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『ブラック絵本』オオカミさんと赤ずきんちゃんと三匹の子豚

作者: ふじの白雪
掲載日:2025/11/01

「ねえ、オオカミさん」


赤いずきんの女の子が、籠を持って立っていました。

怖いものは、なにひとつ知りません。


「おばあさんにお花をあげたいの。どこで摘むといいかな?」


オオカミさんは、にっこり笑いました。

心の奥で、ドス黒い計画を光らせながら。


「それならね、『嘆きの(がけ)』の下がいいよ。

そこには、きれいでこわい花が咲いているんだ」


女の子は「わあ、ありがとう!」と笑って走り去りました。

――オオカミさんの悪だくみは、いつものように、やっぱり失敗です。


おばあさんの家にたどり着いたオオカミさん。

ドアをそっと開けると、ベッドには――

いません。


部屋のまんなかで、黒光りする筋肉が立っていました。


「おお、森のオオカミじゃないか。

いいところに来た。ちょっと体を動かしたくてな」


おばあさんは、ダンベルを振り上げました。


ドガァ! ウルフ・プルオーバー!

ガスン! ハイパー・ウルフ・スクワット!

バッキィ! ウルフ・カーディオ・パンチングバッグ!


オオカミさんは、窓から飛び出しました。

外の風は冷たく、涙がしょっぱかったそうです。


ふらふら歩いていると、三びきの子ぶたがいました。

みんな笑っています。

目が、笑っていません。


「ねえ、いい燃料があるよ」

「ほんとだ、毛がよく燃えそう」


オオカミさんは藁の家に押し込まれ、火がつけられました。


ボッ。


燃え上がる赤い炎。

うちわをあおぐ三びき。


「もっと燃えろー!」

「熱くなれよー!」


子ぶたたちは、うれしそうに手をたたきました。

オオカミさんは、二度とバーベキューを楽しめない体になりました。


燃えカスになったオオカミさんは、川に飛びこみました。

水が体にしみて、ひんやり気持ちいい。


でも飲みすぎました。

おなかがタプンタプン、まるで水風船。


そこへ、あの歌声が聞こえます。


「お花を持って おばあさんの家へ~♪」


赤ずきんちゃんです。

手には――パックンフラワー。


「見て!この子ね、ちょっと噛むけど、すっごくかわいいの!」


オオカミさんの腹に、花の口がパクッ。


「やめろおおお!」


花はじゃれて、吸って、はしゃいで、また吸って。

赤ずきんちゃんは、笑っていました。


夜になりました。

星がきれいです。

オオカミさんの体はボロボロです。


それでも彼は生きています。

だって、悪役は、死んでも仕事を続けなければならないのです。


森は静か。

炎の跡、花の残骸、筋肉の笑い声。


今日もお伽噺の国は平和でした。

――オオカミさん以外には。


おしまい





なんか自分でもわかりません

なんとなく書きたかっただけです

すみません

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