怪物と機械
どうやって厳重な警備を突破したのか?
お馴染みのザル警備だったのか?違う、彼等は一部の緩みも無かった。
ただこちらが普通に異常だけだったから―――本当の異常はこの先にある。
「あの…先ほどはすいませんでした」おんぶされている彼女が言う。
「いえ…こちらこそありがとうございました。」――失言ッ!
「えっ!?」「すっすいませんなんでもありません。とっところでその能力便利ですね」――話題を逸らす。
「いやいや…私の能力なんてそんなに強くありませんし、まだ使いきれなかったからさっきのようなことが起きてしまったので」――照れながら否定
「でも今誰にも気づかれていないんですよね。」――自分の体を見て疑問を投げる。
「はい、ここまでで誰にも気づかれた様子はないですよね?」――確かに、さっきから普通に道の真ん中を通っているがこちらを見るものは誰一人いない。
いやこれ普通にやばい能力だよな。強い弱い以前に敵にいたら厄介すぎる。
便利すぎる能力はない「リスクとか発動条件がある…」最後まで言えなかった。
前方約100mくらいに見えた来た、東京タワーのほぼ真下
何かある、大きさは3~5mほどだろうか?黒い塊が見える。周囲には自衛隊と白衣を着た人たち、スーツにサングラスをかけた黒づくめの集団。
だが、その横――黒い塊のすぐ横に鈍く光る塊がある。
よく見れば腕のようなもの、足のようなものが見える。
「何だよ…あれ…」思わず呟く。「ガン○ムですかね?それともスコープ○ック?」ナイトビジョンで見ながら間の抜けた声で答える。
その頃、異能力者が銀行強盗をしていたが盾を持ちマスクを被った男と黒い騎士甲冑がそれを撃退、捕縛していた。