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案山子~宇佐美みちる詩集~  作者: 宇佐美みちる
1/9

案山子 其の壱

   春

                    

 故に桜は散り・・・・・・春は

 穏やかに消えゆくのか

 さくら色の

 花びらの

 道は続く


 けれどまた訪れる・・・・・・春は

 盛大なる嵐ひきつれて

 渦巻く風と

 花びらと

 雨と


 春


 ――巡り来たる新たなる季節


 (初出・詩人会議)



********************


愚問


 金を取り巻き 銀を取り巻き

 ざわめき暮らす微弱な集団

 呑み込んでゆく黒い都会


  見えないのは地平線

  消え去るのは人の運命(さだめ)

  分からないのは自分自身


 偉人よ、答えてほしい!


  もう一度戻れたなら

  どんなにか・・・・・・

 日がな一日

 そればかりを苛む


 ――西へ西へと傾く太陽

 やがて 愚かに日は落ちる

 砂とまがえる 光を抱いて


(初出・笹船)


********************


   希望の明日


 冷たい 虚空の果てで叫んでいる


 瞼 閉じると 見えてくる


  白い霧のオヴジェ

   渦巻き 千切れ 流れては

  また 渦巻く・・・・・・


  静かに 青い広がりの中 漂う


 西の彼方 揺れる地平に沸き立つ


 瞳 凝らして 真っ直ぐ見据える


  新たな終わりと

   新たな始まりの閃光


  地球の産声、生命の輝き――



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