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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン7 【悪魔男爵激闘編】(サリエル戦)

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イメージの力:最後の零式

「レオンは、自身を犠牲にしてまでも、勝利へと導こうとしている…。俺は、今まで何をしていたんだ。結局サリエルを倒せないままここで死ぬのか…?」


ハーベルは、漆黒の翼を失い、絶体絶命の状況に再び陥りそうになった。魔法を使えるようになってから、何を学んだのか。師匠に何を教わったのか。結局、道具に頼り切りで、肝心な場面で何もできなかった自分を責めた。


「師匠、どうすれば…。」

その時、脳裏に懐かしい師匠の声が響いた。

「あらあら、ハーベル、もう諦めるの?」

「師匠?」

「魔法って何だっけ?」

「魔法は、イメージそのもの…。」

師匠の言葉が、ハーベルの心を強く揺さぶった。


彼は、漆黒の翼をサリエルに破壊されたが、その本質は自身の「イメージ」の力だ。道具に依存するのではなく、魔法の根源である「イメージ」を信じれば、まだ道はあるはずだ。


「イメージがあれば何でもできるんじゃないの? 道具なんて無くてもね……。」

その言葉が、ハーベルの脳裏に稲妻のように走った。


「そうか、すべてはイメージ!」

ハーベルは顔を上げた。

その瞳には、再び強い光が宿っていた。

「リーフィア、師匠…。力を貸してくれ!」

ハーベルはリーフィアに呼びかけた。


「リーフィア!」

「何? ハーベル?」

困惑するリーフィアに、ハーベルは真っ直ぐな瞳を向けた。


「俺を信じてもう一度あの作戦を!」

「え? 何言ってるの? もう漆黒の翼はないのよ。あれがないと、作戦そのものが無理じゃない? しかも、レオンの闇のソーサリーエレメントがないと?」

リーフィアの言葉はもっともだ。だが、ハーベルには確信があった。


「そうだな、でも俺を信じてくれ!」

ハーベルの真剣な眼差しに、リーフィアは戸惑いながらも頷いた。

「分かったわ、みんなにもう一度伝えてくるね…。」

「よろしく!」

リーフィアが再び仲間たちに作戦を共有し始めたその時、ハーベルはサリエルに向かって叫んだ。


「おい、サリエル! お前は、絶対に倒す!」

「何を今さら……。」

サリエルは冷笑を浮かべるが、ハーベルの顔には、もはや迷いはなかった。彼の言葉は、仲間たちへの合図でもあった。


「ハーベル、準備完了よ!」

リーフィアの声が届く。仲間たちも、ハーベルを信じて準備を整えてくれたようだ。彼らの目にも、新たな決意が宿っていた。


「レオン、行くぞ!」

ハーベルは、再び一気に突っ込んで攻撃を仕掛けた。その動きは、先ほどまでとは別人のように、迷いなく力強い。彼の全身から、目に見えないほどの魔力が放出され、空間が微かに歪む。


レオンは、ハーベルの攻撃を軽くかわしながら笑みを浮かべている。彼の目には、ハーベルの動きは全て見えているかのように映る。しかし、ハーベルの狙いはそこではない。


「ハーベル、今だ!」

その瞬間、レオンがサリエルに向かって【神器:ソウルレンダー】の真の力を発動させ、叫んだ!


サリエルの背後から現れたレオンの動きは、あまりにも唐突で、サリエルは完全に意表を突かれた。


ハーベルは、サリエルの驚きの一瞬を見逃さなかった。

彼は体ごとサリエルに突っ込むと、魔力を集中させる。


失われたはずの「零式」のイメージが、ハーベルの脳裏に鮮明に蘇った。もはや漆黒の翼など必要ない。純粋な魔力と強固なイメージが、新たな空間の裂け目を生み出す。


「な…にを…!」

サリエルの戸惑う声が途切れる。次の瞬間、空間が大きく歪み、ハーベルとサリエルの姿は掻き消えた。

次回 友情の石板:光と闇の終焉


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頑張って続きを書いちゃいます!

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