答えを待っている。



「その様な認識で間違いないですわ。

私には、前世の記憶があります。

前世は、この世界とは別の世界。

魔法などというモノが無い世界です。


私は、前世で27歳まで生きました。

とばっちりで殺されたみたいな感じですかね?

昔から、子供らしくない所があるのは

そういう事ですわ。」


そう言うと

2人は、少し納得したような顔をして


「うそか」と呟いた。

他にも聞きたそうな顔をしてたけど


エリアーナの所へ向かう。



看守に案内され薄暗い牢屋の通路を歩いて行く。

そして、エリアーナの牢の手前で看守は待機する。


私がエリアーナの牢の前に立ち

ちょっと離れてウィリアムと兄が立つ。


「エリアーナ、宣言通り来たわよ。

考えてくれた?」


声を掛けると

「本当に来たんだ」

そう言いながらベットから身体を起こし

ベットに腰掛けた。


「来たわ。約束したし。

今でも、さっさと死にたいと思ってるの?」


と私が問うと

少し沈黙をした後

「どうやって生きていけば良いか分からないわ」


力なく答えた。


「ねぇ〜、エリアーナ。

貴方の、これからなんだけど。


国外追放という名目で

違う国で、再出発か


それとも

私の側で生きるか


なんだけど。

どっちが良い?


違う国へ、行って一からのスタートも

楽しいと思うわ。

でも、一人で行かなきゃいけない。


私付きのメイドになれば

私が力になれる。

貴方の知らない事も教えられると思うわ。


悪い話では無いと思うけど。

どうかしら?


貴方が平民で貧しいのは

誰のせいでもなく、貴方が選んだ世界でしょ?


だから、エリアーナという人物である事は

自分が選んだ責任として全うしなきゃ。


でも、ある程度の貴族の家の使用人になれば

礼儀作法は厳しいけど、貧しい暮らしをしなくて済むわ。

しかも、私の側なら

それなりの自由はあると思うけど。


今度こそ、ちゃんと生きたら?

ベットの上ばかりの生活じゃ味わえなかった

リアルの人生を生きてみない?


辛い事も、悲しい事もあるけど

楽しい事だって、自分次第でいっぱいあるわ。


さぁ、

選んで。」



また黙り込む。

考えて居るのだろう。

兄もウィリアムも黙って見届けている。



沈黙を破り話し始めながら泣くエリアーナ。


「私、死刑じゃないの?

私、これから楽しんでいいの?

外に出られるの?」


溢れる言葉は質問ばかりだった。


「だから、外に出たいなら選びなさいってば」


そう言う私にエリアーナは


「出たい。

けど一人は不安…

貴方と…

貴方の側で…居て…いい?」


消えいりそうな声で呟くように言葉を紡ぐエリアーナは

この世界では年上なくせに、なんだか幼く見えた。


痩せ細り、ヒロインキャラとは思えない見窄らしさが際立つが

涙を浮かべて見上げる、その顔は守ってやりたいとさえ思えて。


流石、ヒロインといったところか。


「じゃ〜、まず。

ウィリアム様とお兄様に言う事あるわよね?」


そう促すと


「ごめんなさい」と何度も謝っていた。


二人は、苦笑いしながら

「もういいよ」と言っていたが

何度も何度も謝るエリアーナに耐えかねて

私に助けの視線を向けるのだった。


手続きがあるからと、明日 迎えに来ると言い残し私達は牢を後にした。


国王様と父に、結果を話し

後の処理を丸投げしたのだった。



帰り際、女神に呼び止められ


私の所に居ない時、ガロは女神の所に良く居ると教えてくれた。


何を話してるかは秘密だそうだ。

気になる…



悪戯に笑う女神は、楽しそうだ。







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