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23話 チャンネル?



みーさんとのオフ会から1ヶ月後。


検査によって、みーさんの病気は完治していることが分かった。当然このような事態はありえないわけで、担当医さんはだいぶ困惑していたらしい。今ごろ、病院ではどんなことになっているやら。


現在みーさんは月末に控える受験に向けて猛勉強中だ。やはりというか俺の解毒魔法と治癒魔法は疲労によく効くようで、俺もちょくちょく通って様子を見ている。

中学卒業後はまるで勉強せず超乱闘ばかりしていたらしいが、そんなことを感じさせないほどの優秀ぶりだった。


また、毎週土曜日は服部アパートに通っていて、フォロワーからのプレゼントを受け取るついでに遊んでいくのが習慣になっている。

先月はスク水を送ってきた変態がおり、服を着た写真の中では5000フェバくらいでスク水が一番伸びた。


そう、服を着た写真の中では。



なんか、届いてきたプレゼントの中に、絆創膏やおたまなど意味の分からないものが混じってたんだよね......

そこで俺は何を思ったか、裸カラーコーンと同じノリで絆創膏で大事なところを隠した写真や、おたまでおまたを隠した写真を投稿してしまった。そしてそれがかなり伸びてしまい、裸絆創膏が6000フェバ、裸おたまが8000フェバだった。

裸おたまはまさかの裸カラーコーンと同等の伸びだ。皆えっっっなのが好きなんだな。

あ、胸はちゃんと腕で隠したよ。


なんか、俺に変な物を送るとそれで大事なところを隠した写真を投稿する流れになってるような......

俺自身、だんだん恥ずかしいのにも慣れてきた。もうなんでも送ってくれ。


そんなこんなでフォロワーは日に日に増えており、今はなんと2万人だ。

よく超乱闘の対戦募集をしているからか超乱闘界隈ではかなりの知名度となっており、それ繋がりで最近は海外の方でも話題になっていた。白髪の美少女は世界的に見ても珍しいようだ。


なんだか最初に考えていた以上に有名になっているが、俺のかわいさで皆を騒がせるのは悪くない気分だった。









ピンポーン



「はーい」


「よっ」



というわけで、今週も服部アパートにお邪魔する。



「来たか。今日もプレゼント来てるぞ」






ーーーーーーーーーー






今週はプレゼントは3つ届いていたようだ。今回は小さい方から開けてみる。



「これは......トランプか」


「なぜに」


「次はこれで隠せってことだな」


「お前まじか。どうやるんだ?」



確かに大事なところを隠すのには3枚を持つ必要があるな。でも、別に立ってなくちゃだめとは限らない。



「寝た体勢ならトランプを置けるだろ?で、それを服部が上から撮っ」


「却下」



だめかよ。



「最近仲良くなったっていうみーさんって子に撮ってもらえばいいんじゃないか?」


「えっ、さ、さすがに女の子の目の前で裸になるのは恥ずかしい」


「その恥じらいを是非とも俺の前でも持ってくれ」



いや、裸なんて既に見せあった仲だろう。修学旅行の時に。



「なら、セロテープでくっつけるわ」


「セロテープ」




気を取り直して、次の箱を開ける。



「これは、園児服だ」


「スモックだな」


「黄色の通学帽子もあるね」


「お前のフォロワーもいい趣味してんな」



今度はちゃんと服だ。

今日はこれを着ることにしよう。



さて、最後に残ったダンボール箱は......なんかめっちゃデカい。


しかもなんだこれ、かなり重いな。


とりあえず開封してみると......



「......ぎゃあ!?」


「ぶふっ」



中で()がうずくまっていた。



「ラブドールかよ!!」



首から下の女体だ。

俺よりもかなりデカい胸をしている。



「こっわ!?なぜこれを送ろうと思った!?てかどう使えと!?俺もうちんちんついてないぞ」


「スノウちゃんの顔でちんちんとか言うな!」



生前の体だったら普通に喜べたかもしれないが、今もらっても使い道がない。てかなんで顔ないの!?


てかこれ、もしやカチャッチより高いのでは?高い金出して女の子に女性型ラブドール送るのアホすぎるだろ。

俺はどうすればいいんだ?裸でこれと抱き合ってる写真を撮ればいいのか?多分一部の百合オタしか喜ばないだろ。せめて顔も送れ。






ーーーーーーーーーー






『園児服ww』

『は?かわいい』

『でっかい幼女......』

『俺得』



さて、園児服も投稿したことだし、服部アパートに来たらやっぱり超乱闘だ。


俺も少しずつレベルが上がっていて、ラグの少ないオフライン戦でなら服部とも五分に届きそうなほど戦えていた。



「くそ、お前園児のくせにやるな」


「なかなか強くなっただろ?最近は、配信して欲しいって声が絶えなくてね」



俺の実力は超乱闘界隈に広く知れ渡ってしまったようで、最近は有名な配信者とかが勝負しに来ることもあり、俺にも配信して欲しいという声が多い。確かに、対戦動画を皆で見れた方が楽しめるんだけどね。



「ふーん、しないのか?」


「俺パソコン持ってないし、そもそもトークとか全然できないんだよね。だいたい無言になる自信がある。こればかりはいくら頭の回転が速くてもね」


「じゃあ、俺のチャンネルに出るか?」


「ん?」



服部の......チャンネル?



「ん?お前知らなかったのか?俺超乱闘配信してるぞ」



は?






ーーーーーーーーーー






服部が超乱闘の配信者だった。


どうやら、大学入学時に両親にパソコンを買ってもらい、かねてよりあった配信して欲しいとの声に応えたそうだ。


服部はOwatterのアカウントを2つ持っていたようで、1つを超乱闘垢、もう1つをその他趣味垢にしていたらしい。

で、俺をフォローしているのはその他趣味垢の方。


なんかこいつにしては超乱闘のつぶやきが少ないなと思った。俺が知らなかったわけだね。


なんで教えてくれなかったと文句を言おうかと思ったけど、そういえば俺も本垢の方は服部に教えていなかったし、そっちで相互フォローになることによって手打ちにした。



「お前フォロワー5000人もいたのかよ!?」


「フォロワー2万人が何言ってんだ」



服部にフォロワーが5000人もいたのも衝撃だが、動画配信してたってのは目玉が飛び出て目玉焼きになった。


それどころかチャンネルの登録者は7000人もいた。キジ使いの中でも有名な方だそうだ。アマチュア大会で実績を残してるだけあるね。



「で、どうすんだ?俺のチャンネルにゲスト出演って形なら、しゃべりはだいたい俺が担当するぞ」



ふむ。それなら俺も気楽にやれるし、願ったり叶ったりだ。



「やる!」



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― 新着の感想 ―
[良い点] 無茶苦茶面白い [気になる点] 歌手デビュー未だぁ~? [一言] 吸血鬼であるスノーは野良猫と同じカテゴリー?
[一言] 男と絡んでもあんまり面白くないからもっとユリユリして欲しい ユーリアちゃんまた出てこないかな
[一言] すごく面白いです!
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