闇魔導師との対決:知性が試される瞬間
「快適ー!」
リーフィアが新しいキッチンで楽しそうに料理をしていた。
「あの場合、人なんですか?それとも人型の魔物なんですか?」
ハーベルが真剣な顔で尋ねると、リーフィアは手を止めて考え込んだ。
「実は、私も人型とは戦ったことがないのよ……。」
「そうなんですか……。」
「はい、できたわよ!」
「うおー、ハンバーグだ!」
ハーベルが子供のように目を輝かせ、大急ぎで食べ始めた。
「一番厄介なのは、魔物で知能が高い場合ね……。」
「なるほど……人間だった場合、話は通じるんですかね?」
「逆に、人間が魔物化されている場合も厄介ね……。」
「どっちにしても、一筋縄ではいかなさそうですね……。」
二人は考えながら、ご飯を黙々と食べていた。
「まあ、明日までに作戦を考えるから、今は気にせず食べちゃって!」
「はい!」
ハーベルが素直に返事をすると、リーフィアはふと思案顔で呟いた。
「もし話しかけられたら、どうする?」
「そうね……内容によっては迷ったり、困惑させて来るかもね……。」
「耳を傾けないのが一番なんだけど……。」
「なかなか、そういうわけにもいかないですよね……。」
「あと、知能が高い可能性があるから、今までみたいに力でゴリ押しって訳にもいかないわね……。」
「この辺から、頭を使えってことですね……。」
「まあ、そういうこと……。」
リーフィアが後片付けをしながら言葉を続けた。
「今晩は、新しいベッドでゆっくり寝れますよ!」
「お風呂もゆったりで最高だったわ!」
湯上がりのリーフィアにハーベルは思わず見とれてしまった。彼女のリラックスした笑顔は、まるで安心感そのものだった。
「じゃあ、今日は寝ます!」
本当は【MACOK】について話を切り出すべきか悩んでいたハーベルだが、この和やかな雰囲気を壊したくなくて、そっと眠りについた。
⭐☆☆☆☆☆☆⭐
翌朝、ハーベルはリーフィアの声で目を覚ました。
「ハーベル、ちょっと来て!」
「ふあーーー、どうしたんです。師匠!」
彼は大きなあくびをしながら寝室を後にした。
「見て、作戦を考えたの!」
リーフィアが見せてきたのは、一枚のメモにしっかりと書かれた作戦内容だった。
•••••••••
【作戦コード:女神イリスの聖裁】
闇を操る魔導師に対し光で応える。
『装備と戦術』
全装備を闇耐性に特化させ、敵の攻撃を無力化する。
攻撃の主軸は、光属性に特化した装備と神聖魔法。
『各員の役割』
ハーベル: 研ぎ澄まされたシックスセンスに神聖魔法を纏わせ、敵に強力な物理攻撃を叩き込む。
毒や麻痺などの状態異常は、自らの力で浄化。
リーフィア: チームの生命線。
防御と回復に専念し光を放ち続けられるよう、後方から支援。
『敵の特性』
ゴースト系の敵でない限り、神聖系物理攻撃が有効。
闇の魔導師を打ち砕き、光の勝利を掴み取る。
•••••••••
「なんか………カッチョいい!!分かりました。装備は【海賊セット】【闇のマント】【魔道の腕輪】でいけそうですね。武器は【シックスセンス】と【海賊ナイフ】の二刀流で臨みます!」
ハーベルが得意げにポーズを決めた。
リーフィアはその姿に思わず見惚れてしまった。
「でも、いきなり極大魔法を使われたら一貫の終わりだから、私の合図でいつでも退避できるように、テルミットを用意しておいてね!」
「了解!」
「魔力量のコントロールは、私に任せて、初めから全力で行きなさい!」
「任せてください!」
ハーベルはやる気満々でナイフを手に攻撃の練習をしていた。その表情は強い決意に満ちていた。
次回 45階層の秘密:ダークエルフの少女との出会い
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