表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン2 【聖域巡礼編】(闇の神殿)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/199

戦慄の刻:サリエルの宣告!

ハーベルたちは60階層にたどり着いた。


そこはまるで豪華な城の中のような、絢爛な廊下がどこまでも続いていた。

「ここ、一体どこなの?」

困惑するハーベル。


その瞬間、空気が一変した。


ビ…ビビ…ビ…ビビビビ…。


重々しい魔力に押し潰されそうになり、三人はその場にへたり込んでしまう。


「なんて禍々しい魔力…。」

クラリッサが頭を抱え、震えだした。


ゾワゾワ…ゾワゾワ…ゾワ…。


今度は背筋が凍るような悪寒が走り、恐ろしい存在の気配を感じる。

「やめてくれ…。」

ハーベルもまた、恐怖に顔を歪めた。


リーフィアがなんとか力を振り絞り、二人を無理やり立たせる。

「ハーベル、飛ぶわよ!」

二人はテルミットを掲げる。

だが、発動しない。

「う、嘘だろ…。」


ハーベルは瞬時に零式を発動させ、裂け目を開く。

二人を押し込み、自身も雪崩れ込むようにしてなんとか脱出した。


「はぁ、はぁ、はぁ…あれは一体…。」

ハーベルはそのまま意識を失った。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「おい、今、人間がいただろ!」

「ああ、ダークエルフもいたな!」

ハーベルたちが逃げるのを目撃した中級悪魔たちが騒いでいる。


「サリエル様に報告だ!」

「ああ、報告だ!」

悪魔の一人がサリエルの元へ急いだ。


「サリエル様、報告です!」

「何事ですか、うるさいですね!」

不機嫌そうなサリエルは、

「あなた、消えなさい!」

そう言って、報告に来た悪魔を跡形もなく消し去った。


もう一人の悪魔がゴクリ…と唾を飲む。

「お、お待ちください!報告が!」

「何ですか!」

サリエルの苛立ちが頂点に達していた。


「60階層に人間が二人とダークエルフが侵入しました!」

「それで?」

「あ、ええ、に、逃げられました…。」

「死になさい!」

「うわぁぁぁ!」

「うるさい、うるさい!」

「そこのお前!」

横に控えていた悪魔を呼び出す。


「そいつら三人をこの目の前に連れてきなさい。もしできなかったら、わかりますね?」

サリエルの氷のように冷たい目がキラリと輝いた。


ゴクリ…。


「は、はい!ただ今!」

その悪魔は、サリエルの怒りを肌で感じ取り、全速力で走り出した。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「ハーベル、大丈夫?」

クラリッサが泣きそうな顔でハーベルの頭を撫でていた。

「ここは…。」

「最初に来た、雑貨屋だよ。」

リーフィアがハーベルの体を起こしながら言う。


「どうじゃ、大丈夫かのう?」

店主も心配そうだ。

「えらい目にあったようじゃな、悪魔でも見たか?」


「ひぃぃぃ!」

その言葉に、三人は恐怖を思い出し、ガタガタと震えだす。


「あれはヤバすぎる…。」

「ヤバいどころじゃないわ…。」

「ヤバすぎます…。」


「なんとなく強くなった気でいたけど、全然ダメでしたね…。」

ハーベルが悔しそうに言う。

「いや、あれは仕方ないわ…。」

クラリッサも同意する。

「あんな魔力にあてられたら、こうもなりますよ…。」

「くそー!」

悔しさをにじませながら、ハーベルは拳を握りしめた。


「店主、ありがとうございました。」

さすがに野宿する気力もなく、三人は街で宿を取ることにした。


クラリッサが気を利かせて、悪魔についての聞き込みに行ってくれていた。


「どうだった、クラリッサ!」

「はい、師匠。この辺では悪魔はほとんど見られなかったらしいのですが、ここ数年で悪魔に関する事件が多発しているそうです。」

「そう…ありがとう。」


「あと、見かけるのは下級か来ても中級までだそうですが、近くにある遺跡で街の人がさらわれ、生贄にされて悪魔がさらに召喚されている、という噂も…。」

「マジか…最悪だな…。」

ハーベルは怒りを露わにした。


「師匠、もっと強くなりたいです!」

「そうね、私も甘く考えていたわ。反省ね!」

「はい!」

三人は手を固く取り合い、強敵に立ち向かうために、より一層の力を手に入れることを強く誓った。

次回 シーズン3 【魔刻印者編】(計画)

禁忌の研究:メルギド博士と消えた少年

続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ