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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】
9/88

退屈な日常と錬金術

その日も、いつも通り退屈な朝だった。

まっすぐ続く並木道を爽やかな風が吹き抜け、朝の日差しがほどよく照らしていて、まさに平和そのものだった。


「おはよう!」

幼馴染みのアンナが元気よく挨拶をしてくれた。


「おはよう!ふあーー!」

俺はアンナに挨拶を返すと、つい大きなあくびをしてしまった。


「眠そうね、ハーベル!」

「うん、昨日の夜遅くまで魔法の勉強してたからね…」

「またまた、どうせ変な本でも読んでたんでしょ?」

「バカ言うなよ!俺はそんなの…」


こんな感じで、平和な会話からいつもの朝が始まる。


元の世界で27歳だった自分にとって、学院の授業は当然ながら簡単すぎて、非常に退屈な時間だった。


「今日の授業って何だっけ?」

「ええっと、最初は薬学実技じゃなかったかな?」

アンナが鞄をあさりながら時間割を確認してくれた。


しかし、実技の授業といえば、それまでの授業とは一味違っていた。


「はーい!皆さん、静かにしてください!」

アリーナ先生が手をパシパシと叩きながら、みんなを静かにさせた。


「今日の薬学実技の授業では、【ライフポーション】を実際に作ってみましょう!」


この世界の薬は、薬草や鉱物を素材にして経験則に基づいて作られており、いわゆるポーションという形で完成する。


本来、魔法の力を使って作成するため、鉱物を砕いたり加熱したりする必要はないのだが、中等部ではまだそこまでの技術がないため、実際に手作業で行う必要がある。


だが、自分にとっては、これがむしろ錬金術のようで楽しみだった。


「材料は行き渡りましたか?」

「はーい!」


「では、ハーベル!【ライフポーション】のレシピを教えてください!」

「はい!」

俺は立ち上がり、杖を構えて教室前の黒板に向かい、解答を書き始めた。


「はい、よくできました!」

アリーナ先生は手をパシッと叩いて褒めてくれた。


「皆さん、ハーベルが書いてくれた素材を準備してくださいね。始めは何からでしたっけ?」

アリーナ先生がみんなを見渡しながら問いかける。


「では、レオン!次はどうするんでしたっけ?」

「はい…」

レオンが少しもじもじしていると、


「レオン、生命の石を砕いて粉にするんだよ!」

俺はつい見かねて、小声で横から口を出してしまった。


「ああ…生命の石を…砕きます…粉にします!」

レオンは何とか解答することができた。


「はい、その通りですが、横からチャチャを入れないでね!」

「はーい」


ハハハ…

みんなの笑い声が教室中に響き渡った。


「ごめん、ハーベル!」

レオンは罰が悪そうに小声で謝ってきた。


「へへへ…怒られちゃった…」

俺はそんなことを気にせずに、楽しく授業を受けていった。

次回 光の血統に刻まれし力

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頑張って続きを書いちゃいます!

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