表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】
39/45

春風に舞う運命の出会い

翌日の朝も快晴で、雲ひとつない青空が広がっていた。

春の爽やかな風が吹き抜ける中、ピンクの花びらがひらりひらりと舞う並木道を、鼻歌混じりに歩いていたハーベル。すると、道端にしゃがみ込む一人の少女の姿を見かけた。


「大丈夫か?」

ハーベルが後ろから覗き込むと、彼の影が少女を覆い隠した。


「ああ…影が…。」

彼女は暗くなったことに驚いた様子で顔を上げた。


「ああ、ごめんね…暗くなっちゃったね…。」

ハーベルが慌てて謝ると、彼女は顔を上げてにっこり微笑んだ。


「いいえ、大丈夫ですよ!」


•••••••••

うう…可愛すぎる…。

この娘と友達になりたいな…。

•••••••••


ハーベルの心に、よこしまな考えがよぎった。


「ええっと、何してるの?」

動揺を隠すため、彼は質問を投げかけた。


「ああ、この虫の巣を観察してたんだよ!」

「へえ…。」


•••••••••

虫の巣!?変な趣味でもあるのかな…。

実は、天然なのか?

•••••••••


「そんなことして、どうなるの?」

「ええっとね、いい見てて!」


彼女はそう言うと、可愛らしい両手を胸のあたりで覆うように動かした。


「構築!」


•••••••••

うん?土属性?

何か、構築以外のスキルを使ったのか?

•••••••••


すると、その手の中に細かい構造物がみるみる形成されていった。


•••••••••

なんだ、これは?!スゴすぎなんだが!

虫の巣のフィギュアみたい、いや、これは芸術作品だ!

•••••••••


「凄いですね!土魔法ですか?」

「ええ、私は土属性で、微細な構造や空間把握が得意なのよ!」


彼女は少し誇らしげに胸を張り、腰に手をあてた。


•••••••••

くうう…なにやっても可愛いな… 。

•••••••••


「俺は、新入生のハーベルって言います」

「私は、2年生のネルだよ!ハーベルよろしく!」


彼女は小さくて柔らかそうな手を差し出した。

ハーベルは素早く手を拭いて、彼女の手を握った。


•••••••••

ズキューーーン!ダメです…死にました。

ああ、惚れちゃいました… 。

•••••••••


そのままハーベルは白目をむいて気絶してしまった。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


しばらくして、ハーベルはゆっくりと目を開けた。

そこにはネルの顔があり、彼女の膝枕で横たわっていた。


•••••••••

ああ、幸せすぎる…このまま死んでも悔いはありません… 。

•••••••••


「ああ、目が覚めた?急に倒れるからビックリしたよ!」

「ごめんなさい…。」


ハーベルは慌てて正座をし、頭を下げた。


「俺、どのくらい気を失ってましたか?」

「ううん、10分くらいかな…。」

「まだ、10分も…。」

「うん?」


この間に、ハーベルは「解析」スキルを発動させ、ネルの使ったスキルを解析していた。

その結果、彼は「把握」スキルを得ていた。それは空間把握をし、ダンジョンなどの構造を事前に知ることができる能力だ。

しかし、リーフィア師匠から他人にスキルのことを話さないよう釘を刺されていたため、ネルには内緒にすることにした。


「ネルさんって、マクリアさんの妹さんですか?」

「ええ、姉さんを知ってるの?」

「俺は昨日からピクシスに加入したんですよ!」

「あら、後輩さんだ!」


「俺と、一緒に登校しませんか?」

ハーベルは勇気を出して言ってみた。


「もちろんよ!」


ネルはまた可愛らしい仕草で手を前に差し出した。

ハーベルはその手を握り、一緒に歩き始めた。


•••••••••

ああ、なんて心地のいい時間なんだ…。

このまま、永遠に学院につかなくてもいいかも…。

•••••••••


楽しい時間はあっという間に過ぎ、二人は校門に到着してしまった。


「じゃあ、また午後にギルドで会いましょう!」

ネルは軽やかに言うと、笑顔で走り去っていった。

次回 勇者 降臨!?ハーベルの決意

続きの気になった方は、

ぜひともブックマークをお願いいたします。

リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ