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3話 ただいま



「っ!まぶし、いやあつっ!痛っ!あつ、あっつ!日陰、日陰!」



吸血鬼の宿敵、日光があらわれた!

どうする?

→逃げる

 逃げる

 逃げる


俺は木陰を見つけ、退避した。



「ふぅ......」



日本が昼だなんて聞いてない!

そうだ、本当に日本に来れたのか?



「ここは、公園?」



前方に見えるのは何かの広場とその周りに生い茂る木々。

木々の向こうにはコンクリートの道路があって、とても懐かしい金属の塊がやかましい音を出しながら走っている。

道路の向こうにそびえ立つは大きなビル。まるでうさぎ耳のような形。あれは......



「東京都庁......新宿か!」



本当に日本に帰ってこれたんだ!

ユーリアには感謝してもしきれない。吸血鬼は寿命がないと言うから、永遠をあの世界で生きていく覚悟だって決めていたのだ。



さて日本には来れたが、辺りには悪名高き日光が跋扈していて身動きが取れない。

いや、木陰であるここだって日光は届くのでちょっとキツいけど、日が落ちるまでここで待つしかないかな。


俺はローブのフードを深く被り、この世界では目立つであろう真っ白な髪を隠した。











「そろそろ大丈夫かな」



久々に口にする日本語が懐かしい。

辺りが暗くなり肌のヒリヒリが少なくなったので、とりあえず実家目指して歩くことにする。

お金がないから電車には乗れないし、だからって誰かに頼るのも忍びない。

実家は神奈川。ある程度迷っても一晩も歩けば着くだろう。











「着いた......」



一晩中歩き、もう太陽が顔を出し始めているが、目の前には見慣れた家と車があった。


ひとまず安心する。転生してから1年半経ったが、死んでから転生するまでタイムラグがあったかもしれないし、この間に何が起こるかもわからなかった。



家族が起きる頃まで家の影で時間を潰したら、フードを外し、ようやく、インターホンを押した。



ピンポーン



『はい』



機械音でもはっきりとわかる。うちのかわいい3つ下の妹の声だ。久しぶりだなあ。思わず笑みが出る。



「おはようございます。えーと、お兄さんのことで大事な話があるので、家族皆さんを呼んで欲しいのですが」


『どなたですか?』



そりゃそうなるわ。

ここで()だなんて言って門前払いされても笑えない。適当に関係をでっちあげるか。



「お兄さんの元彼女です」


『ふぁ!?』



入れてもらえた。











今、1年半振りに家族4人で食卓を囲んで座っている。


部屋のカレンダーは2020年の11月になっていた。俺が死んだのは2019年の6月なので、こちらでも1年半くらい経っていたようだ。


食卓の向かい側には俺の姿を見て呆然とする両親。ちょっと老けたかな?

隣には、何かぶつぶつと唱える妹。



「(お兄にこんなかわいい彼女なんてありえないありえないありえないありえないありえない)」



苦笑せざるを得ない。悲しいけどその通りである。


妹は俺が死んだとき中3だったので、今は高校1年生かな。2次性徴期なのだろう。前より出るところも出ている。かわいい。抱きしめていいかな?



「えーーと、手短に言うと、俺だよ、俺。高橋雪那(せつな)。異世界転生して、帰ってきたよ」


「......」


「こんなんになっちゃったけどね。吸血鬼だってよ、ほら、牙あるでしょ?って通報しないで!?」



いつの間にか受話器に手をかけていた母さん。



「魔法だって使えるようになったんだよ、ほら」



戸惑う母さんに解毒魔法をかける。


解毒魔法は体内の不要な物質を分解する魔法だ。病気や毒物の治療効果だけでなく、美容にもいい。ほくろやシミなどの余計な色素や、体のこりの原因物質もこれ一発でさようならできる。



「あれ?体が...?」



続いて洗浄魔法をかける。解毒魔法は体内だが、対してこちらは体表の不要な物質を分解する。汚れや細菌などを落とすので、肌のケアには最適だ。虫歯にも効く。加えてこっちは人だけでなく物にも使用可能だ。



「母さん、肌が!?」



父さんが驚きの声をあげる。

2つの魔法で母さんは俺が死ぬ前より若々しい肌になっていた。



「ね、信じた?本当に俺なんだよ」


「雪那、なの?」


「ああそうとも」


「......好きな食べ物は?」


「マカロニ」


「家族との一番の思い出は?」


「富士山を登ったやつかな」


「下の毛が生えたのはいつ?」


「中1の夏っておい!」


「間違いないわ、雪那ね......」



質問のチョイスには首を捻らざるを得ないが、信じてくれたならいいや。



「お兄......お兄っ!」


「わっ!?」



突然妹が抱きついてきた。


びっくりした。生前は俺から抱きついて殴られることはあっても、妹から、なんてことは絶対なかった。ありがたく抱き返す。



「おう妹よ。大きくなったな。ちょ、泣くな泣くな」



学校の整列ならいつも前から3番目以内にいた妹が本当に大きくなった。肩の位置が一緒だ。

......いや俺が小さくなっただけか?



吸血鬼の生態ガチャ!


ガチャガチャ......ポン!


【SSR】日光は無理!←[New!]



吸血鬼の生体図鑑!


【UR】

1.


【SSR】

2.日光は無理!

3.


【SR】

4.尖った耳、長い八重歯

5.吸血されるとキモチイイ

6.


【R】

7.不老で半不死

8.唾液に傷を回復させる効果

9.高性能な頭

10.

11.


【N】

12.他人の血液を魔力に変換して使う

13.マナ濃度の高い所に自然発生

14.だいたい性格がイっている

15.

16.

17.

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― 新着の感想 ―
SSRが日光無理ってもう東京で生きてけなくて草(((((((((殴
[一言] 日光は主人公特典で行けるようにしてやれよ...
2021/12/31 01:15 退会済み
管理
[良い点] 1話投稿時から読んでますが、とても面白いです。 これからの展開がどうなるのか続きが楽しみなので、ぜひ続けて頂けると嬉しいです。 TSものはよく読むのですが、読み進めた途端ビビっと来ました…
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