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19 悲劇の悪役令嬢を応援したいっ


「お会いできて光栄です

ローズマリー・スペンサー様。


わたくし、ルナ・コンプトンと申します。」


綺麗なカーテシーで挨拶してくれる

こちらの御令嬢は、コンプトン伯爵家の長女で

兄と同い年、そして兄の婚約者候補だ。


濃いブルーの髪に水色の瞳。

儚げな雰囲気で清楚な美人である。



外見たけでの判断だけど、兄と並んだ姿を想像したら

とてもお似合いな気がする。



「こちらこそ。

お時間を頂けて光栄ですわ。

ルナ様とお呼びしても?

わたくしの事も、どうぞローズマリーと

お呼び下さい。」



挨拶を済まし、ソファーに座ってもらう。


「ルナ様。わたくしの父から話は聞いてると思いますが、兄やウィリアム様の話を聞かせて下さいますか?」


単刀直入に切り出した私にルナ様は

学園での出来事を話してくれた。



「リュカ様とウィリアム様の2人が

エリアーナと初めて接触したのは入学式ですの。


ウィリアム様が新入生代表挨拶をしてる最中に

エリアーナが貧血で倒れたので御座います。


壇上に居たウィリアム様が、いち早く気付き

挨拶の途中だと言うのに駆けつけて保健室に運んで行きました。

勿論、ウィリアム様の学園内の護衛をしてるリュカ様も一緒にです。


それから、暫くは接触は無かったと思います。

数ヶ月経った辺りから、エリアーナが

ちょくちょく、ウィリアム様の側に寄ってきていたと思いますわ。

当然、ウィリアム様の側には、いつもリュカ様も居ます。


当時の、わたくしはリュカ様を心配して

リュカ様とウィリアム様に助言した事がありましたの。


エリアーナは平民で、他の御令嬢達が

ある事ない事、噂していますので

お立場が悪くならないか心配ですと…


それが気に触ってしまわれたのか

リュカ様に避けられる様になりましたの。


嫌われたと思い、わたくしはショックで

数ヶ月、学園を休んでしまいましたの。

失恋位で、学園を休むなんて

わたくしダメダメですわね。」


なんて健気。

好きな男に避けられただけで

数ヶ月も休むとか純粋過ぎ。


「ルナ様は、本当に兄を好いてるのですね。

ダメダメだなんて思いませんわ。

むしろ、とても可愛いですわ。」


と、言うと

ルナ様が顔を赤らめた。


やばっ。マジ可愛い。


「ローズマリー様。

可愛いなんて…恥ずかしいですわ…


ありがとうございます…



それで。

学園に戻った時、わたくしビックリしましたの。


リュカ様と、エリアーナが仲睦まじく二人の世界に入っているのを目撃したのは勿論ですが


エリアーナが仲睦まじくするのはリュカ様だけじゃ無かったのです。


ウィリアム様も、その一人で。


あんなに、信頼関係があって仲の良かった

リュカ様とウィリアム様の関係も最悪になっていて…


わたくし、何が何だか分かりませんでしたの。


リュカ様に嫌われる覚悟で

お戯れが過ぎる事、ウィリアム様との関係改善など何度も何度も、お願いして参りましたの。


リュカ様は、別人の様に私を罵りました。


ウィリアム様も似た様なものですわ。

何人もの御令嬢が、王太子になられる方が

これではいけません。と助言しても


あの誰にでも、お優しいウィリアム様まで

御令嬢に暴言を吐いていましたのよ。


本当に悪夢の様な日々でした。


わたくし、その様子が怖くなって

学園長に、相談に行きましたの。


そしたら、ウィリアム様もリュカ様も

学園を卒業したら、自由が無くなる

学園に居る間は羽を伸ばさせてあげなきゃ可哀想だと言われたのです。


わたくしの父も、国王様だって

学生の時は、羽を伸ばしてたなんて聞いたので

そう言うものなのかと…


世間知らずなだけなのだと。


でも、ある日。急にリュカ様に呼び出されて学園内の中庭まで行ったのです。


そこには、リュカ様とエリアーナが居ましたの。

私が、エリアーナに嫌がらせしてるとか難癖つけられて罵られ


リュカ様に、もう顔も見たくない。と言われた時は絶望しかありませんでした…


それから、学園が封鎖された あの日まで

私は学生寮から出られませんでしたの。


あの日、リュカ様たちが魅了の魔法で

おかしくなっていたと知り。


私、ほっとしたのです。

あれは本心じゃ無いんだって。


わたくしは、今でもリュカ様をお慕い申しております。


後遺症が残るかも知れないと聞きました。

リュカ様が、目覚めたら教えて下さいませんか?


わたくしも、何か力になりたいのです。

身の回りのお世話でも何でもしますので


お願いします。ローズマリー様。」



時折、涙を流しながら

ルナ様が話してくれた。


お兄様に暴言を吐かれたりしたと言うのに

それでも、兄が好きとか。



なんか、応援したい!


きっと、お兄様が一番

傷つけた相手はルナ様なんじゃ無いんだろうか?



何だかルナ様は

物語で言うところの悪役令嬢的なポジションなのかなぁ?


見た目は、悪役って感じじゃ無いけど


話を聞いてたら

悪役は、お兄様とエリアーナの方で

ルナ様は、間違った事は言ってない。


ウィリアム様とも険悪だったと言うことは

魅了されてた他の人とも

エリアーナの取り合いで険悪だったのだろう。


御令嬢たちだって、平民の女がチヤホヤされて

黙って見てたなんて有り得ない。



正気になったら

そりゃ〜自暴自棄か…。

お父様の息子として

魅了を見破れなくてプライドも折れたかもな。


ほんと魅了の魔法なんて誰も報われない気がしてきた。



「ルナ様。

辛い記憶を蒸し返す事になってしまって

申し訳ありませんですわ。


兄が、いくら魅了を掛けられてたからと言って

ルナ様への仕打ちは許されるものでは有りません


兄に代わり、お詫び申し上げます。


それに…

まだ、兄を好きで居てくれて

本当に、有難う御座いますわ。



もし、宜しかったら

今から、兄の顔を見に行きますか?

どうしますか?」



私が、提案すると

即答で「行きますっ」と満面の笑みだ。


本当に好きなんだな。

きっと目覚めてからの兄にとって

ルナ様の想いが救いになる時がある気がする。




よしっ!

決めた。


わたくし、ルナ様を応援しますわっ!!!




てか、

応援したいっ!!







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