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転生医術師の魔法好きがこうじて神にまで上り詰めた件  作者: 吾妻 八雲
シーズン7 【悪魔男爵激闘編】(サリエル戦)

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174/201

夜の密会:悪魔の嘲笑

深夜2時…。


ハーベルが眠っている部屋のドアをゆっくりと開ける音が静かに響く。


キーーー…。


そこには、怪しい影がぬーっと忍び寄った。

影は、ベッドへゆっくりと近付いていく。手にはナイフのような物が月明かりでキラリと光った。


グサッ…。

グサ…。グサグサグサ…。グサグサ…。グサッ…。

「フハアアア…。ハハハ…。死ね死ね死ね!」


グサ…グサ…グサッ…。

「はあはあ…。死んだか?」


影は散々ナイフで突き刺して疲れて肩で息をしていた。

影がベッドの毛布をサッとめくると…。

そこには、丸太が寝ていた…。

「なんだと!?」

村長は明かりをつけて愕然とした。その顔は、焦りと恐怖に歪んでいた。


「まあ、そんなことだろうと思いましたよ!」

そこへ、部屋の隅の影から、静かにハーベルが姿を現した。

彼の瞳は、すでに眠気など微塵も感じさせず、村長をじっと見据えている。


「どうせ、他のメンバーのところへも襲撃にいっているのでしょう?」

ハーベルはあくびをしながら言った。その声には、一切の動揺がない。


「ど…。どうして、分かった?」

村長はナイフを振り回しながら叫ぶ。


「ノアールの言う通り、あれから相談して、用心に越したことはないと言うことになって、近くに家を建ててみんなはそちらへ移動して貰った!」

ハーベルは眠そうに説明をする。


「お前が、悪魔の手先ということは、薄々感じていた…。でも、料理もまともだったし、確信がなかった…。だから、俺だけお前を監視して待っていたのさ!」

「くそー!」

村長は苛立ちを隠せない。


「村の子供たちを人質にされとるんじゃ!仕方がなかったんじゃ…。許してくれ…。」

村長は急に、土下座をして頭を床に擦り付けた。


その顔が影でニヤリと笑う。


その時、ドアからカザキが現れた。

「おい、じいさん!よくそんなにペラペラと口からデマカセが出てくるな!」

カザキの顔には怒りがにじんでいる。


「子供たちなら、オレがすでに救出済みだぜ!」

子供たちを縛っていた縄を投げつけた。

「自分達で監禁しておいて、よく言うぜ!」

カザキの怒りが頂点に達していた。


「フフフ…。フハハハ…。フォフォフォ…!」

村長は、怪しい笑い声をあげながら、身体中から真っ黒のオーラを垂れ流した。

両手をあげると、村長の顔の皮が「バリバリッ…。」と音を立てて破れ去った。


中からは、中級悪魔のガーゴイルが現れ、「ペッぺ…。」とつばを吐きながら頭を何度か横に振った。


「あーーー、めんどくせ!喰ってやる!」

ガーゴイルが飛びかかって来た。

「正体を現したか!」

ハーベルは素早く攻撃を避けると、格闘の構えを決めた。


「おお、格闘か!お手並み拝見!」

カザキは腕組みをしながら高みの見物と決め込んだ。

「バカにしやがって!」

ガーゴイルの目が光ると、ハーベル目掛けてビームが飛んできた。ハーベルは、無表情で避けるとガーゴイルの顔面に一発パンチを決める。


ガーゴイルの顔から鼻血が「ツーー」っと垂れると、顔を真っ赤にして飛びかかって来た。


ハーベルは向かってくる奴の顔面をパンチで何度も打ち抜いて、どんどんと顔が腫れ上がっていく。

「バカに…。するな…。」

ガーゴイルは完全にグロッキー状態で倒れてしまった。


「なんか、よく分からない奴だったな…。」

カザキがそう言うと、

「ええ、光:第8上級魔法!セレスティアル・ラディアント!」

ハーベルはおもむろに詠唱すると、ガーゴイルは青い炎に包まれて灰になってしまった。


ハーベルは、カザキとハイタッチすると、眠そうに自分の家へ戻って寝てしまった。


次回 夜明けの攻防:無垢なる刃

続きの気になった方は、

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頑張って続きを書いちゃいます!

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