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エネルギー保存のなんとやら

サヴァン症候群

精神障害や知能障害を持ちながら、ごく特定の分野に突出した能力を発揮する人や症状を言う

有名なのは、ある年の日付を聞くと瞬時に曜日が分かったり、一度本を読んだだけで丸暗記できたり、それをすべて逆から読み上げられたり、音楽を一度聞いただけで再現できたり...


那由多(なゆた)の場合、


「記憶力が異常なほどいいんだよ~ ある時以降の記憶をすべて再現できるくらいに」


こういうことだ


双子でいながら対照的、方や一日で記憶をなくしてしまう、方や記憶をすべて再現できる


「その分、脳や体に負荷がかかっちゃうのか、1回の睡眠で最低でも12時間くらい寝ちゃうんだけどね~ 多いときは丸1日寝ちゃってる~ お姉のと同じで未だに詳細には解明されてないんだと」


なんて大変な双子なんだ...


「で、話の続きなんだけどさ~ 小学1年生の時、公園であたし、いじめられてたことがあってさ~ その時助けてくれた男の子がいたんだよ~ ん~ちょうど彼氏さんを小学1年生にしたような顔立ちだね~ てか彼氏さんあの時の男の子? なわけないよね~ で、さっきある時以降の記憶をすべて再現できるって言ったんだけど、サヴァンなのは生まれつきじゃないの~ あたし、その男の子との別れ際に、『あなたのこと、絶対忘れない』って言ったの そしたらそれ以降、起きた出来事すべて頭の中で再現できるようになっちゃって... 何も忘れなくなっちゃって... 不思議なことに、その公園での出来事以前の記憶は全く思い出せなくなっちゃったの その頃なんだよね~、お姉の症状が出だしたのも」


僕は震えていた 

耳に特徴的な3つの小さなほくろ 

叶向(かなた)があの公園の女の子であるという確信に至った証拠である、あの3つの小さなほくろが

那由多の耳にもあったからだ




「で、その男の子が今でも文字通り忘れられないくらい好きなんだけど どこにいるんだろうね~ その男の子に出会ったら、またキッスでもできたら 魔法が解けて あたしとお姉の症状も治って、全部元通りになったりしてね~ なんて、 あ、なんか...色々喋ってたら眠くなってきちゃった、ちょっと...寝る...おやす...m zzz...」


那由多は例の副作用なのかソファの上で寝てしまった


凜真(りま)、那由多が色々ごめんね」

「いや、全然、いいんだよ」


叶向は那由多が言った、公園の男の子が僕だということを知らない

以前、叶向にその話をしたことはあるが、それはその日の叶向であって、今日の叶向は何も知らない


「那由多の言うことがほんとだったらさ、その男の子探して、那由多とくっつけていい感じにしたら、私の記憶も戻るのかな そしたら凜真のこと忘れずに、ずっと好きなままいられるのかな?」

「ど、どうだろうね、」

「だったらさ、」


彼女は期待に満ちた表情で、しかし少し悲し気に


「凜真、お願い その子を見つけて 私の記憶、取り戻して?」


どうしていいか、分からなかった

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