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ついんずばっとでぃふぁれんと

ちゅ


唇が合わさった数秒間、脳は停止し、時間が止まっているかのように感じられた


「ぷはっ...」


ほんの数秒だったけれど、自分としては一生分のキスを経験したような感覚だ


「ん、もう1回」


叶向はさらに追い打ちをかける


「もう1回 今度は舌入れて?」


叶向は甘え顔でおねだりする


も、もう引き返せない! ここまで来たら!!! 僕は男だ!!!!

どうとでもなれ!!!


同じように叶向を引き寄せ、顔を近づける

顔を近づけ、近づけ、近づけ...




「なにやっとんじゃあああああ!!!!!ハァハァ...」


勢いよく開かれたドアの方を振り返ると、息を切らした少女がいた


「な、那由多(なゆた)?」


なゆた?


その那由多(なゆた)と呼ばれた少女を見て、僕は驚愕した

叶向と...同じ顔をしていたからだ




森目那由多(もりめなゆた)です お姉の双子の妹です よろしくです(ペコッ」

「よ、よろしく」


場所は移動し、森目家リビング

那由多は叶向の双子の妹

顔を見れば似ていることは一目瞭然 そっくりである

しかし、叶向と違って眼鏡をかけていたり、めちゃくちゃ服装がラフだったり、女の子にこんなこと言うのもあれだが、髪の毛がぼさぼさだったり...


「で、あなたたち、あたしの部屋で何してたんじゃ!」

「...」


あの一面ピンクでぬいぐるみいっぱいの女の子らしい部屋は叶向の部屋ではなく那由多の部屋だったようだ


「ちゅーしてたのよ 私たち付き合ってるの」

「人の部屋で何しとんじゃーーー!!!」


全くその通りである


「ふ~ん でもお姉に彼氏がねえ... ねえ彼氏さ~ん お姉のどこが好きなの~? うりうり~~」

「かわいいとことか?」

「ふ~ん、でもかわいいっつったらさあ...あたしもお姉と同じ顔じゃんか~ どうよ、彼氏さん こっちもいける?」

「僕は叶向一筋なんだ!!」

「冗談だよ~(ケタケタッ」


双子なのに性格が違いすぎる...


「でもお姉の彼氏って大変じゃない? 次の日どうするのよ」

「それを今割と困ってるとこなの」

「あたしが手伝ってあげようか?」


「いらない」


叶向が那由多の提案を拒む


「私たち、私たち2人の力で何とかするの 那由多は干渉してこないで」

「へ~い」


「いいな~、あたしもさ~彼氏欲しいんだよな~ でもさ~、あたし好きな人いるんだよ~ それももう何年も会ってない」


那由多が急に語りだす


「私たち双子で似てると思うじゃん? でも一つ決定的に違うところがあるんだよ」


それはもう言うまでもなく


「記憶のこと?」

「そ~、でも彼氏さんが思ってるよりもっと複雑な事情があってね~」


那由多は一旦息をのむ


「あたし、サヴァン症候群なの」

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