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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】

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勇者の奇策 ~魔法と剣で挑む最後の一撃~

「後ろを撃破して戻るか?このまま、ゴブリンエンペラーを倒すか?どっちにする?」

カザキは苦渋の表情で意見を求めた。


「後ろに戻った場合、どれほどの敵がいるか分からない以上、入り口まで戻れる保証はありません。その点、前に進めば出口に通じる道があるはず…。」

マクリアが冷静に状況を分析する。


「なるほど、前の方が確実そうですが…本当に倒せるのですか?」

マキアは不安げな声でつぶやく。


•••••••••

俺は、みんなに気づかれないよう「把握」で周囲の状況を探った。


前方にはゴブリンエンペラーと、その取り巻きが20体程度。そして後方には…どこから湧いてきたのか、100体を軽く超えるゴブリンがひしめいている。

•••••••••


「ハーベル、どうする?」

カザキが決断を仰いだ。


「後ろは危険です…外へ出るなら、このまま攻略した方がいいと思います!」

ハーベルの目には迷いのない決意が宿っていた。


「よし、前に進むぞ!で、どうする?」

「毒は効かないし…矢が雨のように降ってくるし…。」


「スイカさん、開けた瞬間に『ウォーター・シールド』で矢を防いでください!」

「了解!」


「その後、俺が『ブリザード・ロック』で敵を足止めします。」

「分かった!」


「さらに、今使える弱体化魔法をすべて打ち込みます。」

「魔力は足りるの?」

マクリアが心配そうに尋ねる。


「ええ、大丈夫です!」

ハーベルは自信を持って答える。


「そのまま、俺とカザキ先輩がボスに突っ込みます!」

「はい!」

「周りのゴブリンたちは、マクリアさんの土魔法とシズネさんの水魔法で撃破してください!」

「シズネ…水魔法?」

「ええ、毒は効かないので、水魔法の方が有効だと考えます。」

「分かった…。」

シズネが小さく頷いた。


「スイカさんも取り巻きへの加勢をお願いします!」

「了解!」


「マキアさんは、随時俺たちのサポートをお願いできますか?」

「お安いご用ですわ!」

マキアが真剣な顔で頷いた。


「全員に『リフレッシュ』をかけておきます。これで魔力が一時的に少しずつ回復します。」

「ええ、『リフレッシュ』にそんな使い方があるなんて!」

「私も知らなかったです…。」

マキアが感心したようにまた頷く。


「では、『リフレッシュ』!」

ハーベルが全員に魔力回復魔法をかけた。


「本当だ、魔力が回復していく!」

マクリアがその効果に驚きながら呟いた。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


「解除します!」

「了解!」


石の壁を解除した瞬間、

「ウォーター・シールド!」

スイカの詠唱で展開された水の壁が、全方向から降り注ぐ矢を完全に防いだ。


「ブリザード・ロック!」

ハーベルの詠唱で出現した氷の鎖が、取り巻きのゴブリンたちを次々に捕らえていく。


「ハイブラインド!ハイスタン!アビサル・ヴァーティゴ!アビサル・リジリティー!」

ハーベルは立て続けに弱体化魔法を放つ。


「ええ…4連続詠唱…!?」

シズネが驚愕の表情を浮かべ、呆然とする。


弱体化を受けたゴブリンたちは、ふらつきながら明後日の方向に攻撃を繰り出していた。


「よし、今だ!」

カザキが全員に号令をかける。


「ゴブリンエンペラーには弱体化が効きません!魔法と剣で押し切るしかない!」

「分かった!」

「ハーベル、魔法で足止めを頼む!」

「任せてください!」


ゴブリンエンペラーは堂々と玉座に座り、微動だにしなかった。


「ふぉっ、ふぉ、ふぉっ…クズどもが!」

「ええ…魔物が喋った?」

「高レベルの魔物は人間の言葉を話すこともある。しかし、こんな初級ダンジョンに出るなんて聞いていないぞ…!」


「お前ら、ここで死ね!」

ゴブリンエンペラーがゆっくりと立ち上がる。手には大剣を携え、全身を防具で固めていた。


「では、行きます!」

ハーベルが気合いを入れる。


「グレイシャル・ロック!」

ハーベルが詠唱し、敵の足元を狙った。

次回 氷と雷の共鳴 ~帝王に挑む勇者たち~

続きの気になった方は、

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リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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