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ガレキ  作者: がっかり亭
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プロローグ

 まどろむ意識。

 世界が回転しているような、浮遊感。

 自分でも、今が夢の中だとわかる、そんな感覚。

 そこに、声が響く。

「私を……」

 女性の、声だ。

 若い、女性の。

 涼やかな、響き。

 誰だろう。

 会ったことは、ない。

 だけど、どこか懐かしい。

 いや、正確には、初めて聞くのにずっと聞きたかったような声だ。

 白い。

 視界が白い。

 上から、光が当たっているみたいだ。

 中に、朧げに人影が見える。

「作って……」

 声の主は、あの人だろうか。

 その姿はだんだんはっきりしてきて――




「私を……作ってくれ」




「君は――」





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