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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】

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師匠との約束 ~次なるステージへ~

その夜、ハーベルは久しぶりに師匠へテルミットで連絡を取ろうと決意していた。久々の声を聞くことへの緊張と期待で胸が高鳴り、手のひらには少し汗がにじんでいた。


「よし、かけるぞ!」

深く息を吸い込み、気合を入れてテルミットを耳にあてると青色に輝いた。


「あらあら、ハーベル!お久しぶりね!」

すぐに師匠の朗らかな声が響く。その声を耳にした瞬間、懐かしさに安堵が広がった。


「お久しぶりです、師匠!」

ハーベルの声にも自然と喜びがにじむ。


「で、試験はどうだったのかしら?」

師匠の問いかけに期待が込められているのが分かる。


「はい、無事に合格できました!」

ハーベルの返答に達成感と誇らしさが感じられる。


「まあ、ハーベルなら当然ね!努力が報われたのね。」

師匠の声は満足感に溢れていた。


「ありがとうございます!」

心からの感謝を込めて答えるハーベル。


「あとは、ご両親の説得だけね!」

師匠は軽い口調で言葉を続けた。

「はい、それは大丈夫だと思います!」

ハーベルが自信を持って答えると、師匠はほっとしたような声を返す。

「なら安心ね!準備ができたら家にいらっしゃい!」

「分かりました!」

ハーベルの声には力強い決意が込められていた。


ふと、師匠が少しトーンを落として尋ねた。

「ところで、学院長はお元気かしら?」

「はい!師匠とお知り合いなんですか?」

ハーベルが不思議そうに聞く。


「まあ、袖触れ合う程度よ…。」

師匠は少し曖昧な口調で応じた。それ以上何かを語る気配はなく、ハーベルはそれ以上問い詰めることができなかった。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


翌日、ハーベルはピクシスギルドの仲間たちに別れを告げるため、拠点を訪れていた。そこはいつもと変わらない様子だったが、今日だけは特別な空気が漂っていた。


「皆さん、短い間でしたがお世話になりました!」

ハーベルが真摯な表情で感謝を述べると、仲間たちの顔には複雑な感情が浮かんだ。


「ハーベル、ありがとう。」

マクリアがじっとハーベルを見つめて言葉を紡ぐ。その目には光るものがあった。


「ハーベル、もっと一緒にいて欲しかった…。」

ネルの震える声が静かに響く。彼女は涙を堪えきれず、目を潤ませていた。


「ハーベル…最高…。」

シズネがいつものゆっくりとした口調でつぶやくが、その一言には深い思いが込められている。


「元気でな!また、どこかで会おう!」

カザキは目を赤くしながら肩を組み、力強く励ましの言葉をかけた。その目には涙が溢れていた。


「ハーベル、寂しいな…。」

ネルは泣きながらハーベルの袖を掴み、放そうとしなかった。その小さな手が、別れの寂しさを物語っている。


「俺も、もっと皆さんと一緒にいたかったです。本当にありがとうございました!」

ハーベルは深く頭を下げ、言葉にできる限りの感謝を示した。


そのとき、マキアが突然微笑みを浮かべながら軽やかに言った。

「ハーベル、忘れないでくださいね!」

そう言うなり、油断していたハーベルの頬に軽くキスをした。


「えっ!」

驚いたハーベルの顔が赤く染まる。


「ああ!ずるい!マキアだけ!」

スイカが大声をあげて抗議する。


「早いもの勝ちですわ!」

マキアはいたずらっぽく笑いながら胸を張る。

「私も私も!」

シズネが手を挙げて駆け寄ろうとする。


「もう結構です!」

ハーベルは顔を真っ赤にしながら叫び、仲間たちの元から脱兎のごとく走り去ってしまった。


仲間たちはその姿を見送ると、ポツリと呟いた。

「ああ、行っちゃったね…。」

マクリアが寂しそうに言うと、他のメンバーも小さく頷く。


「うん…。」

ネルが少し悲しげに返事をする。


「悲しい…最悪…。」

シズネがぽつりと口にしたその言葉は、みんなの気持ちを代弁していた。


「ああ、ハーベルに会いたい…。」

ネルが震える声でつぶやいたその言葉は、深い寂しさを滲ませていた。

次回 旅立ちの風~ハーベルの決意~

続きの気になった方は、

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リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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