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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン2 【聖域巡礼編】(闇の神殿)

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不屈の決断:燃え上がる希望!?

「さあ、あれを見に行かないといけないのね……。」

リーフィアが気が重そうに言いながらため息をついた。


「ですね……。」

ハーベルも渋々テルミットを掲げる。リーフィアはそれに続いた。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「じゃあ、開けてみますね!」


シーーーン……。


二人がボス部屋に入ると、扉が勝手に閉まり、音もなく施錠されてしまった。


ハーベルが奥の方を凝視しながら進む。

「毒はもう大丈夫そうですね!」


その時、不気味な音が静寂を破るように響き渡った。


ブーン、ブーン、ブーン……。


「ハーベル、何か聞こえない?」

「うっそ!ヤバイ、ヤバイ、毒耐性持ちです……アイツら……。」

ハーベルの顔は真っ青になり、慌てて周囲を見回した。


「師匠、ヤバイです!」

ハーベルがリーフィアを見ると、彼女は部屋の隅で灰のように白くなり、死んだようにうなだれていた。


「ウソだろ!どうする……どうしたら……。」

ハーベルは心臓の鼓動を押さえながら、頭をフル回転させた。


「ヤバイ、ヤバイって……ああ、笛だ!」

突然、彼はあの怪しい店で手に入れた笛のことを思い出した。


「ブーピー……。」

ハーベルが思い切り笛を吹きならすと、


向こうから凄まじい勢いでデカイ蜂の大群がこちらに向かって飛んでくる。


「うわーー!間違えた!死ぬ、死ぬ!」

ハーベルは慌てて笛を落としそうになりながらも、すぐに逆向きに持ち直した。


「ピーブー!」

彼が必死に吹き返すと、蜂の大群はなんとか方向を変え、向こうへ飛んでいった。


「カーーー、ヤバかった……はあ、はあ、ヤバイって……。」

ハーベルは汗だくになりながらその場に立ち尽くす。

その時、彼の頭に一つのアイデアが浮かんだ。


「でも、何とかしないと……ああ、どうしよう。そう言えば、あの壺だ!アイツらをどこかへ閉じ込めて焼き払ってやる!」


「って、閉じ込める場所がない……うう、あれを使うしかないのか……マジか……背に腹はかえられないか……くそ!」


ハーベルは苦しげに顔をゆがめながら、自慢のログハウスを取り出し、部屋を遮るように設置した。


「くそー、恨むぞ蜂ども!」

彼は愚痴をこぼしながら、ログハウスの天井から壁、床まで壺の中にあったベタベタな液体を塗りたくった。


その時、彼の耳に聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「助けて…。」

リーフィアがかすれた声で呟く。


「師匠…!」

ハーベルは彼女の元へ駆け寄り、手を握った。


「師匠、師匠、アイツら燃やすので、テルミット、テルミット!すぐに飛べるようにしてください!」

ハーベルはリーフィアの手をしっかり握りながら笛を逆向きにして吹いた。


「ブーピー!」


ブーン、ブーン、ブーン……。


蜂たちの不気味な音が近づいてきたが、ログハウスのベタベタな液体にすべて捕まり、じたばたと動きを止められている。


「あれは、ヤバイって……。」


ハーベルは蜂が全てログハウス内に入ったのを確認すると、


「ブレイズ・ピラー!」

心の底からの叫びで詠唱すると、大切なログハウスが火柱と共に崩れ去っていく。


「くそーーー!」

彼はリーフィアの手を握ったままテルミットを掲げ、その場を離脱した。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「ああ、なんてこった……ひどい目に遭った……。」

ハーベルはリーフィアの横で灰のように白くなりながら、しばらく項垂れたままだった。二人の息は荒れ、疲労感と虚脱感が支配していた。

次回 45階層の謎:魔女のシンボルが示すもの

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