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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン3 【魔刻印者編】(計画)

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禁忌の研究:メルギド博士と消えた少年

「ああ、また、失敗か…。レオン!そこのゴミを片付けておきなさい!」

「分かりました。メルギド博士!」


『なんと!レオンは、生きていた! 』


ここは、王立魔法学院の旧高等部の地下に存在している秘密の施設で、【魔法陣使い】であるメルギド博士が、【MACOK】の研究を秘密裏に行っていた。


•••••••••

僕の元の世界の生活は、最悪な人生だった。

僕の名前は、レオン!

こちらの世界では、12歳になるようだ…。


元の世界では、ろくなことがなかった…。

早くに両親を亡くして、親戚の家をたらい回しにされたあげく、行き着いたのが養護施設だった。


結局そこでも上手く行かず、犯罪に手を染めてしまい、少年院行きというような、最低の人生だった。

少年院から出たあとも、昔の悪い仲間に誘われていた。


「おい、早く逃げろ!」

「ええ…。僕たちは?」

「知るか!お前ら足手まといだから、置いていく!」

「そんな…。いや、待てよ!」


僕と一緒に連れてこられた奴も置いてけぼりを食らっていた。

主犯格の男は、僕の前にナイフを一振すると、素早く裏口から逃げてしまった。


「お前たちは、包囲されている!観念して出てきなさい!」

警察に囲まれて逃げ場はなさそうだった。


「おい、どうする?」

「くそ…。何でいつもこうなんだ!」


僕は、隣にいるコイツと一緒に、宝石店の強盗に誘われて、のこのことついてきてしまった。あげくにこの様だった。


「動くな!」

警察が拳銃を構えて威嚇してきた。


僕たちは震えて両手をあげていた。


「おい、逃げるな!」

急にもう一人の仲間が、裏口へ走り出した。


「ええ?」

僕は、呆気にとられたが、足が勝手に走り出していた。


パン、パン、パン…。

乾いた銃声が、三発響き渡った。


僕は、背中に生温かいものを感じて、前のめりに倒れ込んだ。


「ああ…。これで楽になれる…。」

そう思った瞬間。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「レオン、12歳のお誕生日おめでとう!」

「ええ…。どこ…。」

「レオン、どうしたの?」

「いや、どうもしないよ…。あ、ありがとう!」

「うん、変な子ね…!」


こちらの世界のお母さんのようだ。

「大丈夫か?」

「はい!」

お父さんが優しく肩に手を置いた。


「これって…。転生ってやつか…。」

レオンは小さく呟いた。


「明日から中等部ね!」

「また、ハーベル君と一緒だといいな!」


両親は楽しそうに入学の話をしていた。

この世界では、王立魔法学院というのがあって、みんなが当たり前のように魔法を使えるようだ。


ハーベルとは、とても仲がよくていつも一緒に遊んでいた。

あの運命の日も…。


悪魔召喚の儀式を目撃してしまったあの悪夢の日を…。

それからは、悪いことが立て続けに起こって、例の【MACOK】のメモを拾ってしまったのが運の尽きだった。


すべて、ハーベルのせいだ…。

でも、親友のハーベルは失いたくない…。

•••••••••


「レオン、グズは要りませんよ!」

「すいません!マスター!」


レオンは、メルギド博士のもとで、助手のような仕事をさせられていた。

実は、レオンの失踪事件の死体は、メルギドの作った精巧なダミーで、他の生徒の死体と入れ換えてあったのだった。

次回 絶望の魔法陣:逃れられぬ運命

続きの気になった方は、

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リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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