プロローグ・闇からの使者
ない頭を使って書いてみました。
全くもってダメダメなのは承知です。
内容としては神様と妖怪の一種という設定の悪鬼のお話です。
そこに精神的に大人か子供か、といういわゆる青年期の高校生二年生男子がぶちこまれたらどうなるか。
というのを考えてみました。
読んでもらいその意見を参考にして行けたらいいなと思います。
そのときはお手柔らかにお願いします(笑)
8月16日
深夜一時、人々が寝静まる中島根県出雲市の空一面に光輝く星が見える。
雲ひとつなく、何処までも・・・・・・
そんな静かな中でも神戸川の草むらではグワグワと蛙の鳴く声が幾重にも重なって聞こえる。
別にうるさいわけではない。むしろ見事にマッチして心地よく聞こえる。
「はぁ。はぁ。はぁ!!!」
そんな中その空気を壊す様に一人の男が息を荒げながら走っている。その息遣いはこの空間とは調和を崩しているとしか言いようがない。涼しい夜の中、反発するように汗をかき、静けさを壊す様に息を切らして。
いやそんなことは小さなことかもしれない。その男の姿は人というには余りにもかけ離れていた。
体格は2メートルを優に超え口からは八重歯と言い難い口から大きくはみ出した牙。
目はつりあがり瞳の形も蛇の様だ。髪もグチャグチャに乱れ切っており耳も爪も人とは思えないほど伸びている。
明らかに異形なもの。鬼のような風貌なその男は明らかに恐怖を与える存在。
それはそうだろ。こんな化け物が人里に現れれば恐怖そのものだ。幽霊や階段の類の様に人々の心に恐怖を植え付けるだろう。
もちろんこの鬼のような化け物もそのつもりだった。人々を恐怖にたたき落とし、そして食らう。恐怖で自身の名をあげたいと思っていた。
「く、来るな・・・・来るな!!!」
しかしそんな気持ちはおごりでしかなかった。
自身という存在が人々に恐怖を与えるということは自覚していた。
しかしそれは自分自身も例外ではなかったということだ。
そんな風貌からは考えられ様な恐怖の表情をうかべ化け物は逃げていく。
恐怖にたたきいれる存在。しかしそんな恐怖もさらなる大きな恐怖の前ではないも同然なのだ。
「あ・ああ・・・・何でお前がいる!?なんで・・・・なんで!!」
その化け物は自分の運の無さを呪ったことだろう。
まさに今自分を恐怖のどん底にたたき落とし、殺そうとしている存在が目の前にいるのだから
「なんでお前が此処にいる!!??」
その言葉を言った時だった。
ジュリ!!!・・・・
化け物の視界が半分になる。
今まで見えていた景色が見なくなると同時にどんどんどと意識が遠のいていく。
そして体は霧のように消えていく。
まるでその体が偽物であったかのように闇夜に溶け込んでいく。
闇の住人は闇に戻ることが宿命なのか?それが本当かどうかは分らない。ただいえることがある。
その闇夜に溶け込む姿は見事に空間と調和していたということだ。