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17 事件の真相


学園封鎖から半年が過ぎた。


お兄様と王子は、まだ目覚めない。

この世界では、点滴の様な医療はない。

何故なら、光魔法が存在するから


眠る兄は、眠れる森の美女さながらに

美しい寝顔で、たまに悪夢を見ているのか

うなされている。


いくら、ヒールやリカバリーの魔法を使おうが

飲まず食わずだ、少し筋力が落ち痩せてきた。


早く、目覚めてと来るたびに

兄の手を握りしめながら神に祈っている。



今日は、事件の事を聞きにきている。


応接室に通され、国王と父を待つ。

お茶を飲みながらくつろいで居ると

ノックが鳴った。


急いでその場に立ち。

カーテシーをしたまま国王を出迎えた。


「顔を上げなさい。ローズマリー」


国王が席に着き、遅れて父も席に着く。

促され私も座り直すと、国王が話し始めた。



「今回の事件の首謀者が分かった。

元ダグラス王国の者かと思っていたが

敵は身内に居たようだ…。


学園長のトーマス・カナリィアン。

私の義弟だ。


アイツは、前国王の妾の子供だ。

私が、10歳の頃に城にやってきた。

父上が、お忍びで出掛けた先で手を付けた女の子供らしい。


おとなしい奴で、何を考えてるか分からん様な子供でな

母上も、どう接していいか分からず

奥宮で暮らさせて居たのだ。


あの事件で、城の大半の人が殺されたが

アイツは、奥宮の地下通路に使用人が逃がし助かった。


その後は、私の手伝いも自ら進んでこなしてくれていたんだ。

まさか、王座を狙っているとはな…


5年前に、前学園長が隠居すると言うから

義弟に任せることにしたのだ。


その頃から計画は始まっていたらしい。


卒業する生徒たちに声をかけ、何人かを自分の屋敷に監禁しながら

闇魔法を、その身に宿させていたんだ。


平民で、孤児院育ちの魔力量が多い生徒たちだったようだ。

身寄りが無いから、行方不明になっても気付かれず監禁出来たのかも知れない。


魅了をかけていた女子生徒だか、彼女の欲に漬け込んだみたいだな。


彼女は、平民だが魔力量が多いのと光魔法や他の魔法属性も使える。

ただ、あまり筆記の勉強は得意では無かったようだ。


才能はあるが、使いこなす為には知識が必要だ。

それに、彼女は私の息子ウィリアムに好意を持っていたみたいでな…


アイツは、それを利用したのだよ。


優しい学園長を装い相談に乗る程で近寄り


自分が今作ってる魔道具だと言って

魅了の闇魔法のリングを与えたらしい。

サンプルだから、効果を定期的に報告してくれてと言って状況の把握と、それとなく指示も出していたようだ。


このリングがあれば、君の思いのままだ。

なんて言葉に騙されたのだろう。


リングをはめてから、彼女の周りは一変したはずだ。


誰もが好意的になり、自分の言う事を聞いてくれる。

どんどんエスカレートして行ったのだろう。


ウィリアムの他にも、沢山の男をはべらせていたと聞いている。


義弟の支援をしていた、貴族や商人も捕らえた。


あとは、後処理だけだ。

お前の、父親にも苦労をかける。

キャロルにも謝っておいてくれるか?

頼んだ。」



話し終えた国王は、深い溜息を吐く。

とても、疲れたヤツレた顔をしている。

イケオジが台無しだ。


「国王様、学園は今後どうなされるのですか?」


あれから学園は休学中だ。


「それなんだが、学園長は不在のまま

そろそろ、再開しようと思っておる。


幸い、先生や雑務をする者達は無事だ。

魅了も、軽かったものは3日もすれば目覚め

悪い夢でも見ていた程度のものだそうな。


数人、3ヶ月くらい目覚めなかったが

目覚めてから吐き気や目眩

倦怠感などに悩まされている者も居るが

日に日に良くはなってるようだ。


目覚めて無いのは、ウィリアムとリュカだけだ。


任せられる学園長が決まるまでは

国で、管理しようと思っておる。


何人か候補はいるのだけれどもな

本人の意見も聞かんとな。


で、聞くがローズマリー。

そろそろ、マリーも成人だ。学園に行く年だ。


だか、お前が学ぶ事などないように思うが

どうしたものかと思っておる。


お前はどう思う。」



確かに、3歳からガロに学んできた。

今更、学ぶことなど無いように思う。


「そうですわよね。

でも、法律的に言えば通う義務がありますよね?

わたくし的には、通う必要性はないかと思っておりますが、国王様にお任せします。」


そう答えた私に

国王は考え始めた。


すると、さっきまで黙ってたガロが口を出す。


『魔法も魔術も俺が完璧に教えた。

今更、教わる事などあってたまるか。』


それを聞いた国王は

「ガロ殿、分かっておる。

ただ、法律を変えるのは直ぐには無理だ。

特例として、在籍はしてもらうが学園に通わなくても良い。

要するに、名前だけの在籍だ。


それで良いな。ローズマリー。』



と国王が私に微笑みかける。


私は答える

『国王陛下の仰せの通りに」



「ところでだ。

ガロ殿とマリーに、頼みがある。


ウィリアムとリュカのことだ。

何故、こんなにも目覚めぬのかを考え

何か目覚める方法がないか


少し、調べてはくれぬか?

必要に応じて禁書閲覧の許可も出そう。

宜しく頼む。』


そう言って、頭を下げた。


慌てて、「頭を上げて下さい」とアタフタすると


「国王としてではなく、ウィリアムの父としての頼みなのだ。

何度でも、頭を下げよう。

私にとって、ウィリアムは愛する息子なのだ。


このまま目覚めなかったらと思うと…

堪えられぬのだ。」


とても、悲しい顔をしている。


「国王様の、お痛み分かりますわ。

私も兄が目覚めなかったらと思うと恐怖で震えます。

どこまで役に立てるか分かりませんが

ウィリアム様と兄の為に、何か手立てを考えますわ。」


そう言う私に

「ありがとう」と優しく微笑みながら泣く国王様は、お父様と同じく親バカなのだと思う。



国王と父が退席した後


ガロに、何か分かるかと聞くと

一度、家に戻ろうと言われ


転移で屋敷に戻ったのだった。














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