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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】

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未来への指南書 ~光と魔力の協奏~

「ネルさん!戦利品です!」

ハーベルが嬉しそうにネルのもとへ駆け寄った。


「ハーベル、どうしたの?」

「これを…。」

ハーベルは気恥ずかしそうにしながら、ネルにチョーカーを付けてあげる。


「これで、ゴブリンに襲われることはありません!」

「ええ、私がもらっていいの?何もしてないのに…。」

ネルは申し訳なさそうにうつむく。


「何言ってるんですか?ネルさんの『把握』がなかったら、全滅していたかもしれないんですよ!」

「ええ、どういうこと?」


マクリアが戦闘の経緯を話し始めた。


「そんなことが…危なかったわね…。」

ネルの目に涙が浮かぶ。


「それより、ハーベルの魔力量ってどうなってるんだ?」

「確かに。正直、ハーベルがいなかったら、それこそ全滅していたかも…。」

「ああ、少なくとも無傷ではすまなかっただろうな…。」

皆は先ほどの戦闘を思い出し、身震いする。


「魔力量が多いに越したことはありませんが、それよりも重要なのは、パーティー全体の魔力コントロールです!」

「魔力コントロール?」

「はい!」

「つまり、マキアさんが鍵です!」

「私が?回復くらいしかできませんが…。」


「光属性の本来の役割は、回復だけでなく、パーティー全体の魔力量をコントロールすることにあります!」

「ふむふむ。」


「先ほど使った『ハイライフ』や『リフレッシュ』を活用し、常にパーティー全員を含めて魔力量をMAXに近い状態に保つのが鍵となります!」

「なるほど。さっきハーベルがやっていたことですね。」

「はい。それができれば、魔力残量を気にせずに戦えるので、攻撃の幅も広がります。」

「そうですか、私が鍵!」

マキアは嬉しそうに微笑む。


「もちろん、不足している部分は俺も補います!」


「この際、ハーベルに全員の戦闘スタイルを分析してもらいましょうか?」

マクリアが提案する。


「そうだな、ハーベル、俺はどうだ?」

カザキが両手を広げて胸を張る。


「分かりました。カザキ先輩は、今のままでいいと思います。他の属性剣を使えるようにする選択肢もありますが、下手に手を広げるよりも風属性を極めた方が強くなれると思います。」

「なるほど…。」

カザキは納得しつつ考える様子を見せた。


「私は?」

今度はマクリアが尋ねる。


「マクリアさんは、魔法タンクとして非常に優秀ですが、土魔法の妨害や攻撃もどんどん使った方がいいと思います。これまでは魔力量を考えてセーブしていたと思いますが、マキアさんが魔力コントロールを身につければ、その制限も解消されます!」

「分かったわ!」


「私たちは?」

スイカがシズネとともに尋ねる。


「スイカさんは水魔法を極めつつ、光属性を上げて『聖水』を作れるようにするのがおすすめです。これがアンデッド系の魔物に有利になります!」

「なるほど、任せて!」


「シズネさんは毒をメインにしつつ、毒が効かない相手のために闇と水の攻撃魔法を使えるようにすると幅が広がります。また風属性を上げれば、『夜霧』で幻影を作り、おとり役としても活躍できます!」

「ハーベル…マジで…すごい…。」

シズネは怪しげな笑いを浮かべながら感心していた。


「ネルさんがもし戦闘に巻き込まれても、無理して参加せず、俺が必ず守ります!」

「ハーベル、言うようになったな!」

カザキがバシッと肩を叩く。


「よし、それぞれ自分の課題が見えてきたな!ハーベルはどうするんだ?」

「もちろん、ネルさんの地獄のメニューをひたすらこなします!」

「よく言った!」

カザキがまた肩を強く叩いた。


ここで、合成魔法についておさらいしておこう。


光系

- 闇→虚空

- 炎→光線

- 水→聖水

- 風→雷鳴

- 土→成長


炎系

- 光→光線

- 闇→黒炎

- 水→蒸発

- 風→加熱

- 土→硬化


風系

- 光→雷鳴

- 闇→夜霧

- 炎→加熱

- 水→運気

- 土→砂塵


水系

- 光→聖水

- 闇→毒素

- 炎→蒸発

- 風→運気

- 土→粘土


土系

- 光→成長

- 闇→腐敗

- 炎→硬化

- 風→砂塵

- 水→粘土


闇系

- 光→虚空

- 炎→黒炎

- 水→毒素

- 風→夜霧

- 土→腐敗


となっている。


「合成魔法」とは、主属性同士を同時に発動することによって生み出される副属性の魔法を指す。その使用条件として、組み合わせるそれぞれの属性のランクを同程度まで上げる必要がある。

次回 墓地の深淵 ~蘇る影との決戦~

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頑張って続きを書いちゃいます!

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