闇の神殿:修行者ハーベルの冒険
レッドベア亭へ戻ってくると、看板娘のカヤが元気よく迎えてくれた。
「ハーベルさん、お帰りなさい!」
「ただいま、カヤ。」
「今日の夕食は、鳥のシチューよ。」
「あとでいただくよ。」
ハーベルとリーフィアは着替えを済ませて食堂に降りてくると、テーブルには夕食が並べられていた。
「いただきます。」
ハーベルがシチューを一口食べて少し渋い顔をする。
「やっぱり、師匠のご飯が一番ですね…。」
「あらあら、そうでもないわよ…。」
「それはさておき、今後の予定は?」
ハーベルはパサパサのパンを頬張りながら尋ねる。
「そうね、まずはハーベルの修行ね。」
「どこか、いい場所があるんですか?」
「この近くだと、北に行ったところに闇の神殿があるわ。そこから始めようかと思ってるの。」
リーフィアは微妙なシチューをつつきながら答えた。
「分かりました。」
ハーベルは少し考え込んだ。
「光属性の攻撃って雷鳴くらいですか?」
「いいえ、他にもたくさんあるわよ。」
「そうなんですね…。」
「例えば、光線や聖水はそのままでも攻撃になるけど、ロックバレットに光属性や神聖属性を乗せて攻撃することもできるわ。」
「なるほど…。」
「ということは、光属性を使うにも他の属性を同時に上げた方が多彩な攻撃が可能ってことですね。」
「その通り。それに、ハーベルの今の強化の仕方は理想的ともいえるわ。」
「ありがとうございます!」
ハーベルは満足げな表情を浮かべた。
「闇の神殿ってことは、アンデッドとかも出るんですか?」
「もちろんよ。だから、神聖系のラディアントやセレスティアルの系統を覚えておくと戦闘が楽になるわ。」
「なるほど、覚えておきます。」
「ああ、ちなみに神聖魔法みたいな派生系の魔法は、途中でランクが上がる形になるから、見習い用の魔法は存在しないのよ。」
「そういうことですか…勉強になります。」
「アンデッドにチェーン・ライトニングなんかも有効なんですか?」
「そうね。神聖魔法ほどではないけど、広範囲攻撃ができるから敵が多いときには有効ね。」
「相手に応じて使い分けるのが重要ってことですね。」
「ええ、そうね。」
「師匠は、何でも知ってるんですね。」
「もちろん、何でもは知らないわ。でも、知っていることは何でも教えてあげる。」
リーフィアの目が真剣だ。
「肝に銘じます。」
ハーベルも同じく真剣だった。
次回 シックスセンスの輝き:神殿攻略への道
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