表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/99

1 それは、突然の事でした

初めての投稿です。



「お前さえ居なければ!」



その言葉と同時に大きな衝撃と痛みが私の身体を駆け巡る。


何が起きたのか分からない。

薄れゆく意識の中で最後に目に映るのは

鬼の形相で私を見下ろす知らない女だった。












意識が浮上して目を開くと、目が潰れるかと思うほどの光だけが視界を覆い

次の瞬間、漆黒の闇に包まれた。


もう訳が分からない。


ココは夢なのか?


漆黒の闇に包まれた世界は不思議と恐怖は無かった。

ただただ、無の世界だった。



(ん〜?私は死んだのかな?)


そんな事を考え始めた時だった、

何処からともなく声が聞こえてきた。


「珍しいな。取り乱さないなんてな…」


(えっ?空耳?てか、何処から声が聞こえるの?)


などと思いながらキョロキョロと何も見えない闇の中で、首をあちこちに向けてみる。

当然の事ながら、何処を見ても目に映るのは漆黒の闇だけなのだけれどキョロキョロせずに居られない。


「何処を見ても私は見つからない。

我に姿形は無いのだ。と言ってもお前が持つ概念の中で擬態としての形あるものになる事は出来るがな。」


(はっ?何言ってんの?)


と心の中で、呆れたような感情で居ると


「おいっ!言葉に出さずとも聴こえてるぞ」

怒りの様な呆れた様な、何とも言えない言葉を言いながら溜め息を吐いた声の主に私は語りかける。


「あの〜、何が何だか分からないし

ココは何処かも分からないし

てか、夢なんですかね?

てか、貴方は誰なんですかね?

もぉ〜〜何から聞けばいいのよぉ〜」


私は頭を抱えながら踞って半ベソを描き

そして天を仰ぐ。



暫くすると


「おいっ、お前。お前が思う神をイメージしろ」


と声の主が言う。



(神ね〜?)


と思い、頭の中でイメージしようとした瞬間

目の前の景色が一気に変わる。


そこは、先ほどの漆黒の闇ではなく

一面が真っ白な空間が広がり

目の前には、今までに見たこともない美しい人が立っていた。


その姿は、男なのか女なのか分からない

中性的な容姿で透き通る様な肌。と言うか透き通ってるのかも知れない。

白銀の髪は、足よりも長く引き摺る様に後ろに流れていて

白い大きな布を体に巻き付けただけの様な衣は

何だか浮いてる様にも見える。


その、何とも言えない美しさに見惚れていると


「ほぉ〜コレがお前の中の神か」


と言いながら、何やら全身鏡の様に映し出される空間に向かって自分の姿を確認する声の主を見ながら

可笑しくて思わず微笑んでしまう。



一通り自分の姿を確認した、その人は


「さて、何処から話そうかな?

まずは、我は人間の概念では神と言われる者になる。

姿形は、人それぞれのイメージにより異なるし

我でもあり、我では無い。

我の一部と言うのが近いかも知れない。


まぁ、我の事は良いとして

お前の状況についてだが…

自分で何処まで把握しておる?」



何処までと言われても

彼氏と待ち合わせしてた駅で、着いたよ〜って電話しようとスマホを鞄から出そうとして…


そうそう、それから

急に女の怒鳴り声と共に痛みと衝撃と…


と、

記憶を辿っていると



「そうじゃ、その女に刺されて、お前の人生は終了したのだ。」



って言葉を発さなくても会話してるんかいっ!

とツッコミを入れそうになったが気を取り直し


「って言うか、あの女は誰ですかね?

私、知らない人に刺されたのですか?」


そう、あの女とは面識がない。

もしや、無差別殺人ってやつか!

などと思って聞けば


「死んだ事実より、あの女が気になるのか?

事細かに真実を知りたいか?

知ることにより、嫌な想いをしたとしても

本当に真実が知りたいと思うか?」


神に問われて、直ぐに答えられずにいた。

その質問の意図を考えるに、私が傷付く内容なのでは無いかと想像出来たからだ。


でも何故、私は死ななければならなかったのか

やっぱり知らないより知った方が良いと思ったのだ。


何となく、予想は付くし

意を決して神に聞く。



「真実を教えて下さいっ!」










誤字、脱字があったらすいません。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ