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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】
38/45

最弱からの飛翔::ハーベルの挑戦

高等部のスケジュールは、午前中が学科の授業で、午後はギルドごとの活動に充てられる。

戦闘訓練やフィールドワークを通して、パーティー内での役割や立ち回りを学ぶのが主な目的だった。


⭐☆☆☆☆☆☆⭐


自宅へ戻ると夕食も早々に切り上げ、急いで自分の部屋へと籠った。


「師匠!大変です!」

テルミットを通じて、ハーベルの焦った声が響いた。


「いきなり、何よ!」

リーフィアの声には驚きが滲むが、若干怒りを含んでいるようでもある。


「あ、すみません。いや、これ、本当にまずいんですよ。入ったギルドが最弱だったんです!」

「そうなの?」

淡々と返すリーフィア。驚いた様子は微塵も見られない。


「だって、拠点はボロボロだし、メンバーはたった7人しかいないんです!」

「ふーん…。」

この反応にハーベルは焦りながら畳みかける。


「しかも、リーダーの妹さんなんて、貧弱でギルドに顔も出さないんですよ!」

「ふーん、それで?」

リーフィアの無関心そうな態度が、逆にハーベルをさらに追い詰める。


「ええっと、1年で飛び級したいと思ってるのに、こんな最弱ギルドじゃ…!」

「本当にそうかしら?聞く限り、最高のギルドみたいだけど?」

平然とした声。ハーベルは唖然とするしかない。


「…マジですか?」

ハーベルの声は困惑で震えていた。


「よく考えてみて。強いギルドに入ったら、それで君も強くなれるの?」

「そ、それは…違う…かも…しれない…。」

徐々に理解し始めるハーベル。


「大切なのは、自分に合った環境で、自分をいかに活かせるか。それだけよ。」

「自分を…活かす環境…。」

ハーベルの表情が一瞬で険しさから柔らかいものへと変わった。


しばしの沈黙の後――。


「師匠!ありがとうございます!なんかやっていけそうな気がしてきました!」

リーフィアの言葉が、ハーベルの心の中にあった黒いモヤを一掃した。


「じゃあ、飛び級頑張りなさい。」

「了解!必ず1年で卒業してみせます!」

「期待してるわよ。」

「はい!」


テルミットが切れた瞬間、ハーベルの気持ちは吹っ切れていた。

晴れ渡った心で、彼は深い眠りに落ちていった――。

希望を胸に抱きながら。

次回 春風に舞う運命の出会い

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リアクションと⭐5もつけていただけると幸いです。

頑張って続きを書いちゃいます!

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