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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン1 【王立魔法学院編】

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青い光が導く未来への道

「ハーベル、ハーベル、聞こえるかしら?」

あの美しい声がどこからともなく響いてきた。


「リーフィアさん!?どこ…?」

ハーベルは自分の部屋をきょろきょろと見渡した。


「ハーベル、テルミットよ!」

「ええ、テルミット?」

青く光るテルミットを手に取ったハーベルは、それを耳に当ててみた。


「ハーベル、どうだった?」

「ああ…突撃は失敗でした…。」

ハーベルは少し残念そうな声で答えた。


「まあ、そうよね!そこで簡単に認めるような親だったら、こちらから願い下げよ!」

「ええーーー、なんて勝手な…。」

ハーベルはリーフィアの軽い言葉に呆れるしかなかった。


「ハーベル、許可をもらえるまで頑張ってね!」

「はい…。」


「そう言えば、テルミットの使い方を教えてください!」

「あらあら、まだ教えてなかったかしら?」

「まだです…。」

「まあ、それは、自分で考えなさい!じゃあ、お休み!」

そう言い残すと、リーフィアは一方的に通信を切った。


「うおおお!なんて勝手な人だ!」

ハーベルは呆れつつも、不思議とやる気が湧いてきた。


テルミットの使用方法は教えてもらえなかったが、リーフィアが「スマホのようなもの」と言っていたのを思い出す。


「スマホ…ということは、何かの方法でインプットして、それに応じたアウトプットがあるってことか。」


「よし、インプットの方法を考えてみよう!」

ハーベルはテルミットを大事そうに両手で握り、じっと眺めた。その姿勢のまま、ふとレオンのことを思い出した。


「残念だけど、父さんの言う通り、俺の力だけじゃレオンの行方を調べるのも限界がある…。警察の情報は父さんに任せて、今は自分にできることをしよう!」

ハーベルの目には固い決意の光が宿っていた。


当面の目標は、テルミットのインプット方法を突き止めること、そして、両親の承諾を得ること。この二つに定めた。


「まずは、こいつだ!」

テルミットを掲げながら思案するハーベル。


一般的な魔道具は、魔力を流し込むことで発動することが多い。しかし、このテルミットは魔力にまったく反応しない。これは、すでに確認済みだった。


「スマホのようにひとつの魔道具でいろいろな機能を持たせるなら、いくつかのインプット方法を使い分ける必要があるはず…。」


ハーベルは今までの出来事を順番に思い返してみた。


「まず、光の強弱でリーフィアさんの家に案内してくれた。これは、ナビゲーション機能かな?」

彼はふむふむと頷きながら独り言を続ける。


「次に、上に掲げたら、一瞬でリーフィアさんの部屋に転移した。これは…転移魔法だな。」

彼は納得した様子で考えを進めた。


「最後に、リーフィアさんからの通信。これはもちろん、電話機能だ。」


しばらく考え込んだ後、彼はぽつりと呟いた。


「どれも一方通行のような…。いや、違うか。何かを基準にして発動しているのかも。そもそも、テルミットっていくつあるんだ?」


思考を巡らせるうちに、頭の中が混乱してきた。


「ナビは場所の設定、転移も転移先の設定が必要、電話だって相手先の設定が必要だよな…。これって…。」


何かがひらめいたように、ハーベルの表情が明るくなった。


「スキル?もしかして、設定できるスキルがあるのかも!」


彼は自分の推測に満足げに頷き、未来への期待に胸を膨らませた。


次回 魔道具とハーベルの旅立ち

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頑張って続きを書いちゃいます!

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